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2016
07.18

怪談:16.7.18

Category: 怪談話-番外
 
 これは、ある年の7月下旬。南風の強い夜のお話です。

 ウチのパソコンはベランダへの出入口にもなっている大きな窓のすぐ脇にあります。
 だから、パソコンをたたいている時でも外の光景がよく見えます。

 その日は深夜までパソコンをパコパコしてたわけですが、夏ですから当然窓は全開でした。
 お世辞にも涼しいとはいえないものの、南風が直接吹き付けることもあって、うだるぅ~って感じでもなく…

 窓の外は漆黒の闇…といいたいところですが、こんな郊外にまでマンションは建っていて(とか言って、私の家もマンションですがwww)。
 視界の3、40メートルくらい向こうに、中規模のマンションがひとつあって、通路側がこっちを向いて建ってますから、もぉ一面の光です。
 まったく情緒もへったくれもないわけですが、ただひとつ風に吹かれて広がるカーテンの動き、これはなんとも不思議な動きをしていて…

風 に押されて全体がふわーっと広がるのならわかるのですが、下の1/4くらいだけが、小刻みにポンポンポンって膨らんじゃ戻る、膨らんじゃ戻るを延々繰り返していたかと思うと、今度は縦に波打つように揺れてたりと。
 まるでカーテンの向こうに子供がいて延々イタズラをしてるようです。
 そんなことを横目で見つつ、パソコンの画面を睨んでいた時でした。

 メラメラメラ!メラメラメラ!

 視界の端を、何か白いものが横切ったんです。
 といっても、人影とかそんな大きい物ではなく、手のひらくらいか、もうちょっと大きいかくらい。

「げっ!なにっ!」
 恐る恐る網戸を開けて外を見ても特になにもありません。
 風こそ強いものの、いつもの平和な夜です。
 私は首をかしげながら、またパソコンに向かいます。
 そして、またしばらくパコパコしていたら…

 メラメラメラ!メラメラメラ!
 またもや視界の端を何か白いものが横切っていく。

 手のひらぐらいか、もうちょっと大きい位で。
 それこそ手のひらを上にむけて指を小刻みに動かすような、そんな風に見える。
 で、白い…!?

 えっ!なに?人魂!?                 

 人魂って、さすがに見たことないんですけど、見た人の話を聞いたことはあります。

 ポーンって感じで、家の屋根の上高くを飛ぶんだとか…

 ふと窓の向こうを見れば、道を挟んだ向いの家の屋根のシルエットが黒ーく沈んでいる。
 シーンと静まりかえった街並み。
 ついさっきまで向こうの線路をうるさいくらいに電車が走っていたのに、今はシーン。

 意を決して、ドキドキしながらまた網戸を開けて外を見ます。
 でも、なぜか右手にはデジカメ(笑)

 でも、やっぱり何もありません。さっきと変わらないいつもの夜の光景だけ。
「何か、確かに見えたよなぁー。」

 ベランダに出ると、昼間の熱がこもりまくった室内と違って、全然涼しいんです。
 あまりの快適さに、エアコンの室外機に腰かけのーんびり。
 あんなにうんざりだった強い南風が、すーっと体の熱を下げてくれます。
 平和な夜です。人魂なんて出るわけありません。

 その時でした。
 サァーッと。
 ひときわ生あったかーい風が吹いたかと思うと──。

 メラメラメラ、メラメラメラ、メラメラメラ、メラメラメラー!

 ベランダの端の方から、さっきのアレが、私目がけてものすごい勢いで吹っ飛んでくる!
「っ!!」
 もうビックリで、思わず体をのけぞらしソレをよけます。
 あまりの驚きで声すらでません。
 もう必死です。
 ソレは、私の目の前をすごい勢いで横切って向こうへ!
 そして急に止まったかと思うと!

 カタン。
 何やら、みょーにシケた音。
「うんっ!?」
 そこにあったのは……、

 一枚の雑巾。
 さっき私が物干しロープに干したやつです。

 思い出しました。
 ついこの間、物干しロープが擦り切れかかってたんで、新しいのと交換したことを。
 特に考えもせず、物干しロープなんて何でもいいだろって百円ショップで買ったんですけど、表面がつるつるすぎて風が強い時なんか洗濯物が全部風下に寄っちゃうことが多々あって……


 つまりはまぁ、布巾が風に吹かれて、物干しロープを行ったり来たりしてただけだったのかなーと(笑)

 たぶん、一反木綿の正体ってこれなんだろうなーって……
 違うか?


 ま、こんなお話ばっかやってると、「バッカじゃない!」とか言われちゃいますよね(笑)
 いや。実は、この間の怪談会で無茶苦茶おバカなお話しちゃったら、やっぱりそんな白ぉ~い目が……

 あぁ人間って、怖い(爆) 
 って、芸のない怪談師(誰とはいいません)がよくやるオチで、本日は話を終えたいと思います(爆)



                              ―― 『人魂?』〈了〉                   


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    ちょっと剣呑で、ゴメン(^^;)

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コメント
幽霊の正体見たり、というヤツですね(笑)
でも呪われたりするオチより良かったのではないでしょうか。
オチがつくまですごくドキドキしました!!

お話をうかがっていて思い出しましたが、義父母は去年の夏に夜の散歩をしていた時、電光が道の上を走るのを見たそうです。
雷が鳴りだして急いで家に帰ろうとしている時で、すごく怖かったって……。

結論:夜は危険(いろいろな意味で)
椿dot 2016.07.19 03:22 | 編集
椿さん、コメントありがとうございました

> 幽霊の正体見たり、というヤツですね(笑)

幽霊(だかは定かじゃないですけど)みたいなものを見る(感じる)時って、なぜか怖くないっていうは共通してるんですよね。
ま、たぶん驚きすぎちゃうってことなんでしょうけど、「怖くなかった」っていう人は意外に多いようです。
そう考えると、あの時も怖さは全くなかったんで、実はオバケさんだった可能性もあるかと(爆)

> 義父母は去年の夏に夜の散歩をしていた時、電光が道の上を走るのを見たそうです。
> 雷が鳴りだして急いで家に帰ろうとしている時で、すごく怖かったって……。

それは、まじ腰ぬかします(笑)
ていうか、それ、わずかな距離の違いで電光が向かってくることもあるわけで。
いや、ホント無事でよかったですねー。

> 結論:夜は危険(いろいろな意味で)

緑の人もいますしね(笑)
百物語ガールdot 2016.07.23 20:30 | 編集
義父母の散歩はヤバかったですね(^-^;
話を聞いた時自分も、『何事もなくてよかったです』って言いました。

そういえば緑のおばさんを見た時も驚きはありましたが怖さはありませんでした。(真昼間だったし)
やはりあれも怪談……
椿dot 2016.07.25 18:54 | 編集
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