2015
01.27

郵便局に行ったら…




 郵便局に行ったんです。


 郵便局なんて、久しぶりに来たなぁ……

 なんて。


 そんなことを思ってたら…

 あれ?

 あっ。
 そういえば、年末に年賀状を買いに来たっけ…

 って(笑)




 まー、そんな。

 おバカなことを思いながら、中を見回していたら。
 

 ふと目に入ってきたのが、

 人生は、夢だらけ

 というポスターのコピー。

 *かんぽ生命
 http://www.yumedarake.jp/




 人生は、夢だらけ……、かー。

 能年 玲奈より先にコピーの方が目に入ってきたのは、やっぱ齢のせい?(爆)


 つまり、それって…

 人生は、“儚いこと”だらけ と読むのか…

 それとも、

 人生は、“希望や楽しい予感”だらけ と読むのか……







 


 …って。
 あのポスター見て、“人生とは儚いことだらけ”と読む根性曲がり…、まぁいないよね(爆)




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2015
01.25

67話目-11

Category: 怪談話

 ~ 雷雨 その3


 借りてきた、1本目のビデオが終わって。
 時計を見れば、午前0時をちょっとまわったあたり。
 時計を見た詠一クンの目は、やっぱり部屋の隅のソレへと移ってしまう。
「なぁトーヤマ…。
 食料、やっぱり買いすぎだろー。」
 その大きな4つのレジ袋……


 ビデオを巻き戻しているデッキを見ていた遠山クン。振り返ったその顔ば、ちょっと眠そうな顔をしていた。
 いや。もちろんその時は、例のオノ・ヨーコばりのサングラスはとっていた。

「まぁなぁ~。でもよぉ~エイチぃ~。
 今夜一晩で無事解決っていきゃぁいいんだけどよぉ~。
 でもまぁ、そうは問屋が卸さねぇって可能性の方が大な気ぃしねぇぇ~?」
「…!?」
 遠山クンの言ったそれがすぐに頭が回らなかった詠一クン。
 今夜一晩で無事解決っていきゃいいんだけどよぉ~って…。
 え?それってつまり…。
「ち、ちょっと待てよ、トーヤマ。
 今夜一晩で無事解決っていきゃいいんだけどって…。
 え?それはオマエ、つまり、明日もってことかよ?」
「だからっ!
 だから、ゴメン。トーヤマ。それからエーイチも。
 オレ、明日はバイトなんだよ。
 だからさ、こういう時はやっぱり本職に頼るのがいいんだって。
 オレの親戚の山梨の寺──。」
「ばぁ~か。スギタぁよぉ~、
 明日はオレだってバイトがあるんだぜぇぇ~。
 だぁからよぉ~、ミタカぁでもいいだろぉし。カオルぅでもいいだろうがよぉ~。」
「なぁトーヤマ。それって…。えぇぇーっ!?
 でもさぁ…。」
「おめぇよぉエイチぃ~。そんなこと言ってよぉ、
 おめぇ、一人でアパートいられんのかよぉぉ~。」
「あ、うん。あ、そう…、あぁうんん…。」
「なぁ?つまりは、そういうこったぜぇぇ~。」
「……。」
 詠一クンは黙るしかない。
 ただ、そんな時っていうのは、やっぱり杉多クンが何か言うわけで。
「なぁ?
 ていうかさ。エーイチのアパートじゃなくて、オレのアパートとかは?
 別にオレはかまわねぇけど…。
 あっ!ただし、エーイチの他に誰か泊まることが条件な!」
「ぷっ。よぉ杉多ぁ~。おめぇはいいヤツだぜぇ~。
 イヒイヒイヒ…。
 でもよぉ、それだとエイチぃはいつになっても、
 てめぇのアパートに戻れねぇんだよなぁぁ~。」
「あ、そうか…。」
「まぁよぉ。いいじゃねぇかよぉ~、1週間くらい。
 みんなで代わりばんこでよぉぉ~。
 それに、こんなことなくたってよぉ~、どうせオレたち、
 誰かのウチに集まってバカやってるはずじゃんよぉぉ~。」

 ま、確かに。
 言われてみればその通り。
 杉多クンにしたって、夏休みでバイト以外はすることもないから詠一クンたちのグループに紛れ込んできたわけだし。
 ま、ワケのわからない何やらがあるのはあるのだが…。
 ただ、やっていることは全く同じ。
 とはいえ…。
 何だかそれって、うーん…って詠一クン。
 そう。そうなのだ。
 大学入って初めての夏休みだっていうのに、それって何だかちょっと淋しいような…。

「なぁ…。
 オレたちってさ、大学生じゃん?
 夏休みじゃん?
 なら、何か他にすること、あんじゃねーのかな…。
 海に行くとか…。
 あと、キャンプとかも面白そうだよなぁ…。」
「だぁからエイチぃよぉ~。
 それもこれも、おめぇのこの一件が片付かなきゃどうにもなんねぇんだよぉぉ~。」
「何でだよ?」
「バカやろ、おめぇ考えてみろよぉ~。
 例えば、キャンプ行ってよぉ、
 うまい具合に女ナンパできたとしてなぁ~。
 いい雰囲気になった途端、オバケがばぁ~じゃ、
 そこで終わっちまうだろうがよぉぉ~。」

 うーん。結局そこか…と、詠一クンと杉多クン。
 …って。
 それを言う遠山クンも遠山クンなら、それで納得している二人も二人。


 二人が黙り込んでしまったのをじっと見ていた遠山クンは、次に見るビデオを選ぶことに。
 そんな静まり返った部屋の中。
「いやー、うーん…。」
 何やら上の方を見ながら。杉多クンが、ぽつーんとつぶやきだした。
「でもさー……。」
「…?」
「トーヤマだろ?エーイチだろ?
 あと、ミタカとカオル…。ま、カオルは彼女が出来たらしいけど…。
 でも、そのメンバーでナンパって……
 うーん。どう考えたって無理じゃねーかぁ?
 ひっかかる女なんていないだろ…。」
「う、うっせーんだよ!このバカ杉多っ!」
「てめっぇに言われる筋合い、ねっぇぜぇぇ~!」
 哀れ、杉多クン。言うより早く、隣に座っていた詠一クンには後ろから頭を張り飛ばされ。遠山クンからは、テーブルの上のお菓子を投げつけられるはもう散々な目に。

 まぁそんな。
 地味といえば地味なのだろうけど。でも、無意味に楽しい詠一クンの大学生最初の夏休みの夜はふけていく。



 それは、そうやってひとしきりゲラゲラ笑った後だった。
 笑いがやっとおさまって、詠一クンたちたち3人とも呼吸を整えていたそんな時。
 びしっ!!
 いきなり轟いたそれは、ものすごく大きな家鳴り。
「っ!」
 一瞬で、たちまち背筋がピーンと伸びちゃった詠一クンたち。
 そして、ゆっくり、ゆっくりとお互い顔を見合わせる。

「な、な、なんだよぉ~、おいぃぃ~。
 今のって、家鳴りなのかよぉぉ~。」
「い、い、いやぁー。だと思うけど…。」
「で、でもさ。いくらなんでも家鳴りにしちゃデカすぎるような…。」
「ば、ば、バカ言ってんじゃねぇぜぇ~、スギタぁ。
 あれは家鳴りったら、家鳴りだぜぇぇ~。」
「そ、そうだよ杉多…。
 ほらっ、このアパート古いから…。
 元々家鳴り多いん──。うっ!」
 詠一クンが言っているそばから、またきた家鳴り。
 それも立て続けに3発。

「ち、ち、ちょっと、マジかよぉぉ~…。
 よぉ~エイチぃ。おめぇんちって、今までこんなに家鳴りしたことあったかよぉぉ~。」
「な、な、なぁやっぱさ。エーイチの家に泊まるのはさ、明日からってことにしないか?
 やっぱ昨日の今日っていうのはさ。なんだろ?
 生々しすぎっていうか…、ホットすぎっていうか…。
 ちょっとシャレになってなくないか?」
「お、おいスギタ、そ、それって。
 せ、専門家の意見として言ってんのかよー?」
「な、なんだよ?専門家って…。」
「だ、だってオマエ、昨日自分で言ってたろ?
 れ、霊感あるって。
 つ、つまり、それって専門家ってことじゃねーのかよー。」
「エ、エーイチ、オマエそういうこと言うなよ。
 れ、霊感あるっていうのはさ。
 も、もしかしたらそんなこともあるかもな?ってくらいのニュアンス…。
 つ、つまり、は、話の流れでつい出ちゃったシャレみたいなもん――。」
「バ、バカやろ、スギタぁぁ~。
 お、おめぇ、この期に及んで何言ってんだよぉぉ~。
 お、おめぇの霊感が嘘っぱちならよぉ~。
 エ、エイチぃの出来事とO城は関係ないって仮説が
 ひっくり返っちまうじゃねぇかよぉぉ~。
 だとしたらなぁ。
 つ、つまり、オ、オレらにも何かあるってことになるんだぞぉぉ~。」

 そんな、家鳴りでビビりまくりの詠一クンたち3人。
 とはいえ、たて続けの家鳴りもおさまって、どうやら落ち着いてきて。
「まったく。エイチぃのウチには勘弁してほしいぜぇ~。
 死ぬほど怖ぇってなぁぁ~。」
 そんな遠山クンは見始まったビデオをいきなり止めて。また、テープを戻し始めている。
「なんだよ、トーヤマ。
 今の映画面白そうだったのに…。」
「ばぁ~かぁエイチぃ~。
 おめぇよぉ、あんなことがあっちた日にゃぁ、
 ホラー映画なんて見れるわけねぇだろうがよぉぉ~。」
「はぁっ!?
 バ、バカか?オマエは…。
 何でこんな時にホラーなんて借りてくんだよっ!」

 かくして、心臓に悪い夜はまだ続く……



 時計は2時をまわっていた。
 あと2時間もすれば明るくなってくるのだろうが、よりによって昨夜あんなことがあったのは夜明けの直前くらいのこと。
 そのことに気づいているのかいないのか、3人は変に落ち着かない。

「そう。コーヒーでも飲むか!」
 そう言って立ち上がった詠一クン。
 お湯を沸かしながら振り返れば、昨日のO城のこともあり、遠山クンも杉多クンもさすがに疲れが出てきた様子。
 かくいう詠一クン自身も、体の芯が鈍く重い。
 明日はオレもバイトがあるんだなぁ…。
 あぁーぁ。キツそうだなぁ……。

 夏の夜とはいえ、さすがに平日のこの時間は静かなもの。
 聞こえるのは、音を絞ったテレビの音。コンロの音とヤカンで湯が沸く音。
 あとは、3ブロック向こうにある大通りを通るクルマの音が、時折かすかに聞こえるくらい。
 そんなことを感じながら、詠一クンはカップにお湯を注ぐ。
 うだーっと重い体に、コーヒーの香りが沁みていく。

「コーヒーはいったぜぇー。」
「おぉ~。サンキュぅだぜぇぇ~。」
「うん。いい匂いだぁ。」
 しばらく黙ってコーヒーを飲んでいる3人。
 TVに映るコメディ映画のギャハハ笑いが、妙に遠くに聴こえる。


「なんかさ…。
 いきなり杉多と仲良くなっちまった感じだな…。」
 ぽつりとつぶやいた詠一クン。
 4月に入学して、前期が終わって。
 トーヤマやミタカ、カオルとはすぐ仲良くなって、それこそ毎日のように会っていたけど。
 でも杉多はバイトばっかりで学校にもあまり来ないから、ゆっくり話したことがなかった。
 だけど、今こうして夜中に一緒にコーヒーを飲んでいる。
 人と人のそんなつながりとか展開って、何だか不思議だな…

「あぁ…。考えてみればそうだよなぁ…。
 なんだか、O城が縁になっちまったって感じ…。」
 何だか、杉多クンの口調までしみじみと。
「O城かぁ…。
 しかし不思議だよなぁ…。」
「よぉエイチぃ~。何が不思議なんだよぉぉ~。」
「ほら。杉多があの石段の上で言ってたこと。
 門の上に首が並んでるって…。
 あれって、あの時オレとトーヤマが、処刑場みたいとか言っちまったから、
 杉多はそういう幻を見ちまったわけなんだろ?
 でさ、杉多がソレを言った途端、オレまでソレを見ちまってさ…。
 そんなことって、あるもんなんだなーって思ってさ。」
「いやよぉ~エイチぃ。スギタぁもよぉ~。
 実はよぉ、オレも昨日のことでは、今でも不思議に思ってることがあるんだぁぁ~。
 でもまぁよぉ~、それはともかくなぁ。
 今から話すのはよぉ、昔話だぜぇぇ~。
 オレが小学生のガキん時の話ぃぃ~。」


「…?」
 なーんかいつもと違うなぁって、ふと見れば。
 その遠山クンの顔。いつもの何かを企んでいる時の楽しくってしょうがないっていう、あの小憎らしい笑みを浮かべた顔とは何か違う。
 いや。普段だったら、詠一クンは絶対「オマエにも小学生の時があったのかよ」ってツッコミを入れてたはず。
 なのに、そうしなかったのは、遠山クンのいつにないその穏やかな表情に、つい遠慮したのだろう。
 ただ、この時っていうのは、その手の空気が読めない、読もうとしない人間が一人いたわけで、つまり…

「えぇっ!なに、トーヤマが小学生ん時ぃぃっ!?
 何だそれ?トーヤマにもそんな時があったかよ!
 ウソだろっ!」
「てめっ。コノヤロ、スギタぁ~。
 おめぇなぁ、子供の時がねぇヤツがいるかよぉぉ~。」
「うん。そりゃそうなんだけどさー。
 でもさ。小学生のトーヤマってさ。
 想像するだけでさ…。
 あぁー、なんかイヤだ…。虫唾が走るっていうか…。」
「バカヤロぉ~!
 よぉ。おめぇ、スギタぁ~っ!
 それはよ、おめぇだって全然一緒だろうがよぉぉ~。」
 傍でそんな2人を見ている詠一クンは。
 あぁ~あ。スギタって、何でその手のタイミングで必ず余計なこと言っちゃうんだろ?って。ニヤニヤが止まらない。

「おめぇ、スギタぁ。おめぇがトンチンカンなこと言うたんび、
 オレたちがどんなに気ぃ狂いそうになってるか、おめぇ、わかってんのかよぉぉ~。
 ってまぁな。それはまぁいいんだけどなぁぁ~。」
 と、ここで大きくため息を吐いた遠山クン。
 その刹那なタイミングを狙うように口を開きかけた杉多クンのことをギロ~リとひと睨み。
 そんな遠山クンの目からきた光線に、杉多クンは思わずビクッ。
 その顔は一気に愛想笑いになって、目をパチクリしてみせる。

「実はよぉ~。
 オレは、子供の頃、幽霊とかそういうの、全然信じてなくてよぉぉ~。
 で、な。あれは、小学校4年の夏休みだぜぇ~。
 やっぱりよぉ、昨日のO城探検じゃねぇけどよぉ、友達に誘われて。
 近くの心霊スポットに探検に行ったんだなぁぁ~。」
 そこで遠山クンは一息。煙草に火を点ける。

「そう…。
 あん時も、やっぱりスギタぁみたいに霊感があるって言ってるヤツがいてよぉ~。
 ある場所でよぉ、ソイツが指をさして言ったんだぁ。
 あそこに霊がいて、オレたちのことをじっと見てるってぇ~。
 ただなぁ。オレは、そん時は全然信じてねぇーからよぉ。
 ソイツ言ってることなんて、完全バカにしてたわけだぜぇ。
 どれどれ、どこにいるんだぁ?
 うわぁー!すんごぉーく怖ぁぁぁ~い、なんてよぉ。
 まるっきり反対の方指さして、ソイツをからかってたわけだぜぇ~。」
「な、何だよ、それ…。
 オマエってさ、子供の頃も今も全然一緒なんだな。
 その言い方なんか、まるっきり今のままじゃん。」
「バカヤロ、エイチぃ~。
 人間なんてもんはよぉ、そうコロッコロ変わるんねぇんだよぉぉ~。
 でな、まぁな。聞けよぉ。
 ところがだぜ。オレと友達はよぉ、そんな風にソイツをからかってたんだけどよぉ~。
 それは、ホンっトある瞬間だったぜぇ。
 ある瞬間を境によぉ、ソイツが指さしてた所によぉ、ホントに誰かいやがったんだぁ。
 オレのことを、じーっと見てるのが見えちまってよぉぉ~。
 いやもう、ビックリだったぜぇ~。
 この世にはよぉ、そんなオレの理解出来ないモノがいるんだって。
 そん時は、今までのことがひっくり返っちまった気がしてよぉ。
 それが、何だかトラウマになっちまってよぉ…。
 それ以来って気がすんだよなぁ~。
 そういのを、オレが怖くなっちまったのは……。」

 そこまで言った遠山クン。目の前のマグカップをむんずと掴んだかと思うと、コーヒーを一気に飲み干す。
 さらに、何かを考えているのか。
 しばし下を向いたまま、沈黙を続けていて。
 で、何を言うかと思えば。
「よぉ~エイチぃよぉ~。
 オレは、もう一杯コーヒーが飲みてぇぜぇぇ~。」
「えぇぇ?この熱帯夜にぃー?」
 思わず呆れ顔の詠一クン。
 でも。そんな詠一クンに杉多クンも、もじもじとしながら。
「なぁ、エーイチ。オレも飲みたいんだけど…。」
 そう言われてみると、詠一クンまでもそんな気がして。
 そう。ふと気づけば、さっきまでの暑さがなかった。
「あれ?そういえばよ。昨日のO城じゃねぇけどよ。
 何だか、涼しくなってきたよな…。」
 何気に振り返れば、そこは開けっ放しの台所の窓。
 そこから、しきりと涼しい風が入ってくる。
「えっ?北風…。」
「昨日のカオルぅじゃねぇけどよぉ~。
 夕立でも来んのかもしれねぇなぁぁ~。」
「ま、今夜は家ん中だからな。
 ひと雨来て、涼しくなってくれたほうが助かるよ。」
「うん…。
 まぁ…。
 そう言えばそうかぁぁ~…。」

 窓から吹き込んでくる冷たい風とともに。
 いつの間にか、会話に紛れ込んできた昨夜を思わせる妙な間。
 考えてみれば。
 O城での出来事も、詠一クンが遭遇したあの何かも、どれもまだ24時間も経っていない内に起こったことだった。




 ── 本日これまで!
           67話目-11〈了〉/ 67話目-12に続きます
___________________________メルマガ配信日:2010.9.24




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2015
01.24

“犯罪者”って言うべきじゃない?

Category: guchitter


 「テロ」”っていうのは、ま、総じて“犯罪”なわけですけど。
 でも、時代的(歴史的)に“意味のあるテロ”と、“意味のないテロ(たんなる犯罪行為)”があるのは事実ですよね。

 例えば、「桜田門外の変」は歴史を動かした、“意味のあるテロ”だったのに対して、勤王の志士がやっていた「天誅殺人」は、ほとんどが“意味のないテロ”、つまり「たんなる犯罪」だったと思うんです。

 同じ論で言えば、池田屋事変で未然に防がれた京都の町に火をつける「計画」や、「蛤御門の変」は“意味のないテロ(無差別殺人)”と言えるでしょうし、反対に「鳥羽伏見の戦い」は“意味のあるテロ(戦争)”ということになるのでしょう。

 そう考えると、今回の「イスラム国」と称する団体の日本人殺害予告は、本来の「テロ」の定義からは外れているんじゃないかって思うんですけど……。



 ま、あまりに“犯罪”の規模がデカいんで。
 そこには、(各国の正当な政権による)政治が関わらざるを得ないので、「テロ」という言葉が出てくるわけですが。

 でも、「イスラム国」というのは、(少なくとも報道を見る限り)たんなる“ならず者の集団”でしかないですよね。

 少なくとも、人々の平等に暮らしをよくするとか、時代に合った社会をつくっていくというような、“一般庶民が支持できる理念”を持った集団には思えません。

 というか、ランクル連ねて行進している映像とか、はたまた自動小銃を手にして吠えてる映像とか。
 その絵面は、どう見たって親や学校に不満があって土曜日の夜に暴れている暴走族のメンタリティのレベルって感じです。

 各国からわざわざ参加している連中って、あれを見てカッコイイと思うくらい幼い精神構造なんだろうか?



 そういえば前に。
 テレビでみうらじゅんが、「社会が、暴走族を“暴走族”なんてカッコイイ名称で呼ぶからいけない。例えば“おならプープー族”とか、カッコ悪く呼ぶようにすれば、本人がそれをやりたがらなくなる」みたいなことを言っていて、なるほどなーって思ったことがあるんですけど。

 それは、この「イスラム国」、さらには昨今の過激派集団による「テロ」と称されている反社会的行為(=犯罪)にもあてはまるんじゃないですかね。

 つまり、各国政府やマスコミ等があれらを「テロリスト」と称して(発言)しまった時点で、連中に「我々は理念を持って不当な政治と戦う集団だ。だから我々はヒーローでありカッコイイ」と思い上がらせている面が大いにあるんじゃないかって思うんです。

 それこそ、例の「よーじ幼児」じゃないけど、youtubeの再生回数見て、悦に入ってようなレベルなんじゃない?



 ま、私たち一般人報道が知らせる範囲ででしか状況はわからないわけですけど。で
 も、少なくともその報道で聞く限り私には、連中は「たんなる薄汚い犯罪者」にしか見えません。

 それこそ、各国の“普通の庶民”のイスラム教徒100人に聞いたって、ほぼ100人は「あれは犯罪だ」「あれらの行為はイスラム教の教えに反する」って答えるはずです。

 なぜなら、普通のイスラム教徒は、私たちと同じ「普通の庶民」だからです。

 「普通の庶民」の願いは、日々の安寧と幸せ(+ちょっとした欲)だけです。
 間違っても、人を殺したり、武器を手にして強盗したり、人をさらって身代金を要求なんてことを望むことは絶対ありません。

 ま、そんな映画やドラマを見て、ちょっと楽しんだりはしますけどね(笑)


 現に、パレスチナのアッパス議長は「ああいう卑怯な振る舞いはイスラムの教えにはない」という趣旨のことを言ってましたし。
 また、先だってのフランスのテロ事件の後、パリに住むイスラム教徒は「連中はイスラム教徒ではない」と怒ってしました。
 昨日のニュースでも、日本に住むイスラム教徒の方たちがそう言ってましたよね。




 話は変わるようですけど、先週のyoutube動画の「よーじ幼児事件」。

 最初にあの事件が報道された時、個人的には、これは「テロ」と呼ぶべきなんじゃないかって思ったんです。

 だって、最初は「よーじ」でしたけど。
 でも、もし捕まっていなかったら、あの犯罪者はその行為をもっとエスカレートしていたはずですよね。

 おそらく、異物と明確にわかるものではなく、異物とわからない危害のある物の混入、あるいはもっと実際的な暴力的犯罪を実行していたはずです。

 つまり、それって、私たち一般庶民からしたら、それこそ「テロ」じゃないですか?
 だって、私たちを直接的に狙ってるわけですから。


 でも、あの事件を「テロ」と言った人、マスコミ、政府機関は一切ありませんでした。

 いや、あの事件を「テロ」と言ってしまうのは、あの“犯罪者”を有頂天にさせるだけですからね。
 「テロ」とは言わず、たんに「(ケチな)犯罪」と言うんでいいんだろうと思いますけどね。

 ただ、その行為の本質っていうのは、私たちの社会に対する反逆行為、つまり「テロ」であるように思うんです。




 ここ数年よく思うんですけど、私たちが口にする「テロ」って言葉。

 その意味が、いつの間にか微妙にすり替わってしまったのは、やっぱり2001年にアメリカで起こった同時多発テロ事件以降じゃないでしょうか。

 “すり替わった”というよりは、“すり替えられてしまった”という方が実態に即してるのかな?


 最初に書いたように、「テロ」には“意味のあるテロ”と、“意味のないテロ(=たんなる犯罪)”があるはずです。

 例えば、(仮に)独裁で国民が貧困にあえいでいる“某国”のトップがその国民に暗殺されたとしても、各国や各国のマスコミは、その行為をたぶん「テロ」とは言わないと思うんです。
 いや。それどころか、おそらく称賛・歓迎するはずです。

 「圧政から解放されて喜ぶ○○の人たち」みたいに。

 つまり、そういうことがあったとしたら、それは「意味があったテロ」になるんだろうと思うんです。


 現に、「アラブの春」を各国や各国のマスコミは称賛・歓迎してましたよね。

 でも、そこに至るまでの行為は、本来なら「テロ」と呼ばれるべき行為ですよね。
 ま、「アラブの春」の最初は、テロではなく「デモによる占拠」だったわけですが

 だって、仮に先進国で同じことが起きたら、その政府は間違いなくその行為を「テロ」と発表して排除するするはずです。
 現に、アメリカですらウォール街でのデモを強制排除してましたよね


 でも、「アラブの春」は、たいていの国・マスコミはそれを「テロ」とは言わず、歓迎・称賛しました。

 それは当然すよね。
 (最初の北アフリカの3つの国の)「アラブの春」は、結果として、それらが日本でいう「桜田門外の変」や「鳥羽伏見の闘い」等と同じ、国民にとって“意味のあるテロ”だったからです。

 とはいえ、現在ではそれが微妙に変わってる国もありますが。
 というか、シリアの国民にとっては「アラブの春」こそが最悪な現在の始まりですよね。
 また、「イスラム国」は、“イラク戦争”と“アラブの春”によって生まれたということも忘れてはならないでしょう。



 そう考えていくと、必ずしも“テロ=絶対悪”ではない場合もあるわけですよね。

 意味のあるテロが失敗した結果、状況が悪化した場合というのはとりあえず横に置きます

 時代を変えるために、国をよくするために、人々の暮らしをよくするために、“国民自身がやらなければならないテロ”というのは、間違いなくあるんだと思うんです。

 もっとも民主主義国家には、テロなどしなくとも国民は政治を変えられるという「お上の論理」もありますけど(笑)

 現に、どこの国も。今の政府は、そういう大なり小なりの「テロ」の果てに、国民の支持を受けて存在してるわけです。


 でも、現在の世の中の論調って。
 なんとなく、「テロ=絶対悪」っていう風になってません?

 いや。もちろん、「イスラム国」はゆうに及ばず、2001年のアメリカの同時多発テロ事件、このあいだのフランスで起きたテロ事件等々全て“許されざる行為”だと思いますよ。

 それは、間違いありません。
 なぜなら、“普通に暮らす全ての人々の暮らしに対する身勝手な攻撃”という、「たんなる犯罪」だからです。

 例えどんな理由があったとしても、「イスラム国」がやっているような“人の尊厳”を踏みにじるような行為は人の道から外れています。 
 絶対許されるものではありません。

 また、人を誘拐して、その命と引き換えに身代金を要求するような行為を是とする宗教は絶対存在しません。
 なぜなら、そのような行いを心の底から是とする人は存在しないからです。
 そういう人が存在しない以上、そのような行いを是とする宗教は邪教として、人の社会が淘汰してしますのです。
 それは、どんな人であっても、自分を他の人から悪く言われることに耐えられないからです。
 だからこそ「イスラム国」は、多くの人が信仰しているイスラム教という立派な宗教を自分たちが信じていると「嘘」をついているのです。

 でも、人を誘拐して、その命と引き換えに身代金を要求するような行為を是とする宗教は絶対存在しないのです。
 宗教というのは、人がよりよく生きるのを助けるため“だけ”にあるのからです。
 



 ただ、それとは別に。
 現在のように、私たち一般庶民が“感覚”として、「テロ=絶対悪」という風になってしまっている状況っていうのは、どこか変だと思うんです。

 “なってしまっている”よりは、“させられた”と言った方がしっくりくるような気もしますが…

 そのことを最初に感じたのは、知り合いがそういうトーンで話していた時でしたが、その後も、そういうトーンで書いている、(おそらく)普通の人のブログを何回か見たことがあります。



 この間、フランスで起こった一連のテロ事件。
 もちろん悪いのはそれを実行した「犯人たち」です。
 それは、絶対。100%間違いありません。

 なのに、その後のデモ行進を見ていて妙に薄ら寒い気にさせられたのは、そこ。つまり、いつの間にか一般庶民の“感覚”が「テロ=(無条件に)絶対悪」になっている。
 というか、“させられている”ように見えて、しょうがなかったからです。

 なんだか、普通の人たちがいつの間にか国家(間)の唱える「テロとの戦い」に参加されられちゃってたみたいっていうか……




 ま、そんなことをいつまでくどくど書いていてもしょうがありません。

 とにかく、一刻も早く2人の日本人が無事日本の家族の元にに帰ってくること。
 それと、世界中が私たち一般庶民の全てが安寧に暮らせる世の中になること、それを願うばかりです。



 "KITAGUNI NO HARU"
 https://www.youtube.com/watch?v=Oz_-Uc3Xs-k




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2015
01.22

ちょっと反省…




 はからずも、犯罪者本人の意図通りに巷の話題をさらうことぬってしまった“よーじ幼児”(ま、少年?wwwというか、青年か)。


 逮捕のニュース番組を見ていて、なんだかちょっとドキッとしちゃったのが、そこでも盛んに言われていた“かまってちゃん体質”。

 それを聞いてたら、ブログにアップした“『虐殺器官』読んでたら……”って記事。あれは、どこか“かまってちゃん”的だったかもなーって(笑)



 いや。もちろん、あそこで書いたことにウソはないんですけどね。

 ただ、読んでいる人を、“煽る”ように書いたところが多々あったような気がするんですよねー。



 とはいえ、ま、ブログみたいなもんって。

 “煽る”っていうのは、大なり小なり。または、意識的なり無意識なり、誰でもしているもんなんでしょうけどね。

 というか、一方向でないっていうのがあの手のモノの特徴なわけで、“反応を期待して書く”というのは完全に内包されているわけですもんね。

 
 というか、“反応”があるからこそ…、なわけですもんね



 ただまぁ、そうはいっても“煽る”のはねぇ…(笑)

 ていうか、煽ってるのが見え見えだと、ぶっちゃけダサいよねwww

 “煽る”のって。
 ま、言ってみりゃ、あの“よーじ幼児”の心理と変わらないわけですもんね。



 あの彼だって、最初から「犯罪行為」に手を染めていたわけじゃなくて。
 反応を期待した挙句の果てに、やることをどんどんエスカレートさせていって。
 結果、たんなる「犯罪者」になっていっちゃったわけですもんね。

 あの事件って。
 事件へと進んで行く犯人の心の流れが、秋葉原の通り魔事件と一緒じゃないですか。
 反応を求める先が、“ネットという見ず知らずの人々”だったということでも。

 その辺りの構図がさ、なんだかちょっと薄気味悪い……



 なんだかそういう意味でも、
 ネットを利用していて、知らず知らずのうちにエスカレートしているってこと。
 つまり“暴走”なんて、誰の身にも起こりうることなんだろうなぁ…って。

 ま、ちょっと反省してみた次第(笑)




https://www.youtube.com/watch?v=fnz-pD_bOHo
 
反省とか言ったくせして、実は今回も結構煽っちゃってたり?(爆)





 つまりさ。
 
 ネットがここまで人々に広まったのは、

 誰もが寂しかったから……




 案外、そんなところが一番の要因だったのかもよ(笑)




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2015
01.18

『虐殺器官』読んでたら、いつの間にか虐殺器官な世の中になっちゃってたなぁ…(笑)

Category: R&R



 いやー、『虐殺器官』。
 やっと読みました。





 その『虐殺器官』。

 いや、そういう本があるのは、前から知っていたような?
 まー、たぶん本屋で見たんでしょうね。

 ただ、そのタイトルにある「虐殺」と「器官」という文字で。
 こりゃ、ありがちな怖々文字オ○ニー的ホラー小説だろって(爆)



 ほら、よくあるでしょ?
 タイトルにやたら怖そーな漢字並べて、怖がらしてる(ていうか、本人一人で怖がってる)ホラー小説や実話怪談本。

 あの類いなんだろーなーって、ずっと思ってたんです(笑)





 ところが。
 ブログで知り合ったが「よかった本」として、それを上げていて。

 思わず、えー!虐殺ぅ?器官んん?
 なんでまた法螺ぁ系ホラぁ~!?
 って(笑)


 とはいえ、その人が「よかった」っていうくらいなんだからって、思い直して。

 早速アマゾン見てみたら、
「あ、なんだ。
 全然、ありがちアホバカホラーじゃないじゃん。
 ていうか、面白そうじゃん!」って(笑)



 ただねー、その頃はまだまだ古本が高くって。

 いや、たまぁーに安い値段がついてることもあったんですよ。
 でもね、そういう時に限って、他のSF小説(それも無茶苦茶面白い!)を読んでいる最中だったりで。




 まー、そんなこんなで、ずっと積読状態(アマゾンのリストにね)だったんです(笑)

 とはいえ、その『虐殺器官』。
 なんでも、2015年にアニメ化するとのことで、こりゃ今のうち買っとかないと、『MOZU』みたくとんでもない値段になっちゃうなーって。

 アマゾンの古本の値段って、テレビでドラマを放送すると、途端にガーンって跳ね上がるんです。
 でもね、面白いことに、ドラマが終わると途端にガーンと下がるんです。
 世の中、ネット社会だとか言ってもさ。テレビの影響って、まだまだ全然スゴイですよね(笑)


 そんなこと思ってたら、去年もいよいよ終わりって頃になって、手頃な値段で出てたんで、即、買って。

 でもって読んじゃったと(笑)






 うん。確かに、スゴかったですね。
 作者の、あのモノの見方のキレって言ったらいいのかな?
 あれには、ホント感心しました。

 『虐殺器官』を書いた2005年の時点で、テロが蔓延している世界を想像してたというのは、読んでいる最中にフランスでテロ(ていうより、あれは“犯罪”と言うべきなんじゃない?)が起きたこともあって。
 なんだか、そのスゴさを肌で実感しちゃったかも?

 なぁ~んて(笑)

 でも、あれかな?
 よくよく考えてみれば、テロが日常茶飯のように蔓延している世の中っていうのは、2001年の同時多発テロによって起こったイラク戦争で、口実となった大量破壊兵器ははなかったというのが明らかになったことで。
 結局、アメリカの言う“テロ”って何なんだろう? あの同時多発テロが“テロ”なんだとしたら、イラク進攻は“テロ”じゃないんだろうか?テロじゃないから、“正義”なんだろうか?

……みたいな状況を目の当たりにした時点で、誰もが明確ではないものの、漠然とは感じとっていたようにも思いますよね。

 ただね。
 国の役割として自国民を攻撃したものには断固とした態度をとるという、あのアメリカの確固たる信念というのは偉いと思いますね。
 いや。たとえ、それが間違いだったとしても。




 ていうか、個人的には、そのテロ云々よりも。
 “あらゆるモノ・コトが「情報」となってしまった結果、誰もが自分の見たいモノだけしか見なくなってしまった”みたいな。

 インターネットやら、それに付随する機器やらが進化したことで、結果、それを使う人間がどこかボケちゃうっていう世界の兆候を、よくその時点で捉えてたなーって。

 そこがスゴいと思ったし、またよかったなーって思いましたね。




 それと、もう一つ。

 アメリカの軍人(情報戦も扱う特殊部隊みたいな軍人)という設定の主人公と、ルッィア・シュクロウブという女性の会話にあった、

「ウェブで一番勤勉に日記を書いているのは日本人ですよ。
 その量といったら、あの国の国民はリアルで抑圧された感情を、
 ウェブに開放しているんじゃないかと思うくらいに」

 と、あったのには、思わず大爆笑でした。
 
 そう!そうですよねー。
 そう言われてみれば、確かに私も、現実で抑圧された感情ってヤツを、よくブログで毒として放出しまくってますもん♪(爆)


 いっやー、伊藤計劃。
 モノを見るキレ味もスゴイけど、ユーモアもキレますねー!(笑)


 ただ…。
 私が思うに、日本人が“一番勤勉に日記を書く”のは、それだけじゃなくて。

 日本人が “ウェブで一番勤勉に日記を書く”のは、ウェブに日記を書くことで「理想の自分」を追認しているって面も大いにあるんじゃないのかなーって(爆)


 まー、でもね。
 そんなこと書いて一人悦に入ってると、それじゃぁ「シャルリー・エブド」の人たちと同じになっちゃわない?
 なんて反省しちゃってみたり(笑)



 まー、結局。
 『虐殺器官』で描かれているように、
 現実の世界も、テロの種はテロが実行される国の人が蒔いている面があるってことなんですかねー。

 いや。もちろん、先だってのフランスで起こったテロ事件(犯罪)は絶対否定ですよ。
 ただ、言葉や絵の暴力なら何を言っても描いてもOKだけど、暴力は絶対許せないっていう、その論理もなーって。

 個人的には、フランスは唯一滞在したことのあるヨーロッパの国ってこともあって、フランスの方たちって結構好きなんですけどねー。

 私の印象では、フランス人の“ユーモア”(エスプリじゃなく)感覚って最高!って(笑)

 でも、その後のデモ行進のスローガン「JeSuisCharlie」にはどっちらけーかなぁ…(笑)

 ていうかさ。
 あの新聞社の近くの住民は、なんで迷惑だって怒らないんだろ?
 ていうか、ていうか。
 あの新聞社の人たちは自分が周りにとんでもない迷惑をかけたって思わないんだろうか???


 ま、あのデモ行進にヨルダンやトルコ、さらにはパレスチナの首脳たちが参加したことは、ホント唯一の救いだったと思うんですけどねー。

 それがなかったら、“過激なイスラム教徒”と、“過激な表現の自由教徒”の、まさに「宗教戦争」でしかないですよね。
 まさに、蘇る中世!

 “自由”はともかく、“平等”と“博愛”はどこ?



 欧米の人たちって、あれだけ長い間国と国、民族と民族で戦争し合って殺し合って、やっとここまでこぎつけたのにさ。

 それこそ、去年は、ベルリンの壁が崩壊して25年だったわけですよねー。

 まったく、ウクライナの政情不安をいいことに、ロシアにケンカふっかけてみたり、いったい何やってんだろ?

 まさに、貧すれば鈍するってことなのかなーって(←エスプリね!笑)、な~んかそんなこと、思っちゃいますね(笑)

 そういう意味じゃ、『虐殺器官』じゃないですけど、“言語にソレを起こさせる文法”に近いようなものは、あり得るのかもしれませんね。

 日本語に比べて、ヨーロッパの言語は論理的に考えるのに向いているみたいな話を聞いたことがありますけど、その反面覇権的侵略的思考に陥りやすいみたいな(ことが、もしかしたらあるのかもしれない?)。

 歴史を振り返っても、農耕民族+共産主義の組み合わせは最悪の結果を招くみたいなのありますもんね。




 というか、ま~ね~。

 結局、人間は戦争が大好きっていうのは、間違いないんでしょうけどね~(爆)

 
 だからこそ、『虐殺器官』がリアルに面白いっていう面があるわけですもんね。

 でもねぇ。
 戦争をしたら、絶対後悔するのも人間なわけじゃないですか。

 それは、戦争じゃなくとも、誰しも身近な人とのケンカでわかりすぎるくらいわかってるはずですよね。

 なら、キレイごと云々じゃなくて、戦争の火種になるような行いはよしましょーよ(笑)

 とか言って、私のこの主張だって争いの種を内包してるのは、どうにも困ったことだなぁ…(爆)




 ま、そんなわけで『虐殺器官』。
 スゴかったんだけど、(勧めてくれた方にはホント申し訳ないんですけど)私はちょっと合わなかったみたいで…

 ゴメン! 
 ま、人の感じ方、感想というのは人それぞれなわけでー(笑)

 思うに、ストーリーをもっと展開させて欲しかったように感じましたね。



 ちなみに、『虐殺器官』の感想をネットで見ると、絶賛と高評価の人が、ま、目のこで7割強くらい?
 反面、イマイチ的な評価の人が1割~2割未満くらいみたいですけど、どうも私はその1割~2割未満に入るってことなんだろうなぁ…。


 ほら、ラップってあるじゃないですか。
 音楽の。

 ラップって、私たちの世代だと、かなりな音楽好きでも“どうも馴染めない”って人が多いんですけどね。
 でも、ある程度年代以降の人だと、馴染めるor馴染めない以前の“フツーのモノ”って感覚であるようですよね。

 ま、つまり。
 それは、ジェネレーションギャップってヤツなんでしょうけど、もしかしたら、この『虐殺器官』もそういう面があるのかなーって。

 だって、ネットの感想見てると、手放しの大絶賛って人も結構多いですもんねー。

 
 ていうか、そもそもゼロ年代SFベスト1か!(笑)


 というのもね、文章中、延々出てくるガジェットや専門用語を見ていて、思わず「何だか、なんとなくクリスタルみたいだよなー」って(笑)

 ま、こんなこと書くと「どこが、なんとなくクリスタルだ!」って、それこそ「不謹慎だ―!」って怒られちゃいそうですけど(笑)

 
 ネットで『虐殺器官』を見てると、なんだかそんな空気感ありません?(笑)


 でもね。
 あの『なんとなくクリスタル』が書かれた時代、「小説(ストーリー)」の中で延々書き連ねられるモノが、ファッションの店やらブランドだったように。
 今この時代に延々書き連ねたかったモノは、そんなガジェットや専門用語だった。
 “そういう時代”ってことなんじゃないのかなーって。

 だって、どんな人だって、その時代に生きている以上、その時代の影響からは絶対逃れられないんだもん。


 そういう意味じゃ、今って、あの頃と時代が一巡したってことなのかもな?
 なんて(笑)

 
 そういえば、なんとなくクリスタルのまさかの続編が出ちゃったりね(爆)
 誰か、『虐殺器官』と『なんとなくクリスタル』の時代的文学的共通性なんて、研究しないかな♪
 卒論のテーマとかにどぉ?(爆)





 とまぁ、なんだかそんな、ことを思っちゃった『虐殺器官』でした。





 ちなみに、『ハーモニー』はねー。

 テーマが、技術革新の果てのユートピアの生きることの閉塞感ってことで、スゴク読んでみたいとは思うんですけどねー。

 たぶん、またあのガジェットやら専門用語を延々書き連ねてるんだろうなーって思っちゃうと……

 ま、今はまだいいかな?

 なぁ~んて(笑)

 だって、古本、まだ高いんだもん!








         なんだかさ。今って、世界中が“なんとなく Born to die”?(爆)

         え?なに。そんなこと書いたらシャルリーエブドと一緒だろ!って?

         反省!(笑)




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2015
01.18

67話目-10

Category: 怪談話

 ~ 雷雨 その2



「よぉスギタぁ~。それからエイチぃもよぉ~。
 おめぇら、憶えてっかよぉぉ~。」

 それは、詠一クンたちがO城に行く前。
 杉多クンのクルマの中のこと。
 みんなのおふざけが過ぎたもんだから、危うく事故りそうになって停まった、あの夜の道……


 薫クンの言葉に言い負かされちゃった詠一クン。
 その時、運転席の杉多クンが振り返って言った。

「なぁエーイチ。オマエ、何だか今日は散々だよなぁー。
 ところでさ。実は…。
 うん。実は、オレもちょっと霊感あるんだけどさ…。
 うーん…、そう。ずっと黙ってたんだけどさ…。
 あのさ、エーイチさ。
 オマエ…、今日のオマエってさ。
 だから、ほら、今日のオマエ…。
 何かさ、変じゃないか?」
「何なんだよ?それ…。」
「いや…。
 何が変なんだかわかんねーんだけどさ。
 ほら、カオルのアパートにオマエが来た時…。
 ドアが開いてオマエが入ってきた時だよ。
 よくわかんねーんだけど、なーんか変な感じしたんだよなぁー。
 いつものエーイチと、なんか違うっていうかさ…。
 なんか妙な気配――。」

 その後は詠一クンが言葉を遮ってしまったから、杉多クンは最後まで言わなかったのだが。
 そう。あの時杉多クンは、今日の詠一クンはなんだか変だ、妙な気配を感じたと言っていた。

 そして、その後。
 例によって、詠一クンが杉多クンの言ったことに噛みついた、その後。
 遠山クンまでもが、いつもの詠一クンと何か違う気がすると言っていた。


 それ思いだした詠一クンは、思わず目の前の遠山クンの顔を見る。
 夜だっていうのに、相も変わらず意味不明なあのオノ・ヨーコばりのサングラスをかけたままの遠山クンの顔を。

「そうだぜぇ~。思い出したみてえだなぁ~。
 オレも言ったよなぁ~、あん時よぉぉ~。」
「あぁあん時なぁ…。
 トーヤマがオレのこと、至近距離で見つめてきて…。
 うん。あれはホント気色悪かったなぁ…。」
「馬っ鹿ヤロっ!エイチぃ~。
 おめぇ、そんな悠長なこと言ってられる立場なんかよぉ~。
 言っとくがなぁ、こいつはおめぇだけ!おめぇだけの問題なんだぜぇ~、エイチぃぃ~。
 オレとスギタぁには、一切関係ないんだぜぇ~。
 おめぇは、それをわかってんのかよぉぉ~。」
「えぇー!?
 エーイチだけの問題ってどういうことだよ?
 だってオレたちみんな、一緒にO城に行ったろ?」
 と、杉多クン。本来なら、そこは詠一クンが何か言う番なのだが。
「はぁ?何だよぉスギタぁぁ~。
 おめぇは、おめぇが言ったこともわかってねぇのかよぉぉ~。
 あんなぁ、おめぇはあん時言ったろうがよぉ~。
 霊感がちょっとあんだって…。
 そんで、エイチぃが変だって。
 カオルぅのアパートに入ってきた時、変な気がしたって…。
 よぉ~スギタぁよぉぉ~、違うのかよぉぉ~。」
「うん。そんなようなことを言った……
 けど…。えっ!?」
「んでよぉ。その後オレもエイチぃのこと、変に思ったって言ったろうがよぉ~。」
「あぁ、うん。そういえば言ってたなぁ…。」
「なぁスギタぁ~。おめぇ、まだわかんねぇのかよぉ~。
 それって、いつのことなんだよぉぉ~。あぁ~ん?」
「あっ……。」
 その声は驚きというよりは、むしろ悲鳴みたいな…。
 その口のまま、ゆっくりと詠一クンの顔を見た杉多クン。さらに、遠山クンを見つめた。
「やっとわかったのかよぉ~、スギタぁ~。
 ったく勘弁しろよぉぉ~。」
「そうか…。
 そういうことか…。」
「まぁよぉ~。理屈っちゃぁ理屈だぜぇぇ~。
 さらに言えばよぉ~、スギタぁ~。
 あくまでよぉ、おめぇの霊感が正しいとすればってことだぜぇ~。
 それこそよぉ、さっきエイチぃの言い草じゃねぇけど、
 おめぇの霊感ってマジなのかよ?ってことだぜぇぇ~。」
 と、なにやら。
 テーブルの向こう側では、遠山クンと杉多クンの二人だけが納得し合っているのだが。
 なのに詠一クン一人、何が何やらさっぱりわからない。


「あのなぁオマエら…。
 何がそういうことなんだよ?全然ワケわかんねーよ。」
 それが言い終わるより早く振り返った遠山クン。
「よぉ~エイチぃよぉ~。
 おめぇっていうのは、やっぱバカかよぉ~。」
 テーブルの向こうからずんずん近づいてくる、例のオノ・ヨーコばりのサングラス。
「あのなぁ。
 スギタぁがよぉ~、おめぇが何か変だって言ったのはいつなんだよぉ~。
 最初に言ったのはぁ、カオルぅのアパート……、だろ?
 二度目に言ったのはぁ、行きに事故りかけた後……、だろ?
 オレが言ったのはぁ、そのすぐ後……、だろ?
 なぁ?つまりそれは、全部O城へ行く前だろうがよぉぉ~。
 つまり、おめぇが体験しちまったことっていうのはよぉ。
 O城とは関係ないって可能性が出てこねぇかよぉぉ~。」
「あ……。」
「そんで。つまり、O城と関係ねぇってことはよぉ。
 オレたちとは関係ねぇってことだろうがよぉ~。
 つまり。
 おめぇが見たそれっていうのは、おめぇだけの問題ってことにならねぇかよぉぉ~。
 現によ、オレとスギタぁには何もねぇんだぜぇぇ~。」
 オノ・ヨーコ風サングラスは、一気にそう言うと。
 ふっと短くため息を吐いた後、煙草に火を点けて…。
 それは何だかクールでちょっとカッコよくて、詠一クンとしては無性に悔しい。


 いや。別に、そんな遠山クンの真似をしたわけではないのだが。
 詠一クンも、杉多クンも、おもむろに煙草に火を点けて。
 煙をふわーっと。
 なんだか、店の中の音が大きくなったような…

「でもよ、トーヤマ。
 オマエと杉多には何もなかったって言うけどさ。
 ミタカとカオルはどうなってんだよ?
 アイツら、今日一日…。
 いや。オレずっと電話してんだけど、でも全然連絡取れないんだぜ。」
「おい、よぉ~エイチぃぃ~。
 おめぇも人がいいなぁ~。
 カオルはよぉ、今日はデートだぜぇ~、デート…。
 今頃はよぉ、メシでも食いながらよぉ、
 昨夜のおめぇやオレたちを面白可笑しく話して、大笑いしてるんだろうぜぇぇ~。」
「えっ!デート?
 デートって、昨日言ってた例のO女子大のコかよ!
 ちぇっ!カオルのヤツ。オレのクルマ事故らしたくせしてよ…。」
 と、杉多クン、何だかんだ言って、そのことに根を持っている様子。
 とはいえ、詠一クンも遠山クンも、そこはさらっと無視。
「ミタカはどうなんだよ?」
「ミタカぁは知らねぇけどよぉ~。
 ま、バイトかツーリングじゃねぇのかぁ~。
 そういえばよぉ、高校ん時の友だち…、ほら、例の族やってた頃の…。
 ソイツに誘われてるとか言ってたぜぇぇ~。」
「えっ!ミタカって、高校ん時、族やってたのかよ。」
 そう言った杉多クンの顔をチラっとだけ見た詠一クン。
「ただなぁトーヤマ。
 杉多が言ってたことがO城行く前だからって、
 必ずしもO城のことが関係ないとは言い切れないだろ?
 杉多が言ってたことは、言ってた事。
 O城はO城で、また別って可能性もあるんじゃねーか?
 そもそもよ。杉多が言ってた変な感じって、オレは意味よくわかんねーし…。」
「うん。それは、確かにオマエの言う通りだぜぇぇ~。
 オレの言ってるのはよぉ~、あくまでもしかしたら…の話だからなぁぁ~。」
「何だよ、トーヤマ。オレ、オマエが、
 エーイチだけのことって言うから安心してたのに!」
 そんな例によっての杉多クンの合いの手を、詠一クンと遠山クンもやっぱり例によってサラリと流す。

「でもよぉ~。なぁ、エイチぃ~。
 それは、言ってもしょうがなくねぇかよぉ~。
 ま、何よりな。オレからすればよぉ、それはあくまで、おめぇだけの問題で。
 オレには関係ねぇ方が、ありがてぇしなぁぁ~。
 イヒイヒイヒ。」
「なんだよ、オマエ。結局そういうことかよ!」
「ばぁ~か。怒んじゃねぇ~よぉ~。
 オレには関係なし。それでOKぇ~なら、
 オレは、そもそもおめぇに会いに来たりしねぇ~んだよぉ~。
 それも、わざわざスギタぁまで誘ってよぉぉ~。」
「オレは、関係ない方がいい――。」
 そんな杉多クンを、詠一クンと遠山クンはいないかのように話を続ける。
「なんだよ、トーヤマ。
 じゃぁオマエになんかいい方法があるっていうのかよ?」
 と、詠一クン。ちょっと口を尖んがらし気味。
 一方、オノ・ヨーコばりのデカいサングラスは、しょうがねぇなぁって風に頭の後ろを掻き掻き。
 杉多クンはといえば、腹が減ったのか。
 それとも、たんに飽きてきたのか、メニューを見だした。


「よぉ~エイチぃ~。おめぇ、なに怒ってんだよぉぉ~。」
「バカヤロ、トーヤマ。
 オマエには、今のオレの気持ちわかんねぇーよ。」
「何がバカヤロだぜぇ~、エイチぃ~。
 さっきから、おめぇの気持ちはわかるぜぇって言ってんだろうがよぉぉ~っ!」
 詠一クンも遠山クンも。つい、そんな風に気色ばんだ時だった。
 杉多クンが、見ていたメニューをポンと指先で叩いて、顔を上げた。
「そうだよ!エーイチ。
 オレの親戚っ!オレの親戚だよ!」
「し、親戚ぃぃ…!?」
「オレの親戚がさ、山梨で寺やってんだよ。
 そこに行こうぜ。高速乗っちゃえばスグじゃん。」
 いつもトンチンカンなからみ方で、みんなからさりげなく流されちゃう杉多クンだったが、これには二人も思わず脱力。
 最初は呆気にとられちゃって、二人して杉多クンの顔を見ているばかりだったのだが。
 それは、すぐにクスクス笑いになって。
 やがて、三人で大笑いになった。

「よぉ杉多ぁ~、そいつはいいぜぇぇ~。」
「だろぉー。だろぉー。」
 杉多クン、最初は横の遠山クンに。次に、詠一クンに人差し指を向けて「だろぉー」って大はしゃぎ。
「ただよぉ、スギタぁ。それは最後の手段だぜぇぇ~。」
「なんで…。」
「さしあたってはよぉ~、なぁスギタぁ。
 今晩オレとおめぇとで、エイチぃのアパートに泊まるってぇの、どうだぁ~?」
「と、泊まるーっ!オレんちに!?」
「と、泊まるーっ!エーイチんちに?
 マ、マジかよ…。」

 まさかの遠山クンの「今夜泊まる」発言に、ビックリの詠一クン。
 でも、ふと…。
「…!?」
 見れば、例のオノ・ヨーコばりのサングラスが、詠一クンのことををぐいっと見つめている。
 ただ…
 うん?何だかいつものトーヤマと違うような…
 このアホバカサングラスのせい…
 いや…
 あぁ…
 あれっ?何だよ、コイツ。真剣な顔してら……

 そう。その時の遠山クンの顔。そこには、いつも何か企んでいる時の、あの楽しくって仕方ないって風のニヤリとした笑みがなかった。
 それどころか、アゴのところに梅干みたいなシワをよせて。
 詠一クンの顔…、いや。というよりは頭の中を、じーっと窺う風。
 詠一クン、今までに見たことのない、遠山クンのそんな顔を見ていたら…。
「うん。でも、トーヤマ。オマエ、大丈夫なのか?
 あと、杉多も…。」
 そう言って、まず遠山クン。そして、杉多クンを見た詠一クン。
 でも、杉多クンと目が合った途端。
「いや。だから。オレ、ほら――。」
「なんだよぉ、エイチぃ~。
 怖くねぇのか?ってかぁぁ~。」
「う、うん。そ、そう、そこ。」
「お~お~、めぇずらしいぜぇ~。
 エイチぃがオレのこと心配してくれるなんてよぉ~。
 きゃっきゃ…。」
「いや。だから、エーイチ。あと、トーヤマも。
 オレは――。」
「いやよぉ~。怖ぇっちゃ、まぁ怖ぇんだけどなぁ~。
 それよりも、なぁ~んか興味が湧いたっていうかよぉ~。
 イヒイヒイヒ。」
「きょ、興味って…。」
「まぁ~よ~。
 たぶん、怖いもの見たさってやつかなぁぁ~。」
「怖いもの見たさ…。うーん…。
 ま、オマエがそう言うんなら…。」
 と、そこで詠一クンは、再び杉多クンに目を向ける。
「あ、エーイチ――。」
「うん。杉多もな。サンキューな。」
「いや。だから、エーイチ。あと、トーヤマも。
 オレは、ほら…。だからさ…、えーと…。
 あ、そう。バイト!バイトがある――。」
「おい、よぉスギタぁぁ~。
 だ~から、オレはおめぇに、最初に電話で聞いたんだろうがよぉ~。
 おめぇの、ここ1週間の予定をよぉ~。
 そしたら、おめぇ、今日はバイトはない。
 明日の夜までなら予定全然開いてるから付き合うぜって、
 言ってたじゃねぇかよぉぉ~。」
「え?あ、ま、バイトはないんだけど、予定は…。
 うーん……。
 そ、そうか。あれはそういう意味だったのか…。」
 杉多クン、最後はもうぶつくさ、ぶつくさ。
「よし。じゃぁもぉ行くかぁ~。
 お、そうだぜ~。エイチぃんちに行く前によぉ~、
 食いもんや飲みもん、買い出しに行こうぜぇぇ~。」
 そう言って、早々と立ち上がったオノ・ヨーコばりのサングラスは、もはや通常モード。
 その口元には、いつもの楽しくってたまらないっていう笑みを浮かべていた。


 

 3人は、途中コンビ二に寄って飲み物と食料を調達。
「ポテトチップはよぉ~。
 オレは、沼池屋ののり味が好きなんだけどよぉ~。
 よぉエイチぃ。おめぇはどれが好きだぁぁ~。」
「お、そぉ~だぜぇ~。
 カップラーメンも買っとこうぜぇぇ~。」
 なんて遠山クン、カゴに飲み物食べ物をバンバン入れる、入れる。
「なぁトーヤマ…。
 いくらなんだって、少し買いすぎじゃねーかぁ?」
「よぉ~エイチぃ~。どうせ今夜は徹夜だぜぇ~。
 お!そうだ。なぁ~この後よぉ、レンタルビデオ屋にも寄ってこうぜぇぇ~。」

 結局その後レンタルビデオ屋にも行って。
 杉多クンの例のシティ・ターボ2を降りた3人は、詠一クンのアパートに通じる細い路地をとぼとぼと。
 そこは、先程のファミリーレストランがある賑やかな大通りからは、ちょっと入った所。
 住宅街の細い道は、家々に明かりこそ点っているものの、やけに深閑とした感じ。
 それは、やっぱり山裾がすぐそこまで迫っているせいか…

「なぁ、そこに見える林ってよ。
 そのまま登ってけば、山続きでO城まで行けるよな…。」
 なぁんて。
 必要以上のヒソヒソ声は、例によって杉多クン。
「だからよぉ~、スギタぁ~。
 おめぇ、そういう怖くなるようなことは言うなって、
 昨日の夜から言ってんだろーがよぉっ!」
「ていうか、杉多。オマエ、なんでヒソヒソ声なわけ?
 フツーに話せ!フツーに!」
「そもそも、山続きって何なんだよぉ~。
 山続き以前に地続きじゃねぇかよぉぉ~。」

 もちろん、性懲りもない杉多クンも悪いのだが。
 とはいえ、昨夜といい、今夜といい。遠山クンの口車にのせらてちゃった挙句、あとは言われ放題と、つくづく損な役割。
 …なんだけど、全然めげないというか、懲りないというか、たんに気がついてないだけというか。
「なぁエーイチ…。
 何でオマエのアパートって、どの部屋も真っ暗なんだよ?」
 もぉ煽る、煽る。


 詠一クンがアパートのドアを開けると…。
 そこは朝、飛び出してそのままの部屋。
 閉めきっていた昼間の熱気とともに、明け方の記憶がそっくりそのまま、ひんやり残っていた。
 6畳一間の1Kだっていうのに。
 今日に限って、やけにがらんと広く感じるような…。
 奥でぼんやり外の明かりを映している窓。
 その向こうは…。
 そう。そこは、あれが立っていた……

「なぁんだよぉ~、エイチぃ~。
 おめぇ、なにドアんとこで固まってんだよぉぉ~。
 おめぇはアホンダラかよぉ~。
 それとも、アンポンタンかよぉ~。
 あぁぁーっ!どっちでもいいぜ。早く中入れよぉ~。
 この犬畜生ヤローっ!
 てめぇの部屋にビビって入れねぇヤローなんてな、
 ケツ蹴っ飛ばして、部屋に蹴っ転がしてやんぜぇ~。
 って、なんか言えよぉ~。
 イヤイラすんぜぇ、ウスノロマヌケヤロぉ~!」

 何を思ったか遠山クン、いきなり物凄い早口で悪口雑言。
 まさに、立て板に水。
 部屋の中を見て一瞬ボーっとしてた詠一クンも、杉多クンもただただポカーン。
「な、何だよ、オマエ…。
 なに興奮してんだよ?」
「いや、エーイチ。もしかして、トーヤマ。
 落武者の霊か何かとり憑いたんじゃねーか?
 痛てっ!
 な、何すんだよー。いきなりー。」
 いきなりきた遠山クンの回し蹴りに、驚いた杉多クンは思わず半ベソ声。
 なのに、遠山クンの声は前よりさらに早く、大きかった。
「おい、よぉスギタぁ~。
 おめぇ、落武者の霊とか言うんじゃねぇっって、言ってんだろぅがよぉっ!
 しまいにゃ、おめぇの舌か首っ玉、引っこ抜くぞぉ~っ!
 あぁ~ん?
 よぉスギタぁ。おめぇ、どっち抜かれたいぃ~。
 ていうかよ~。
 そもそも“落武者の霊”って何なんだよぉ~っ!
 おめぇな、言葉は正しく使えってんだよぉ~っ!
 “落ちてる”ってことはよぉっ。
 うまく落ちのびて、助かった場合だってあるわけだろうがよぉっ!
 つまり。助かった武者と区別するには、
 “落ちのびる途中で死んだ武者の霊”って言わなきゃおかしいだろうがよぉっ!」

 とまぁ、言っている内容は全く意味不明なのだが、でもその言葉はやっぱり立て板に水。
 詠一クンと杉多クンは、その勢いにただ呆気。
 口を半開きにして、遠山クンの顔を見ているばかり。

「ていうかさ、トーヤマ。
 そこで騒いでっと、また後で怒られっからよ。
 とにかく早いとこ中、入んねーか?」
「バカヤロ。何が早いとこ中入んねーかだ!
 おめぇが一番悪ぃんだろうがよぉ~っ!
 このアホバカオタンコナスエイチぃ~っ!
 ったくよぉ~。オレはお客なんだぜぇ~。
 さっさと部屋に招き入れろよなぁ。てめぇぇ~。」
 相変わらず早口で悪態をまくしたてている遠山クン。
 薄暗いその部屋に入っていく、その遠山クンの後姿が、暗がりに掻き消すようにスー……
「っ!?」
 って、思う間もなく。
 ドタドタバッタン、いやもぉヒドイ音。
 と、同時に。
「痛ぇぇーっ!バカヤロ、エイチぃ!
 おめぇ、玄関に靴脱ぎ散らかしやがってぇ~。
 ったく、おめぇは育ち悪ぃーなぁっ!」
 詠一クンが、なんじゃそりゃ?って見れば、それは玄関の框のところで両手で抱えた右足をせわしく振っている遠山クンの姿。
 ただ、詠一クン。その今の状況がまったく何がなんだか掴めない。

「えっ?何やってんの?オマエ…。」
「バカヤロ。エイチぃ~。おめぇだよ、おめぇっ!
 おめぇが靴脱ぎ散らかしてっから、突っ掛ったんじゃねーかよぉぉ~。
 おぉ~痛ぇぇ~。
 弁慶の泣き所ぶつけたじゃねぇかよぉぉ~。」
「大丈夫かー。トーヤマぁー。」
 詠一クンの後ろから、形だけ心配してみせている杉多クンの声。
「なぁトーヤマ。オマエさ、靴脱ぎ散らかしてってさ。
 それって、夜だっていうのに、
 そんなワケわかんねぇサングラスかけてっからじゃねーの?
 そんなもんかけてたら何も見えねぇだろ。」
「馬っ鹿ヤロー、エイチぃ~。
 見えねぇからいいんだろうがよぉ~。」
「はぁ!?
 何言ってんの、オマエ?」
「見、見えたら怖ぇ~だろっ!」
「…!?」

 その、あまりのワケのわからなさに、杉多クンも詠一クンの肩越しに首を伸ばせば。
 それは、やっと玄関に座ったものの、まだ右足を痛そうに撫でている遠山クンの姿。
 そんな「何なの?」って顔の杉多クンが思わず見た詠一クンだって、もちろん何が何やら。
 首を傾げるしかない。

「なぁトーヤマ。とにかくそのサングラス取れよ。
 危ないぜ…。」
 詠一クン、そう諭すように言ったのだが。
 返ってきたのは、遠山クンのまるで猛犬が吠えるような声。
「バカヤロ、取るかよぉ~。
 取んねぇったら、取んねぇよぉぉ~。
 だってよぉ、サングラス取ったら、幽霊見えちまうかもしんねぇだろうがよぉぉ~。」
「へ…!?」
 その途端、詠一クンと杉多クンの目の玉は上に。
 サングラス取ったら幽霊見えちまうって…
 いや。言っていることはわかる。
 一応日本語だし…
 しかし…
 何だそれ!?

 詠一クンの目の玉がやっと下に降りてきた時、そこにあったのは杉多クンの顔。
 その瞬間――。
「あぁっ!」
「えぇっ!?」
「そーか!そーいうことか!」
「いや。でも…!?」
 遠山クンのその素晴らしいアイデア(?)を、なんとか理解できたのは二人同時だった。
 なるほど。幽霊なんて、元々見えるか見えないかってモンなんだろうから。
 サングラスをかけて見にくくすれば、ソレは見えなくなる……
 …のか?

 つまり。
 トーヤマのヤツ、だから今日に限って、あんなオノ・ヨーコばりのでっかいサングラスかけてたのかって、やっと気がついた詠一クンと杉多クン。
 そのことに気がついたら、遠山クンがの玄関のところでやたらと悪口雑言を言っていたわけもすぐに理解った。
 そう。あれは、怖さを紛らわすために必死でしゃべってたのだろう。
 再び顔を見合わせた、詠一クンと杉多クン。
「ぶっ!」
 一度吹いてしまえば、もう笑いは止まらない。
 その次から次へと湧いてくる可笑しさ。
 ハラは痛いし、力は抜けるし。
 そういえば、昨夜の遠山クンの「怖いべぇ~」も絶妙なタイミングだったが、今回もそれにも勝るとも劣らず。

 詠一クンと杉多クン、そんなこんなで笑い転げた後は、昨夜のことなんてすっかり忘れて部屋の中に。
 でも、部屋の中でもぶつけた足を抱えてヒーハーしている遠山クンの姿に、またあらためて笑い転げていた。

 しかし。
 そんな大笑いもつかの間。
 この後3人に、やけに心臓にくる一夜が待っていようとは……




 ── 本日これまで!
           67話目-10〈了〉/ 67話目-11に続きます
__________________________メルマガ配信日:2010.9.23




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  断りなく転載されるのは非常に不愉快です。やめてください
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                ↑
          ちょっと剣呑で、ゴメン(^^;)





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2015
01.14

風狂




   世の中は 

   食うて 稼いで 寝て起きて 

   そのあとは、死ぬるばかりなり

  
                      一休宗純




 ま、なんだ。

 人生なんざ、ハンバーグみたいなもんってことか…。




 あれ?うん? 
 違ったかな!?(笑)





 というか、私的にはこの後に、

 “上見て暮らすな、下見て暮らせ”

っていうのを付け加えたくなるかな(笑)




                 その反対も然り(爆)



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2015
01.14

67話目-9

Category: 怪談話



 ~ 雷雨 その1 



 それは、駆け込むようにして入った朝のファミリーレストラン。
 そんな詠一クンを待ち構えていたのは、「いらっしゃいませー!」という、例の真っ黄っ黄な声だった。
 でも、それはなんだか健康的すぎちゃって。詠一クンとしては、逆に一瞬たじろいじゃったほど。
 ただ、詠一クンとしては、やっと現実の世界に戻ってこれたような心持になったのも確かだった。

 そんな詠一クン、朝食を食べ終わって。
 コーヒーのお代りを飲みながら、周りのわやわやした人の気配を感じていたら、なんとか気持ちも落ち着いてきたような…。

 いや。そうはいっても、やっぱり心のどこかではまだ何かがさざめいていた。
 でも、何より今は夏の朝。
 窓の外の、まさに健康的な夏ーっ!てな風景は、まるで昨日のそのままコピーじゃないかってくらい。
 あれ!?そーいえば梅雨って、もう明けてたんだっけ?
 なんて、やっとどうでもいいことを考えられる余裕が出てきた。

 窓の外の夏そのものの風景と、朝を醸し出している他のお客たちの息吹を感じている詠一クン。
 さらに、店のあちこちから聞こえてくるみたいな、あの「いらしゃいませー!」という健康的な真っ黄っ黄声。
 それらの中にいると、やっぱり酔っ払って夢でも見たのかなぁ…って気もしてくる。


 気がつけば、もう昼前。
 そんな夏の昼前の光は強すぎて、寝不足の詠一クンの目には眩しすぎる。
 そんな真っ白に近い眩しい光も、やがて黄色っぽく、さらに夕方のオレンジ色に染まっていく。
 そう。いくら昼の長い夏の初めとはいえ、夜はまたやってくる。
 青黒ーく、ズーンっと沈んだ夜が…
 あんなものを見てしまった夜が……

 頭の中でそんなことを考えていたら、頭より早く体の方が先に動いていた。
 いきなり、スっと立ち上がった詠一クン。
 向かったのは、店の公衆電話。


 まだ寝てるのか?
 それとも、バイトにでも行ったのか?
 薫クンにかけた電話は、呼び出し音が延々鳴るばかり。

 杉多クンは、電話番号を知らなかった。
 というか、知ってたとしても昨夜の今日だけにちょっとかけにくい。
 ということで、あとは、三鷹クンと遠山クンなのだが。
 ただ、あの無っ茶苦茶怖がりの2人にかけてもなぁ…
 なんて思いつつも、詠一クン、指は勝手に三鷹クンの電話番号を押していた。

 トルルルルー、トルルルルー、トルルルルー……
 受話器から聞こえてくる呼び出し音。
 トルルルルー、トルルルルー、トルルルルー……
 トルルルルー、トルルルルー、トルルルルー……
 三鷹クンも、やっぱり電話に出ない。

 詠一クン、それが何なのか、最初はわからなかった。
 ただ、頭のどこかで、少しずつ、少しずつ。何やらモヤモヤしたものが固まり始めていた。
 そう。それは嫌な予感。
 ふいに、矢も楯もたまらず電話を切った詠一クン。
 すかさず、今度は遠山クンの電話番号を押す。
 トルルルルー、トルルルルー、トルルルルー……
 トルルルルー、トルルルルー、トルルルルー……
 トルルルルー、トルルルルー、トルルルルー…………
 鳴り続くばかりの呼び出し音。
 やっぱり、トーヤマも出な──。
「うん!?トーヤマ?」
「なんだよぉぉ~~~~。
 やっぱ、エイチぃかよぉぉ~~~~。
 かけてくるんじゃないかと思ってたぜぇぇ~~~~。」
 その眠そうな声は、間違いなく遠山クンだった。
 ただ、電話の音で目を覚ましたのだろう。あのいつものダラダラ語尾を伸ばすしゃべり方がいつもの倍くらい長くって。
 つまり、それはいつもの倍以上耳にウザったいはずなのに、なぜか詠一クン、今は不思議と気にならない。

「オマエ、電話くらいさっさと出──。
 って、えっ!?
 何だよ? かけてくるんじゃないかと思ったって…。
 ど、どういう意味だよ?」
 その、うわずった詠一クンの口調。
 しかし、その後遠山クンが言ったことに、詠一クンは絶句する。

「幽霊でも出たんだろぉぉ~?」
 二の句が継げないでいる詠一クンの耳に、遠山クンはさらに言った。
「あのよぉぉ~。だってよぉぉ~。
 おめぇがよぉ、昨日の今日のこんな時間に、こうして電話かけてくるってことはよぉぉ~。
 つまり、それしかねぇーじゃんかよぉぉ~~。」
「ち、ち、ちょっと待てよ、オマエ…。
 それってどういう意味なんだよ?
 何で、そう思うんだよ?」
「なんだよぉぉ~。
 おいぃぃ、大正解かよぉぉ~~。
 ふんっ。オレのヤマ勘も結構イケるもんだなぁ~~。
 スギタぁの霊感よりゃ、よっぽどいい線いってんじゃんねぇかぁ?
 ってなぁぁ~。イヒイヒイヒ。
 なぁそう思わねぇかよぉ、エイチぃぃ~~。」
「ス、杉多ぁ?レーカンんん…!?
 あ、いや、だからっ!
 オマエっ、違う――。」
 詠一クンのその強い口調を、電話の向こう遠山クンは、いつになくさら~りとした口調で無視。
「で、なぁ。エイチぃよぉ~。
 オレはよぉ、悪ぃ~けど、これからバイトなんだな~。
 んでよぉ、今日は6時に終わっからよぉ~。
 6時半におめぇんちの傍のあのファミレスで待ち合わせってことにしねぇぇ~?」
「ちょ、ちょっと待てよ、トーヤマ。おい──。」
「よぉぉ~、エイチぃよぉぉ~。
 おめぇ、6時半でいいのかよぉ?ダメなのかよぉぉ~?」
「あ、うん。えーと、それはそれでいいけど…。
 だけ──。」
 言うより早く切れていた電話。
 詠一クンが話している途中だっていうのに。
 まぁもっとも。
 それは遠山クンのいつものこと。



 7月の下旬の夕方6時半の風景っていうのは、夕方といえば夕方なのだが、でも昼間とさほど変わらないといえば、まさにそんな感じ。
 確かに太陽は西の空に傾いているのだけれど、あいかわらずギラギラ明るく、そして暑い。
 でも、道を行き交うクルマが増えたり、早々と帰宅の途についているサラリーマン風の人やOL風の人がいたり。
 また、塾帰りかそれともこれから行くのか、夏休みだというのにバッグを下げた子供をポツポツと見かけるし、また部活帰りらしい女子中学生たちがおしゃべりしながら歩いていたりと…。
 何もかもが、うだーっと止ってしまったような昼間とは、やっぱりいろいろ違いがあるよな…。

 なんて、外を見ながら思っている詠一クン。
 遠山クンはまだ来てなかった。
 待ち合わせの6時半はとうに過ぎたっていうのに。
 もう間もなく日が沈む。
 そうすればまた夜だ。
 このまま実家に帰ってしまうという手もあるのだが、明日はバイトが入っているから、またこっちに来なければならない。


 遠山クンと電話で話した後。詠一クンは、薫クンと三鷹クンに何度か電話をかけてみたのだが、結局連絡がつかなかった。
 ま、バイトに行っているのだろうとは思うのだが…。
 思うのだが、いざこうして遠山クンが約束の時間になってもやってこないと、またあの嫌な予感のようなものが頭をもたげだす。
 もしかして、アイツらも昨日の夜…
 いや、そんなことはない。そんなことがあるわけがない。
 何よりトーヤマは、あいもかわらずトーヤマって感じで電話に出たではないか?
 しかし…。
 何なのだろう?
 あの、電話かけるなり「幽霊でも出たんだろぉ~」ってひと言は…。
 アイツは、とんでもなく怖がりらしいから、アイツのとこにも幽霊が出たんだとしたら、絶対にそんな風に平然とはしてはいられないはず。
 ということは、トーヤマに昨夜は何もなかったということになる。
 なのに、「幽霊でも出たんだろぉ~」って……。

 ま、いつものトーヤマ特有の冗談がたまたま当たっちゃっただけ…と言ってしまうなら、それまでって気もするのだが。
 でも、だとしたら、今度はいきなり待ち合わせの約束をしてくるっていうのが腑に落ちない。
 というか、あの口調…。
 そう。あの口調は、まるで電話してくるのも、そしてその電話の理由も予想していたみたいだった。



 そんな詠一クンが時計を見れば、間もなく7時。
 あんなヤツだけど、意外と時間には正確なヤツなのだが…。
 というか、カオルとミタカの2人に相変わらず連絡つかないのも気にかかる…。
 そう!もう一度電話してみるか。

 イライラ、やきもきが募ってきた詠一クン。
 立ち上がろうとして、ひょいと見た窓の外に見えた、何やら見覚えのある形。
 それは、チカチカとウインカーを点滅させながら、すーっと駐車場に入ってくるところ。
 うん?シティって……!?
 え、杉多のクルマ?
 慌てて振り返って見たものの、もうそれは見えない。
 確か、杉多のシティも白だったよな…。


「よぉ~エイチぃ~。待たせたぜぇぇ~。」
 見れば、やけに余裕ぶっこいた風に手を振って、こっちに歩いてきた遠山クン。
 まったく…。
 何のマネして、カッコつけてるんだか…
 今日の遠山クンは、もう夜だっていうのにオノ・ヨーコあたりがかけてそうな、やけにデカイ真っ黒なサングラスをかけていた。
 そんなわけで、詠一クンとしては、そんなアホバカの見本って感じの遠山クンにばっかり目がいってしまったのだが。
「あれ?」
 遠山クンの後ろに、杉多クンがいるのに気がついた詠一クン。
 その杉多クンは、ちょっと照れたように笑いを浮かべて詠一クンに手を上げた。
「よっ、エーイチ。昨日はお疲れ!」
「あ、うん。いや、杉多こそ…。
 あ、そう。クルマ、大丈夫だったのか?」
「うん。全然問題なし。
 何だかさ、カオルやみんなにワルイことしちゃったよ。
 エーイチにもさ。うん。ゴメン。」
「いや、オレたちこそワルかったよ。ゴメン…。
 ていうか、カオルも別に怒ってねぇだろ。」
「いっやぁ~、そぉぉ~かぁぁ~。
 カオルぅはよぉ~、大っぴらには怒りゃぁしねーんだけどよぉぉ~。
 でもよぉ、内心は、じとじと、じとじと…。
 そうやって、いっつまでも根に持ってんだよなぁぁ~~。」

 遠山クンの、薫クンの性格を巧く言い表した言葉には、「そう、そう。それ!」って詠一クンは大笑い。
 昨夜は、どこかいまひとつみんなに遠慮して話していた杉多クンまでもが笑いころげて。「オレ、カオルにはこれから気をつけよー」なんてふざけていた。
 ま、つまり。
 人間関係なんてもんは、怒ったり感情をぶつけあってこそ、初めて親しくなれるということなのだろう。

 とはいえ。3人が集まったのはそれが目的ではなく。
 それは、そんな普通の大学生な笑いが収まりかけた時だった。
 何気に向けた、その視線の先。
 すっかり暗くなっていた窓の外を見て、はっとそのことを思いだした詠一クン。
「っ!」
 遠山クンも杉多クンも、そんな詠一クンの表情の変化に気がついたのか、すっと止まってしまった笑い。
 そんな二人の顔を見ていて、詠一クン。ふと、昨夜杉多クンが言っていたO城の怪談話を思い出した。

「なぁ杉多。昨日オマエ言ってたろ?
 オマエの先輩がO城に行った時の話…。
 O城は後をついてきちゃうことが多いとかなんとかさ…。」
「あ、うん。」
「なぁ。それってホントの話なのか?
 ていうか、世間一般レベルでマトモと言える話なのか?」
「……。っ――。」
 杉多クンが何か言いかけた時。その期先を制するように、詠一クンの前に座る、例のオノ・ヨーコばりのデカいサングラスが口を開いた。
「なぁ~んだよぉ~、エイチぃ~。
 おめぇ、今さらホントの話なのかもねぇーだろぉよぉ~。
 だってよぉ。おめぇは昨日の夜。そんな何やらを見ちまったんだろぉぉ~。」
「っ…。」
 今度は、詠一クンより杉多クンの方が口を開くのが早かった。
「いや。だから、トーヤマさ。
 それは、昨日も言ったように違うんだって。
 エーイチの言ってた、首っていうのはさ。オレが幻を見──。」
「いやよぉ~、スギタぁ~。違うんだってよぉ~。
 どうもよぉ、そのことじゃねぇ~らしぃんだなぁ~。
 なぁエイチぃ~。そうなんだろぉぉ~?」
「えぇっ!?な、何だよそれ…。」
 また遠山クンに言葉を取られちゃった杉多クンは、いったい何言ってんだって顔。
 そんな杉多クン横に座っている、例のオノ・ヨーコばりのデカイサングラスは、「話してみろよ」と。
 詠一クンに、ひょいとアゴを上げてみせた。


「えぇーっ!」
「うっそ!」
「おい。それ、ヤバいだろー!」
 詠一クンが昨夜のことを話している間、やたら合いの手がうるさかった杉多クン。
 それに対して、遠山クン。いつもなら、詠一クンが何か言おうものなら、軽くその倍はだ~らだらしゃべるはずなのに、なぜだか黙ったまま。
 例の――何を思ったんだか今日に限ってかけている――オノ・ヨーコばりのサングラス越し。いちいちうなずきなきながら、詠一クンの顔を見ているばかり。

 詠一クンは、そんな遠山クンにちょっと戸惑いつつも。
 しかし、トーヤマが口を挟まないってだけで、こんなに清々しいもんか…なんて、ちょっといい気分。
 でも、話しながら、これってつい十何時間かそこら前にあった事なんだよなぁ…なんて。
 あらためて思って、何気に窓の外に目をやった詠一クン。
 その夜の光景に、思わずゾクっときて。慌ててその視線を、明るいテーブルの向こうに変えた。


 詠一クンの話が終わた時。
 杉多クンは、「え…」と言ったっきり、そのまま止まってしまったみたいな顔。
 それに対して、遠山クンは何やら考えている風。
 いや。例のオノ・ヨーコばりのサングラスの向こうは、もちろん見えなかった。
 ただ、いつものとどこか違うような…

「で?」
「え…。」
 その、いつもの遠山クンとも思えない短い言葉に、詠一クンは思わず言葉が見つからない。
「で?って、オマエ…。
 だからそういうことだよ。だから、今杉多に聞いたんだろ?
 昨日言ってた、後をついてきちゃうことが多いっていう話。
 あれは、ホントなのか?って。
 ていうか、そもそもその話って、本当に信じられる話なのかってことをさ…。」
 遠山クンの「で?」に、詠一クンはちょっとばかしムッとした口調。
 そんな詠一クンの口調に気がついたのだろう。杉多クンは、慌てて口を挟んできた。
「う、うん。
 この話を教えてくれたバイト先の先輩っていうのはさ。
 もちろんマトモな人だぜ。それこそ世間一般レベルで…、だよ。
 たださー。そんな風に、本当に信じられる話なのかどうかって言われちゃうとなぁ…。
 だって、この話していうのは、バイト仲間でそういう怪談話になった時の話だからさ。
 だから…。
 わかるだろ?このニュアンス…。」
「……。」
 そりゃそうだよな…と黙るしかない詠一クン。
 というよりは、オレはスギタがどう答えることに期待したんだろうって。
 そんな詠一クンを見ながら、杉多クンも言葉を途切らしたまま。


 二人のだんまりを破ったのは、オノ・ヨーコばりのデカいサングラスだった。
「だからよぉ~。言ってんだろ、エイチぃ~。
 スギタぁの話が信じれるか信じれねぇか以前によぉ。
 おめぇが話したおめぇの話を、おめぇ自身が信じてんのかよぉぉ~。
 だってよぉ、たんに疲れて酔っ払って、ありもしねぇモン、
 見ただけかもしれねぇわけだろぉがよぉぉ~。」
「うっ…。うーん…。」

 それは、確かに考えた。
 今から、何時間か前。窓の外が夏の太陽に輝いていた時に。
 でも、今は……
 窓の外にちらりと目を向けて、また詠一クンが言った。
「だからさ…、うん…。
 アレがさ、ありもしない物とは到底思えないんだよなぁ。
 なによりあの怖さって…。
 とにかくさ、あんなの初めてなんだよ!」


 明け方、あれを見たその時の言いようの知れない怖さ…
 ヒシヒシと伝わってきた、あれの想いの強さ…
 それが強烈で、しかもリアルに伝わってくるがゆえに、オレは無茶苦茶怖かった…
 ただ、その伝わってきた想いって…
 それが何なのかわからないから、わーっと迫ってくる、その“怖さ”を二人に説明できないもどかしさ。

「だぁ~からよっ!
 おめぇは、O城でもそのありもしない物とは到底思えないモンを
 見たんじゃねーのかよぉぉ~。
 あん時も、怖くなって叫んだんじゃねぇのかよぉ~。
 なぁエイチぃ。どぉ~な――。」
 と、そこで。
 何やら、慌て気味に口を挟んだのは杉多クンだった。
「ちょ、ちょっと待った!
 なぁトーヤマ…。」
「なぁんだよぉ~。」
 そんな杉多クンを見返した、遠山クンのその心底ジャマくさそうな目つきときたら。
 とはいえ。意外とそういうのに我関せずなのが、杉多クンのいいところ。
「な、オレ…。
 ちょっとワケわからなくなっちゃったんだけどさ。
 いいか?ちょっと聞いても――。」
「よくねーよ。」
「うん。だからさ、トーヤマってさ。
 そういう霊とかそういうのって、信じないヤツだったの?
 オレ、昨日の夜はそんな感じしなかったんだけどさ。
 だって…。」
 杉多クンは、そこまで言って同意を求めるように詠一クンに目を向けて。
「なぁ。そうだろ?
 だって、あんなに怖がってたじゃん…。」
「よぉスギタぁよぉ~。
 おめぇ、話をゴッチャにすんじゃねぇよぉ~。
 怖いのと、信じる信じないは、また別の次元の話だろうがよぉぉ~。」
「いやだって…。信じてなきゃ怖くはないだろ?
 信じるからこそ、怖いわけじゃん。
 なぁエーイチ。そうだろう?」
 思わず、うんうんうなずいた詠一クン。杉多クンと二人、遠山クンを問い詰めるように見つめる。
「おめぇらっていうのはよぉ~。
 ホンっト、わっかんねぇヤツらだなぁぁ~。」
「いや、だから!」
「アホか!わっかんねぇのはオマエだろ!」
 間髪入れず突っ込んだ二人。
 でも、そこは遠山クン。詠一クンだの、杉多クンだのが相手じゃ、蚊がとまったほどのことももないみたいで。

「あのよぉ~。暗がりを一人歩いててよぉ~。
 いきなり後ろから殺してやるぅ~って脅かされたら、
 幽霊信じてるヤツだろうが信じてねぇヤツだろうが、誰だって驚くだろうがよぉぉ~。
 怖ぇ~だろうがよぉぉ~。違うかよぉぉ~。」
「いや、それはもちろんそうだけど…。
 いやっ、うーん…!?
 そうなんだけどさぁ。だっけど、なんっか、違う気ぃーするなぁ…。」
 杉多クン、目を白黒させて何やら色々考えてたんだけど、結局ワケがわからなくなったのだろう。
 なんとか言ってくれよとばかり、詠一クンを見て目で促す。

「うーんとさ。じゃぁあれか?トーヤマ。
 オマエが言うのは、脅かされること自体が怖いってことだよな?
 幽霊だろうが人だろうが、いきなり脅かされたら、同じように怖いってことだろ?
 つまり。オマエはその脅かされるってことが怖いんであって。
 幽霊とかそういうもんは、別に怖くないってことなのか?」
「だぁーからっ!
 よぉエイチぃ~。おめぇふざけんじゃねぇぜぇぇ~。
 幽霊なんて、怖ぇに決まってんだろうがよぉぉ~。」
「…!?」
「だってよぉ、ワケわかんねぇんだぜぇぇ~。
 何なのか?何のためにそこに存在してんのか?
 でもって、この後何すんのか?
 何にもわかんねぇんだぜぇ~。
 こんな怖ぇモン、あるかよぉぉ~。」
「あぁーっ、まったく!
 オマエの言うことっていうのは、全然わかんねーっ!」

 杉多クンは、うんうんうなずきながら。詠一クンと遠山クンの顔を行ったり来たり。
「つーか、そもそも!
 オマエは、幽霊ってモンを信じてんのか?信じてねぇーのか?
 どっちなんだよ?」
 いやもぉ詠一クン。まったく、そういうモンを信じてねーヤツが何であそこまで怖がりなんだよって。
 昨夜の遠山クンの怖がりっぷりを思い出しながら、ついに怒り出しちゃった。
 のだが…。
 遠山クンはといえば、相変わらず詠一クンの怒った口調なんてどこ吹く風。
「まぁよくはわかんねーんだけどよぉぉ~。
 いわゆる幽霊だの霊だのっていうのは、
 オレはもしかしたら信じてねぇのかもしれねぇなぁぁ~。」
「は、はいぃぃ!?」
「あのな。信じてね―ヤツが――。」
「ただよぉ~。そういう出来事なのか、存在なのか。
 そこんとこわかんね~けどよぉ~。
 何だかわかんねぇそういうモンがあるんだっていうのは信じてるぜぇぇ~。」
「あ、ふ、え…。うん!?」
 もはや、杉多クンだけでなく。詠一クンも、遠山クンの言っていることが出来なくて目を白黒。
 そんな視界の端っこでは、すでに理解することに完全匙を投げたのだろう。肩をすくめて両腕を広げている杉多クンの姿。

「あのなぁ~、おめぇらよぉぉ~。
 じゃぁ幽霊…。うん、まぁ霊でもいいぜぇ~。
 その霊って、何なんだよぉぉ~。
 おめぇら、それをわかってて、今までのしゃべってたのかよぉぉ~。」
「えぇ!?
 だから、死んだ人が化けて出てくることだろ?
 まぁつまり、体と魂があって。
 体は死んだけど、魂は出てくるってことだろ?」
「あのなぁエイチぃ~。
 おめぇはよぉ、おめぇが今言ったそれを、おめぇ自身、100%信じてそれを言ってんのかよぉ~。
 100%信じれねぇなら――。」
「だって、そういうもんだろ。霊って…。」
 それは、また遠山クンが話す横から口を挟んだ杉多クン。
 いや。いつものメンバーなら、遠山クンがだらだらしゃべっている時に口を挟むなんてこと出来るヤツいないんだけど。
 杉多って、その辺のタイミングが絶妙だよなぁ…なんて。
 変な時に、変なところに感心している詠一クン。

「ふん!
 なぁ~、スギタぁよぉ~。そういうもんだって、おめぇ、どうやって知ったっつ~んだよぉ~。
 あぁ~ん?」
「はぁ?どうやってって…。
 そりゃぁ、いつのまにか知ってた…、よなぁ…。
 うん。まぁあれかなぁー。
 小さい頃、祖父ぃちゃん祖母ぁちゃんに聞いたのかなぁ…。」

 さすがの遠山クンも、杉多クンのズレズレのペースにかかるといつもの調子を出しにくいのだろう。
「う、うん。そ、そうかぁ…。
 祖父ぃちゃん祖母ぁちゃんに聞いたのかぁ…。
 まぁいいやぁ~。
 そうこられちゃるとな、ちょっとな…。ハハハ…。」
 なんて頭の後ろをポリポリかくばかり。
「まぁよぉ~。その話はまた今度にしようぜぇ~。
 そうなっちゃうとよ、キリがなくなっちまうぜぇ~。
 それよりよぉ。さしあたってはエイチぃのことだぜぇ~。」
 いきなり話を切り替えた遠山クン。例のオノ・ヨーコばりのでっかいサングラスを詠一クンの前にグイグイと突き出した。
 とはいえ、そこですんなり話を切り替えさせるほど、詠一クンだってお人好しではない。

「おい、ちょっと待てよ。また今度って、何だよそれ。
 オマエ、今の話から逃げる気かよ?」
「逃げるぅぅ~…。
 逃げるって、馬っ鹿ヤロぉ~、エイチぃっ!
 この際だから、ハッキリ言ってやるぜぇ~。
 おめぇはよぉ、今おめぇが言ったその出来事が怖くってしょうがねぇんだろうがよぉ~。
 さらに言えばよぉ~。
 そのソレがまた今日の夜も出てくんじゃないかって、怖くてしょうがねぇんだろぉぉ~。
 なぁエイチぃ。違うのかよぉぉ~っ!」
「うっ…。」
 まさにそのことを突かれて、思わず口ごもった詠一クン。
 だったのだが…

「いやぁわかるぜぇ~。その気持ちよぉぉ~…。」
「はぁ…!?」
 その、さっぱり意味不明な展開に、杉多クンはまたもや呆れ顔。
 もはや、目を白黒どころか、黒目が頭の裏側に行っちゃったような、そんな表情。
「いやよぉ~。そりゃマジ怖ぇだろうぜ…。
 オレは、そこまでの経験はねぇけどよぉ~。
 でも今のエイチぃぃが、どんなに怖ぇかっていうのは、わかる気ぃはするぜぇぇ~。」

「なぁトーヤマさ…。
 オマエの言ってる話って、全然つながってない気が──。」
 そんな目ん玉が定まってない杉多クンが、遠慮しいしい言っている最中だった。
 杉多クンの鼻の辺りに、いきなり例のオノ・ヨーコばりのサングラスがグイっと寄ってきたもんだから。
「わーっ!」
「で、スギタぁ~。
 だ~から、おめぇを呼んだんだよぉぉ~。
 おめぇ、昨日の夜に言ってたよなぁ?
 今日のエイチぃってなんか変だって。
 なんか違うって。変な感じがするって…。
 それからよぉ、スギタぁ。
 昨日、おめぇは、こうも言ってたよなぁぁ~。
 なんか妙な気配があるってよぉぉ~~。
 よぉスギタぁ~。それからエイチぃもよぉ~。
 おめぇら、憶えてっかよぉぉ~。」




 ── 本日これまで!
           67話目-9〈了〉/ 67話目-10に続きます
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2015
01.07

67話目-8

Category: 怪談話



 ~ 夜明けの前に その2


 アパートのドアを開けると、思わずたじろいでしまう昼間の熱さが残っていた。

 たちまち噴出す汗。
 無理もない。バイトに行くのに昼過ぎに出てからずっと閉めっぱなしなのだから。
 詠一クン、その時はもうO城での出来事は頭になかった。
 詠一クンの頭にあったのは、暑い、暑い、暑い…、とにかく暑い!
 そう思ってる間にも、体中から染みだしてくる汗。
 学生の身分では、エアコンだのクーラーだの望むべくもない時代のこと。
 いや。そんな昔ではない。それこそバブルのちょっと後くらい。
 そんな詠一クンにとって、この暑さの対抗策は風呂場へ直行することだけ。

 今日1日分の汗をたっぷりと吸い込んで、ずっしり重いジーンズ。
 汗でビチャビチャのTシャツ等々脱ぎ捨てた後は、水シャワーを一気にザーッと。
 そのキュっとくる冷たさ…、ではなく、生憎と水は昼間の太陽でぬるま湯のよう。
 とはいえ、汗を水が流していく感触はあまりに心地いい。
 おまけに、時間が経つにつれシャワーから出る水も冷たくなって。
「ふぉー…」
 体も頭もシャッキリ。生き返ったような心地。


 汗を流してスッキリして、やっと余裕が出来たのだろう。
 シャワーを浴びながら詠一クン。
 脳裏にふっと浮かんだのは、つい今さっき。詠一クンたちに何も言わずクルマを出した杉多クンの横顔。
 杉多のヤツ、怒ってたなぁ…。
 薫と遠山の企みに、クルマがあるという理由だけで呼び出されて。
 あげくの果てに、買ったばかりのクルマがあわやオジャンってとこだっただからんなぁ…。
 まぁ無理もないよな。
 うん。無理もないんだけど…。

 しかし、杉多のヤツ、今どきシティ・ターボ2って何なんだよ?
 しかも、自慢げに「ターボ2だぜ」って。
 ぶっ!フっフフ…。
 いやホント。アイツらしいよ…。
 ハハハ…。

 そんな詠一クン、やっと風呂から出て。
 フー…。
 頭をバスタオルで拭きながら、ふらふらしていると。
「うん?」
 風呂の灯りだけの薄暗い部屋で点滅していた赤いランプ。
 あれ、留守電…。
「あ、トーヤマのバカ…。
 バイト先に電話する前にこっちに入れたのか。
 昨日、今日はバイトだって言ったじゃんか…」
 詠一クンはつぶやきながら、それでもボタンを押した。

「10時46分…。プー……。…………プツっ。」
 あれ?何も入ってない…。
 トーヤマやミタカだったら、「バーカ」とか悪態の一つも入れておきそうなもんだけどなぁ…。
 あれ?てことは、ヤツらじゃないってことかなのかな。
 でも、誰だろう?
 10時46分っていったら、親父やおふくろはもう寝ようかって時間だし…。
 ま、そんなこと、考えても仕方がないか。
 用があるならまたかけてくるだろうしな。


 しかし、暑かった。
 部屋の灯りを点ける気すらしない。
 ガラッと開けた窓からは、青黒くぼんやりとした外の光が部屋に入り込んでいる。
 かすかに聞こえてくるのはジーっという虫の鳴く声。
 そんな夏の夜明け直前。音の死んだ時間……

 明日…、あ、もう今日か。
 今日はバイトはないから、起きてたって問題ないんだけど…。
 じゃぁ寝る?
 しかし、この部屋の熱さじゃなぁ…と詠一クン。
 喉の渇きを覚え、冷蔵庫を見れば、そこには救いの缶ビール!
 プシュっとばかり開けて、噴出す泡に慌てて缶を口に持っていきながら、詠一クンは全開の窓のところに。
 出しっ放しのサンダルに足をつっかけて腰かけていると、多少は涼しくなったような。
「ふーっ……」
 静まり返った夜気の中。吐き出した息の音が、やけに大きく聞こえる。

 窓の外は、乾いた土と雑草のわずかばかりのスペース。
 すぐ低い金属の柵があって、その向こうは雑草が低く生えた空き地。さらにその向こうには竹やぶだが、今はただ真っ暗なだけ。
 まだまだ青黒ーい夜が余韻をひきずる、そんな時間。


 いつの間にかうとうとしていたのは、ビールの酔いがまわったのか?
 それとも、やたら長かった一日の疲れがでたのか?
 詠一クンは、窓に腰かけ足を投げ出し、両手を後ろについたまま。
 そんな浅い眠り…、というよりは、じんわりと沈んでいく意識。
 そんな詠一クンの頭の中で、O城での出来事が再生されたのは、夢というものがそういうものだからなのか?
 それとも、何かの意図が働いていたのか…。

 それは、O城の石段を上っていた時。
 ずっと上を歩いていた薫クンが、詠一クンたち3人に「雷が来るんじゃないか」と声をかけてきた場面。

「なぁー。もしかして雷来んじゃねぇーか?
 かすかだけど、冷たい風が吹いてるよな。」
 今まで全然気がつかなかったが、わずかに冷たい風が吹いていた。
 思わず空を見上げたのだが、雷が近づいているようには感じられなかった。
「いや…。ほら、ここってよ。
 西っ側から北っ側がずっと山だろ。
 だから、わかんないだけかもしれないぜ。」
「カオルぅよぉ~。そうは言ったってよぉ、夜だぜぇ~。
 雷来てれば、音とか光とかあるだろうよぉぉ~。」
「うん。ま、そっかー。そうだよなぁ…。
 でもよー。この上まで行ったら早く帰ろうぜ…。
 だって…。ほら!ここからクルマ停めたとこまでって、かなり距離あるだろ?
 だろ?雷来たらヤバイだろ?
 それに…。
 ま、いいか…。
 とりあえず、今は早く行っちまった方がいいな…。」

 その薫クンの変な物言い。
 もちろん詠一クンたち3人は気づいていた。
 でも、それを口にすることはなく、また石段を登り始めた3人。

 石段を上がっていくと、何だか圧迫感があった。
「うっ…」
 それは、石段の途中で立ち止まっていた薫クンの姿。
 上を見ているようなのだが、何なのかはわからなかった。
 薫クンに何なのかと聞こうと思ったら。
「なんだ、門か…。
 ふぅー。何かと思ったぜ…。」
 つぶやく薫クンの声が聞こえた。
 なぜだか、立ち止まったままの薫クンに追いついた時。詠一クンは、それを見上げて一瞬息をのんだ。

 それは、両脇にすっくと立つ太い2本の角材と、角材上部で2本をつないでいる幅のある横木で造られた門。
 門は、無骨で素朴な造りであるがゆえに力強く、夜の暗さを圧倒するように立っていた。
「うわっ、なんだあの門。
 無っ茶苦茶怖ぇ……。」
 やはり、追いついた三鷹クンもうわずった声を出していた。
「な、なんかよ。スッゲーって感じだよな…。
 何だろ?処刑場とかにありそうな感じってか……。」
 やはり驚いたのだろう。遠山クンまで、いつものダラダラと伸ばす語尾がなかった。

 そこに紛れ込んできた、別の声。
 まるで雑巾でも絞っているようなしゃがれた声に、みんなギョッとそっちを見上げれば。
 そこは、詠一クンたち4人がいる場所から、さらに石段を10段くらい上がったところ。いつの間にか、立っていた杉多クンの後姿。
 ただ、杉多クンは杉多クンなんだけど、でも、なんだかちょっと変。
 全身が変にしゃっちょこばってて、そして。
「く…。く、く、くび……。くびが……」
「…!?」

 最初は、誰もが杉多クンが何を言っているのかわからなかった。
 「くび」という音は聞こえてはいた。でも、それは意味のある言葉としては聞こえてなかった。
「え?何だって?くびぃー?
 杉多、オマエ、なに言って──。えぇっ!」
 そう言ってる途中で、杉多クンの言う“くび”が“首”だって気がついた薫クン。
「首!?首って、オマエ…。」
「く、首…。
 首が、い、いくつも…。
 いくつもあの上に並んでいる……。」
 しゃがれた声の杉多クンが、ゆーっくり顔を動かして詠一クンたちを見下ろした。
 その強張ったように見える顔。

 誰もが、杉多クンのその薄気味悪い顔を見入っているばかり。
「く、首が…。
 斬られた生首があの門の上にいくつも…、いくつも並んでいる…。
 み、みんな、こ、こっちを見、見、見ている……。」

 それは、背中一面にゾワぁーっと。ひやっと何かが広がっていく触感。
 胸の奥からせり上がってきた、感情の塊。
 なぜか喉のところで砕けてしまう声。
 杉多クンの言う、門の横木の上に並ぶ生首のイメージが、脳裏に次々と浮かびあがってきたと思ったら。
「うっわぁぁーーーっ!」


 夢ともつかぬ、頭の中の映像がそこまで再生された時だった。
「うぐっ!」
 うめき声とともに、まるでその場で跳ね上がろうとするかのように、ビクン!と動いた詠一クンの体。
 それと同時に感じた、ビールの缶が地面に落ちる音。
「あっ!やばっ。」
 詠一クンは、覚醒しきってない意識のまま、地面に転がっているのであろうビールの缶を慌てて探す。
 あれ?ど、どこ?どこだ。
 見つからないビールの缶。
 流れ出したビールのじゅわじゅわっていう泡の音は、すぐそこら辺で聞こえるっていうのに。

 未だ、ぼんやりしたままの詠一クン。
 頭が半分も動いてない、そんな狭まった視界のまま、四つん這いでビールの缶を探していて……。
 視線がふと止ったのは、それに気がついたからだったのか?
「…!?」
 いつの間にか視界の中に入ってきた、夜よりも黒い“それ”。
「うん!?」
 無意識に視線を“それ”に沿わしていく詠一クン。
 下を向いていた視線が上に。さらに、見上げる高さまできた時、詠一クンの目が止まった。
「っ!」
 “それ”は、なんと言ったらいいかわからない。
 いや、その思い、感情、印象すら説明することができない。
 とにかく、生まれてこのかた感じたことのない思い、感情、印象その他諸々が詠一クンの頭の中を駆け巡った、その一瞬後。
 そう、ひと言で言うならそれは、怖さ。
 詠一クンの中で、得体の知れない“それ”が目の前にいることの、高ぶった感情が沸騰しだして――。
「うっ…。うっ…。うっ…。うっ…。うっ…」
「はっ、はっ、はっ、はっ、はっ…」
 ドン、ドン、ドン、ドン、ドン…
 カチカチカチカチカチ…
 言葉なんか出やしない。
 その、黒とも白ともつかぬ、人のような姿の“それ”が、なぜそこまでの感情を詠一クンに起こさせるのかわからない。
 でも、“それ”はとてつもない怖さを携えて、そこ…、つまり詠一クンの目の前、3メートルくらいの所に立っていた。

 そして。
 “それ”は、すー、すーっと。1歩2歩と、詠一クンに近づいてくる。
 その1歩2歩と近づくにつれ、聞こえてきた何か。
 ぼしょぼしょぼしょ…。ぼしょぼしょぼしょ…。
 ぼしょ、しょぼしょぼしょ…。
 ぼしょ、しょぼしょぼしょ……。
 詠一クンに近づくにつれ、崩れ落ちるように低くなっていく“それ”。
 でも、“それ”は力尽きたかのように膝をつき、手をつき、やがて這い進むように……。
 反対に詠一クンは、“それ”から逃れるように。四つん這いから、ストンと体を起こして。さらに立ち上がる。
 そんな詠一クンに、それでもすがるように近づいてくる“それ”。
「う…。」
 そのことに気がついた詠一クンは、足が竦んじゃって…。
 だ、しにたしょしょ…。だ、しにたしょしょ…。
 ついに詠一クンの足元、30センチくらいの所にたどり着いた“それ”は、じっと詠一クンを見上げる。
「ひっ!」
 ずきん!
 その途端、詠一クンの頭の中を貫いた何か。
 それは、哀しさ…、悔しさ…、無念さ…、つらさ…。
 そして、哀願……
「死にたくない…。死にたくないんだよ…。
 何でだよ?何でなんだよ?俺はこんなにも──。
 なぁ。何でなんだよ?俺はこんなにも──。」

 その目……。
 いや。それは真っ黒で、そして真っ白で、目なんてどこにもない。
 なのに、そこにあるその目はあまりにも哀しくて。
 そして、哀しすぎるがゆえに、とんでもないような怖さを詠一クンの心に突きつけてくる。
「死にたくない…。死にたくないんだよ…。
 何でだよ?何でなんだよ?俺はこんなにも──。
 なぁ……    」



 気がついた時は、もうすっかり陽が高かった。
 というより、カーっと暑い日差しに照らされたことで気がついたのだろう。
「えっ…!?」
 慌てて辺りを見回せば、そこは詠一クンの部屋の前。
 地面の上で、仰向けにひっくり返っていた詠一クン。
「うん?」
 その傍らには、あの時探しても見つからなかったビールの缶。
 しばらくそれを見ていた詠一クン。
 でも、その瞬間「ゲゲッ!」って。
 大慌てで飛び込んだ部屋の時計は、8時をまわったところ。
 寝苦しい夜が明けた朝。
 パンツ一丁。しかも傍らには、ビールの缶まで転がらせて。
 それは、どう見たって、たんなるどうしようもない人が酔っ払ってそのまま外で寝ちゃったという風。
 他の部屋の住人たちは、とりあえず見なかったことにしてくれたのだろうか?

 というか、その時の詠一クンは、もうそれどころじゃなかった。
 こんな、あっけらかーんとした夏の朝だっていうのに、怖くって堪らない。
 とにかく怖い…。
 とにかく人の姿を求めて。
 着替えもそこそこに、詠一クンは近くのファミリーレストランに駆け込んだ。




 ── 本日これまで!
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2015
01.04

去年の大発見



 ま、大発見とかとか言っても。

 そんな、頭に“大”をつけるような大したことじゃーありませんので、過度な期待はしないでくださいね。

 だってね、たんなるブログネタなんですから(爆)



 てことで、気を取り直して。


 大発見のきっかけは、夏。

 TVでやっていた『目玉焼き黄身 いつつぶす?』でした。

 *目玉焼きの黄身 いつつぶす?
 http://www9.nhk.or.jp/anime/medamayaki/



 目玉焼きのの黄身、いつつぶす?って、いやもぉタイトル見ただけで、くだらなくって、くだらないからこそ興味津々しちゃうじゃないですか(笑)

 こりゃ面白そーだって、録画予約したわけですけど、でも、まさかアニメだとは思いませんでした。



 内容は、食べ物の食べ方にやたら固定観念持ってる主人公の男(二郎氏)が、毎回他人が自分と違う食べ方をしているのも見て、ガーン!と衝撃を受けて。

 ブッキレて、絶叫して、いなくなっちゃって。

 でもって、落ち込んで、反省して。

 周りの人に諭され、泣きじゃくって終了みたいな。

 ま、ぶっちゃけちゃ言えば、いわゆるアニメの王道である、絶叫役アムロ・レイと、クールで覚めた口調役シャーの掛け合い漫才ですね(爆)

 目玉焼きのあとは、確か2回目はトンカツ定食のキャベツの食べ方だったと思いますけど、2回目以降もひたすらそのパターンです(笑)






 で、その『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』。

 意外なくらい面白かったのもさりながら、個人的には、“目玉焼きにしょうゆをかける”っていうのが新鮮でー(笑)


 いや。しょうゆをかける人がいるのはわかってましたよ。

 そりゃもちろん!(笑)
 かけてる人、何度も見ましたしねー。

 ただ…
 その、かけてる人?かけてる場面?
 それが誰で、いつのことだったかとなると……

 具体的に思い出せなかったり!?



 というか。
 目玉焼きにしょうゆをかけてる人を見るたんび、何気に「あぁ○○さんは、しょうゆなんだなぁ…」とは思っていた気はするんです。

 でも、「(目玉焼きに)しょうゆをかけてみよっかな」とは、全然思わなかったんですね。

 いや。それは、今思うと不思議なくらい(笑)



 ちなみに、目玉焼き。
 私は、いつも塩コショウって人だったんですけど…。

 それを見て、「目玉焼きにしょうゆって……。ふーん。そんなにウマイんだろうか?」って。
 生まれて初めて「一回、目玉焼きにしょうゆをかけてみようかな」ってしげしげ思っちゃいました(笑)

 それは、そもそものテーマである、「目玉焼きの黄身はいつつぶすのか?」っていうのは、完全どっかいっちゃったくらい(爆)




 で、次の朝。

 もちろん、目玉焼き作って、しょうゆかけてみましたよ。

 そしたら…


 えっぇぇぇー!何なの、このウマさ……って。


 そのウマさは、まるで主人公の二郎氏みたいですけど、ホント一瞬ガーン!ときましたね。

 って、何だか私まで、思わずアニメ的オーバー表現になっちゃいました(爆)

 もはやアニメの口調と展開は、日本人のDNAに入り込んでるのかも!?




 ま、そんな、去年の大発見、目玉焼きにしょうゆがウマい!なんですけど。


 最近は、もっぱら塩とコショウですかねー(笑) 




 いや、たぶん2カ月くらいは、しょうゆで食べてたんですよ。

 でも、ある時から、急に「な~んかイマイチだなぁ…」って感じるようになっちゃって。


 「ま、飽きちゃったってことか…」って思ってたんですけどね。

 さらに1ヶ月くらい経った時、あることに気がついたんです。

 それは……

 あーっ!
 もしかして、しょうゆっ!? 


 そうなんです。

 確か目玉焼きにしょうゆが急にイマイチになっちゃった頃。しょうゆを、たまたまヤマサからキッコーマンに替えたのを思い出したんですよ。


 そういえば、いつだったかケンミンショーで“千葉県民は誰もがしょうゆにこだわりがあって、一軒の家にキッコーマン、ヤマサ、ヒゲタと3種類はあるのが普通”な~んてこと言ってたなぁ…なんて。

 いや、それを見た時は、「そんなことねーよ、バァ~カ」って鼻で笑っちゃってたんですけどねー(笑)

 もしかしたら、あながち“ない”とも言えないのかも……

 なぁ~んて。



 ま、それもこれもひっくるめて、去年の大発見でした(笑)





       ところで。

       あなたは、目玉焼き、何かけます? 







             Medama-yaki Makes the Worldって?(笑)




 『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』では、その冒頭、主人公の二郎氏が彼女のみふゆさんと朝食(目玉焼き)を食べる時。
 目玉焼きにかける調味料を何種類も出したみふゆさんに、二郎氏が「もしかして、この調味料の一つ一つがみふゆの男性遍歴なのかも…」とヤキモキしちゃうところが面白くもあり、またちょっと違和感があったところでもありましたね。

 ていうのはね、え?相手がいままで付き合ってきた異性って、そんな気にするもの!?って(笑)


 ま、人それぞれって言っちゃうなら、もちろんそれまでなんでしょうけどねー。

 ただ、自分のことを考えた時、「えぇー。オレ、そんなの気にしたことないけどなぁ…」って(爆)

 ただね。
 そのことをよくよく考えいて、ふと思ったのが、「あれ?最初に付き合った時って、もしかしたらそんなこと考えたかもなぁ…」って(笑)


 いやもぉ、いい歳して何考えてんだろって、我に返って思わず大爆笑だったんですけど、まぁ何ですねー。
 いつの間にか、ずいぶん遠いとこまで来ちゃったんだな……って(爆)





     ま、そんなこんなで2015年もスタートです!




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2015
01.03

今夜はローカル路線バス乗り継ぎの旅:第19弾ですね~





 って、「またそのネタかよ!」とか言われちゃいそうですけどね(爆)





 とはいえ、まー、「楽しみなんだもん!」って(笑)

 今回19弾は、大阪城~兼六園ってことで、ま、いつもよりは作為の感じられない感がある(ないか?)ルートかな(爆)

 *テレビ東京番組サイト
 http://www.tv-tokyo.co.jp/sat/next/
 http://www.tv-tokyo.co.jp/rosenbus/




 で、まぁ「楽しみなんだもん!」とか言っといてなんですけど、さすがにあれも、最近はマンネリ感が漂ってきちゃったかな~?っていうのありますよね(笑)

 前々回の山口~室戸岬は、もぉ四国に渡るまではルートが見えちゃってるみたいなところがあって、最初っからイマイチだなーって思っちゃったのはともかく。

 前々回の御殿場~直江津も、最初は、初回の横浜から路線バスを乗り継いで日本海へを思わすルートで面白そうだなーって思った割には、な~んかイマイチだったような。

 前々回なんかは、絶対時間切れ失敗って感じが、最後の最後に逆転満塁ホームラン大成功ってっ展開で、絶対面白いはずなのになぁ…。


 やっぱり、さすがに17、18回ともなると、見てる方も飽きてくるっていうの、あるんですかねー(笑)

 ま、個人的に、15弾:米沢~大間崎と、16弾:館山~会津若松が面白すぎたっていうのもあるのかもしれません。




 ていうか、思うんですけど、最近のテレビ東京って、全般につまんなくなったっていうのありません?

 ぶっちゃけ、以前のテレビ東京に戻っちゃったよなーみたいな(爆)


 何年か前までにはあった、「おっ!」って思っちゃうような、きらめくよいうなアイデアの番組がなくなっちゃいましたよね。

 全般にルーチンワーク気味というか、ぶっちゃけ言っちゃえば、やっつけ仕事だよなぁ…っていうか。



 ま、とはいえ。

 やっぱり今夜の第19弾、とっても楽しみです(笑)







 https://www.youtube.com/watch?v=BBSEXMGhC6Q


 最近マンネリかなぁとか文句言いつつ、心配なのが「第19弾」っていうその回数ですよね。

 19弾ってことは、次回は第20弾なわけで、キリがいいとこでこれで終わり!とかなっちゃわないかなーって。

 だって、蛭子さんだって、もぉいい加減齢でしょ?
 何より、20回もやったら、行くルート探しだって困るでしょうしねー。

 前にも書いたんですけど、路線バス的な船の利用もOKってことにすれば、瀬戸内とか鹿児島から奄美・沖縄ってルートも考えられるわけで、なんとか、もっと続けて欲しいなー。



 って、ホント視聴者って勝手だよなーって(爆)
 (テレビ東京さん、スタッフの皆さん、これからも期待してるよー♪)




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2015
01.02

Pチョコ



 正月早々、クリスマスの話っていうのも、まーなんだか鬼に笑われそうですけど(笑)


 去年のクリスマスの夜(24日だか25日だかは忘れた)、夕飯を作っていた時でした。

 ふと、「そーだ。今日はクリスマスなんだよなー。ケーキ食いたいなー」って思いだして。



 とはいえ、突発的にケーキが食べたいって思ったからって、ケーキが出てくる家なんて普通ありません。

 まぁあるとしたら、栗原はるみの家くらい?(笑)

 いえ。特に栗原はるみに文句があるわけじゃなくね。たんに最初に思いついた料理研究家だったってだけなんです




 で、ケーキ。

 いくら食いたいからって、まさか、この寒空にコンビニに買いに行くほど酔狂でもないわけですよ(笑)


 ただ、いったん「食いたいなぁ」とか思っちゃうと、ケーキの味や食感のイメージが次々湧いてきちゃって、どーしたもんかなーって、思っていたんです。




 そんなわけで、冷蔵庫の中を覗いていたら。

 ふと閃いたんです。

 ピーマンとチョコレートって、意外に合うんじゃないかって(爆)


 ピーマンの、あのちょっと苦い感じに、トロ~リとチョコレートが絡んで……

 そぉっ!チョコレートは、絶対ブラックがいいはず♪

 なぁ~んて(爆)



 いやもぉ。
 その味を想像してたら、ツバまで湧いてきちゃう始末(笑)




 とはいえ、不味いとマズイんでー(爆)

 「ま、1個だけにしとこーな」って。

 ま、そういう時っていうのは、不思議と頭が回るものですよね。
 
 頭が回るって、オマエはエクソシストか!なんて、余計なツッコミはいりませんから!




 まー、そんなわけで、
 ピーマンを縦に4つに切って。

 フライパンで、まず内側。次に外側を焼いて。

 2つに、ブラックチョコレートを落として。

 その2つに、残りの2つのピーマンを被せて1分くらい。

 漂ってきた、チョコレートの香り~♪

 もぉ堪んなくなっちゃって、一つをパクり。


 うん!?

 あ…

 うん。まぁ結構……。

 いや、うん。これ、うんまぁ~~い♪(笑)




 とはいえ。
 ま、それ以上やらなかったのは、たぶん賢明だったのかなーと(爆)

 ううん。マズいんじゃなくってね。

 あれは1、2個くらいが、飽きなくていいんじゃないかと……!?






           とろ~り、甘ったる~いのがいいんじゃな~い♪




    今思うと、
    塩を効かしたら、もっとウマかったかもな~♪ なんて(笑)




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2015
01.01

あけましておめでとうございます



  ブログの歌

  ♪ブぅ~は、ブ~ログのブぅ~
   ロぉ~は、ブ~ログのロぉ~
   グぅ~は、ブ~ログのグ
   さぁ書ぁ~きま~しょぉぉぉ~


 な~んて、愚にもつかねーことやってるヒマあったら、
 なんかこぉ身のためになりそうなこと、やりゃーいいのにね(爆)









              2015年の初日の出



    見えてないだけで、確実にそこにあるってことだ。なんて手前味噌に解釈してみたり(笑)



IMG_2839.jpg

            今年は、いいことばっかありますよ~に!(笑)













  夕方、スーパーに行ったら、ひき肉40%オフで、早速ご利益あったぜ♪



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