2014
09.23

ミイラ取りがミイラに?ていうよりは、ミイラ取りがミイラ取りになっちゃったって言った方が正しいのか?(笑) ~『夏の災厄』篠田節子著

Category: R&R


 いや、そのミイラ取り云々は本の内容じゃなくってね。
 ちょっと前にデング熱をブログネタにした時に、その『夏の災厄』をおススメって書いたら、その書いた本人が無性に読みたくなっちゃったと、そういうわけで(笑)
(ブログの影響力ってスゴーイ! ……のか?うん!?笑)




夏の災厄夏の災厄
(1995/03)
篠田 節子

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    *文庫もありますぜ、旦那




 で、その『夏の災厄』。
 よくよく考えてみたら、コレ読んだのって、えっ!?19年前ぇーっ!!

 まー、齢を取ると時間が経つのが早いって言いますけど、ていうか、つくづく実感しちゃったりな毎日なわけですけど、でも、私がコレを読んだのって、そんな前のことだったんだーって。
 なーんか、もぉビックリです(内容ほとんど憶えてないわけだwww)

 いやーね。前にブログネタとして書いたように、95年に読んだっていうのは憶えてたんです。
 それどころか、買った店もその時の場面もハッキリ憶えてるくらい。
 なのに、意識して考えないと95年っていうのが19年前なんだって、頭が認識しないっていうか(笑)

 いっやぁー。
 あれから、もう19年も経っちゃったんだー。
 しっかしこらまた、ずいぶんと遠くまで来ちゃったもんだ。

 ……な~んて、思わず感慨にふけっちゃいます(爆)
 (そういうことってありません?)



 で、『夏の災厄』です。
 内容を簡単に言うなら、東京近郊の街に起こった日本脳炎の流行をめぐる人間模様というところでしょうか。

 ただ、作者があの篠田節子ですから。
 どこぞのパンデミック映画のように、単純にワクチンが見つかってハッピーエンドみたいな展開とは微妙に違います。

 感染後の発症率が高い。発症したら進行が無茶苦茶早い。さらに死亡率が高く、治っても重篤な後遺症が残るという新型の日本脳炎。
 そこに、行政にある問題点、(様々な)民間の業者にある問題点、さらには地域・住民にある問題点等々をからめて、かなりエグい状況まで描かれています。

 ただ、そうは言っても、そこもまた篠田節子ですから。
 ユーモラスな部分も多々あって、読んでいてあまり暗澹たる気持ちにはならないんですね。

 とか言って、それは読者がそんな気持ちにならないだけで。
 読後、発生源を推測する中での住民のエゴのぶつかり合い、病気になす術がないとわかった時の人々・地域の崩壊の様を想像するなら、それはある意味ゾンビ映画さながらの凄愴さとも言えるでしょう。



 しかし、これだけの状況を19年前…、いや、本の発行が95年3月ですから、少なくとも20年前によく描いたなーって。
 3年前の震災・原発事故は元より、09年のH1N1等々を見てきた現在となっては、何よりそのことに驚かされました。

 もちろん、本の発行が95年ですから。
 それこそ、ウインドウズ95発売前のことで、人々がネットを普通に利用する環境はありません。
 それこそケータイが当たり前になる前のことです(ケータイの普及が一気に進んだのって、確か97年でしたよね?)。
 当然SNSやLINEはおろか、メールですら一部の人しか使えない頃のことです。

 当然、それらのコミュニケーション手段や情報を得る手段が当たり前に存在する現在とは微妙に異なる部分っていうのは確かにあるとは思います。
 ただ、そうは言っても、“人”そのものは大して変わってないわけで。
 まー、こんな状況に直面してしまったら、たぶん大同小異なんでしょうねぇ…。


 ちなみに、篠田節子はこの本に登場する人物をほぼ全員を、100%善人でもなければ100%悪人でもない人たち。あるいは、100%有能でもなければ100%ダメなわけでもない人たち。また、100%正しいことを言うのでもなく、100%間違った人ことを言う人たちでもなくとして描いています。
 つまり、読んでいると、普通の人たち(普通の社会)のダメダメな場面がどんどん出てくるわけですよ(笑)。
 しかし、その反面、普通の人誰もが持つ、それぞれの強みが発揮された時の凄みの場面が必ずあるんですね。
 そこが、いいんだなぁーって(笑)

 そういう意味では、もし篠田節子がネットやケータイ、SNS等々がある時代に書いたなら、そのメリットデメリット、あるいはグッときちゃう場面をどう描いたんだろうって、そこは惜しい気もしますね。


 最後に。
 お話の最後(最後も最後)に、主要登場人物の一人である看護師の房代が言う言葉なんですけど。
「医者も、役人も、薬屋も、
 みんな、なんとか病気を克服しようと頑張ってきたんだよ。
 その結果が、こんなことになってしまうこともあるもんなのね。
 人は神さまじゃないからさ(以下略)」

 人の行いっていうのは、そういうものなのかなぁ…って。
 なんだか、しみじみ考えちゃいました。


 いやはや、さすが篠田節子。
 おっそれ入谷の鬼子母神!
 …ってか? ←古っ!(笑)









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2014
09.23

“Q”って、もしかして、シンジくん窮するの“Q”?(笑)



 そーいえば、先々週の金曜だったか、先々々週だったか?
 もしくは先々々々週の金曜になるんだか、もうよくわかんないですけど、つまりまぁ例のエヴァンゲリオン。
 日頃、「アニメはキライ!」とか言ってるくせして(笑)、しっかり見ちゃいました(爆)


 …って、ずいぶん前のネタだなーって思う方も多いかと思いますが。
 いやーね、見た後、あとでブログネタにしちまおーと、テキトーにメモしておいたの、すっかり忘れてて。
 ま、お蔵入りにしちゃおかなーとも思ったんですけど、それももったいないのかな?って(笑)


 てことで、エヴァンゲリオンQ(だっけ?でも、なんでQ?)の感想です。


 
 で、そのエヴァンゲリオン。
 見る前にネットを見たら、評判、やったら悪いんで。
 全然期待しないで見たんですけど、え?何?全然面白いじゃん(笑)

 ストーリーが今までとは全然違っていたのが、むしろよかったように思うんだけど…?


 ていうか。
 4部作の第3部で展開変えるなら、せめて第2部、出来れば第1部の最後くらいの時点から変えろよなーって(笑)
 4部作ってふれこみで、第2部までほとんど同じなのに。
 いざ、第3部の蓋を開けたら、いきなり「あれから14年経っていた」って変わっちゃってたら、そりゃファンは怒るだろーって思います(笑)

 ただ、゛14年経っていた”とか言ってるけど、ホントに経ってるの?
 だって、ほとんどの人、全然変わってないじゃん!(笑)
 次は、それはシンジくんを守るためにみんなでウソついてなのよ~んみたいな話になるんじゃねーのー(爆)



 で、まぁエヴァンゲリオン。
 そういえば、エヴァンゲリオンっていうのは、私にとってはとっても変なお話なんでして。
 というのも、出てくる人物、出てくる人物、見てるとことごとくムカムカしてくるっていうか(爆)
 よくまぁこんな気色悪い人間ばっか出てくるもんだ!って思っちゃうくらい、みーんなキライなんですけど。
 でも、なーんか。不思議と見ちゃうんですよねー(笑)


 話は変わりますけど、気色悪いって言えば。
 子供を戦争の道具(というよりは兵器の部品)に使うその設定について、誰も何も言わないってどうなんだろ?って。
 いや。あくまで「一つの物語」ですから、そこに目くじら立てても意味はないとは思うんです。
 ただ、肯定ばかりで、それを疑問とする意見を見かけないのは、ちょっと薄気味悪いかなー。

 まーね。
 人類滅亡というとんでもない事態に直面している人たちの行為や心情を、今の日本に住む私たちが想像したり理解することは絶対無理なわけで。
 そこは「物語の設定」として受け入れてるべき、安易に批判をするべきではないと言うなら、その通りだとは思うんです。
 とは言え、単純な感情からくる否定の感想は自由なわけで…。

 というか。
 そもそも、この設定って、海外では家庭向けのTV番組として普通に放送出来るものなの?

 これはあくまで個人的な意見ですけど、最近よく思うんですよ。
 そういう現在の日本人特有の“アキバ文化的ズレ”。あるいは、“カワイイ文化的ズレ”が、今の日本企業の商品開発において発生する“ズレ”になってるんじゃないのかなぁ…って。



 で、まぁ話は戻りますけど、そのエヴァンゲリオン(笑)

 最初のきっかけは、仕事関係の人に勧められたんです。
 面白いよーって、変な笑みを浮かべながら(爆)


 ただ、あれはいつ頃だったんだろ?
 レンタル屋に行って、すぐビデオ(DVDじゃなくね)借りられたんだから、ビデオになってずいぶん経った頃だったんでしょうね。
 そう、確かTV版を見終わった後、そのまま(前の)映画版も見たような記憶があるんで。
 たぶんTV放送からは、ずいぶん経った頃だったんでしょうね。

 最初の方は特に記憶ないんですけど。
 ただ、あの頃も登場人物には全く共感出来なかったですね。
 なんて言うんだろ?
 とにかく、全員。“生身の人”というよりは、いわゆる“キャラクター”なんだなって気がしたんです。
 それこそ、主人公の学校の友だちの3人以外は、全員人造人間かなんかに見えちゃって。
 ちょっと気持ち悪かったって印象があります。

 とかなんとか言って。
 続けてどんどん借りてったとこみると、なーんか引っかかるものがあったんでしょうね(爆)


 そんな中。
 思わず「うわっ!コレいい!」って思っちゃったのが、例の初号機が使徒を食べちゃう場面(爆)

 だって、今までにないでしょう?
 主人公の乗るロボット(まぁロボットじゃないわけですけど)が、類人猿のように四つん這いで敵を食い散らかしちゃう展開なんて(笑)

 あの場面を見た時は、見ていた私も、テレビの前で思わず類人猿化しちゃって。
 「うほっほ!うほっほ!」って興奮してましたねー(爆)


 で、その時。
 ふと気がついたんですね。
 その場面の前にも、時々そんな風な興奮を覚えた場面があったなーって。

 たぶん、そこなんでしょうね。
 私がエヴァンゲリオンを見ちゃうのは。
 人を人たらしめている“理性”なんてもんが外れて、体の奥の“野生(野獣?)”が沸々と湧き起ってくるような、そんな場面を期待してるからなんでしょう(笑)

 で、まぁそんな風に思ったら。
 登場人物、全員大っ嫌いだったのに、唯一「初号機」だけには、不思議と感情移入するようになっちゃって(爆)
 ついでに「初号機」のパイロットである、主人公のシンジくんにも感情移入出来るようになっちゃったと(笑)


 エヴァンゲリオンって。
 あれは、もしかしたら、男だったら(たぶん)青春時代に誰もが抱える、「あの暴力衝動」を表現したモノなんじゃないのかなぁ…。
 前回の第2部を見た時も、“これって、中学ん時の林間学校のキャンプファイヤーだろ”思ったんですけど、第3部を見て、あらためてその思いが強くなりましたね(笑)

 そう考えると、現代より科学技術が時代なのに、街の風景がまさに昭和のあの頃の風景…、つまり、たぶん作者の青春時代の街の風景なのも理解できるんじゃないでしょうか。
(いやもぉ。サーキットの狼のロータスヨーロッパが走ってる場面には吹きました)。


 あの時代。
 男の子の「あの暴力衝動」は、スポーツとか、もしくは勉強とか。もしくは、ツッパリとかバイクとかナンパ(軟派?)とか。もしくはハードロック等々で、なんとか抑え込むのが普通だったと思いますけど。
 もしかしたら、作者はそれら“普通の何か”で「あの暴力衝動」を抑え込むことが出来なかった(したくなかった)んじゃないんかなぁ…(笑)

 そういう意味じゃ、エヴァンゲリオンっていうのは、作者の「遅れてきた青春」(あの時青春出来なかった自分)を表現したモノなのかもしれませんね。

 しかも、“答えはまだ見つかってない……”みたいな?  ←サイテー!(爆)




 とは言え。
 ま、それはそれで、うらやましかったり?(笑)





        エヴァンゲリオンといえば、やっぱりThe Smithsでしょー!(爆)
            (って、ファンに怒られそ! …って、どっちのファン?笑)


 

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2014
09.15

2014年9月15日 国道6号線の一部通行止め解除

Category: guchitter

 3年前の震災・原発事故以来、福島県の浪江町と富岡町の間、およそ14㎞の区間で一般車の通行が出来なかった国道6号線が、今日(2014.9.15)の0時をもって通行できるようになったそうですね。

 NHK NEWSWEB
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140915/k10014602411000.html

 
 先々週だかTVでやってた、福島第一原発に一番近い駅である楢葉町の竜田駅の風景を追った『ドキュメント72時間』を見ていた時もそうだったですけど。
 映像を見ていて、とにかくため息ばかり吐いてて、言葉が出てこないんですよねー。 

 
 ドキュメント72時間
 http://www4.nhk.or.jp/72hours/x/2014-09-08/21/23956/

 そうは言ってもね、6号線の全線開通というのは、少なくとも1歩前進なわけですから。
 当然、素直に喜ぶべきことなんでしょう。
 ただ、そうは言っても、廃炉作業の完遂までは私は生きてないんだろうなぁ…って考えちゃうと、言葉が出ない…と言うしかない気がします。


 ウィキペディア:国道6号線
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%81%936%E5%8F%B7


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2014
09.14

夏といえば♪ミ~ンミンミンミンミーーーーンって、アレは定番じゃなかったの?いや、マジびーっくり!!



 いっやー
 ミンミン鳴くミンミンゼミって、全国区じゃなかったんですね。 



 もー、ビックリ。
 私的今週のビックリランキングとか作ったら、朝日新聞が謝罪会見開いたのをはるかに上回るくらいです(笑)



 きっかけは、あるメルマガ。
 そのメルマガ作者は九州出身現在は関東地方在住らしいんですけど、“九州じゃミンミンゼミは山の方にしかいない”って書いているのを見て。
 えー、ホント!?って、ネットで見てみたら……

 いやもぉ愕然(爆)


 https://www.ntt-east.co.jp/kids/kenkyu/report02.html
 みんなでつくろうセミマップ(NTT東日本)



 なんだろ?
 オーバーなこと言えば、天と地がひっくり返っちゃったと言うか、1+1って実は“2”じゃなかったと聞かされたに等しいくらいの衝撃というか(笑)

 夏=セミの声 セミの声=♪ミンミンミン
 っていうのは、子供の頃から絶対的な概念だっただけに、スッゴく驚きました。
 いや、マジ。



 ていうか、ドラマとかCMとかで、夏の演出として♪ミ~ンミンミンミンミーーーーンっていうの、ごくごく普通にあると思うんですけど。

 九州をはじめ、身近にミンミンゼミがいない地域の方たちって、ソレを何だと思ってたんだろう???

 うーん、もしかして、バッタとか!? ←アハハ…冗談です(笑)


 まーね。
 私が関東地方では身近でないクマゼミの声を聞いても、セミの声だと思うように。
 たぶん、そういうセミの声だって、なんとなーく思うんでしょうね?



 でも。
 私みたいな関東地方で生まれ育った人は子供の頃、セミの真似っていうと、鼻をつまんで♪ミ~ンミンミンミンミーーーーンって言うのが常識みたいなところがあるんですけど。

 ミンミンゼミが身近にいない西日本の子供は、どうやるの?
 セミの真似……!?(笑)

 *いや。関東地方(南部)でも、ミンミンゼミよりはアブラゼミの方がポピュラーなんですけどね。
  でも、ほら、アブラゼミの鳴き声は真似しにくいでしょ(笑)





 しかしまぁそんなミンミンゼミはともかく。
 西日本では、カブトムシが角が3本だとか…、まさかないよね?(爆)







               顔、長っ!(笑)




 セミというと、最近困るのが夜も鳴くこと。

 あれは、ホント勘弁してほしいですよねー。
 うるさいのもさりながら、なーんかこう情緒のカケラもないっていうか。
 それより何より、怪談会やってる時にセミに鳴かれると、途端にシラけちゃうんですよねぇ…(爆)

 ま、西日本の都市部ではアブラゼミよりクマゼミの方が多くなったとかいうのも含めて、いわゆる温暖化とかヒートアイランドってことなんですかねー。


 そういえば、私が子供の頃は身近(関東地方南部)な蝶っていうと、まずアゲハチョウ、それからモンシロチョウ。あと、シジミとかモンキチョウ、キアゲハ、クロアゲハくらい。
 アオスジアゲハなんか見つけようもんなら、大騒ぎ。
 カラスアゲハなんて、見たことないってくらいでしたけど。

 今は、アゲハチョウよりも、クロアゲハとかカラスアゲハの方がよく見かけるような気がするんですけど、どうなんでしょう?

 そういうのって、やっぱり温暖化とかヒートアイランドとかの影響ってことなのかなーって。
 昨今の都市とその近郊の豪雨の増加とかを含めて、マジ考えちゃいますよね。

 


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2014
09.14

♪でん!でん!デングねっつ!コワい熱っ!(てなこと言ってたら怒られるか?)



 …って、まぁ♪でん、でん、でん六豆のCMも、もぉずいぶん昔のことなんで。
 何が何やら???の人が多いんだろうなぁ…。


 って、しっかしまぁデング熱。
 スッゴイですよね。
 こんなに拡大しちゃうとは全然思いませんでいた。


 でね。
 今まで隠してきましたけど、実は私、感染症オタクでして(爆)
 デング熱とか感染症の名前を聞くと、途端にピピピーンってアンテナ張り巡らしちゃう方なんです。


 きっかけは、一緒にマリに行った友人が熱帯熱マラリアで亡くなったことですね。
 あの時は10人くらいのツアーだったんですけど、帰ってきて3週間後くらいに、その時一緒だった人から電話がかかってきて。
 ツアーで一緒だった一人が亡くなって、一人は入院中だって言うんで、いやもうホント驚きました。

 いやー、もぉ思わず駒込病院の感染症科に検査してもらいに行きましたよー!



 今はどうか知りませんけど、当時は駒込病院の感染症科って、ずらりと並んだいろんな科の端も端。一番隅っこにあって。
 思わず、「わー、隔離されてる感あるなぁ…」とか実感しちゃいましたねー(笑)

 ただ、それは誰も思うみたいで。
 やっぱり、知り合いが海外から帰ってきてから下痢が止まらなくて。
 こりゃヤバいのかも?って慌てて駒込病院に行った時、同じように思ったって言ってましたね(笑)


 ま、何だかんだ言って。
 「陽性だったら、このまま隔離されちゃうんだろうか?」とか、「隔離されちゃったら、職場とかお客さんとことかに消毒入るのかなぁ。それって相当ヤバいよなぁ…」とか、不安に苛まれてるがゆえに誰もそんな風に感じるのかもしれませんね。
(ちなみに、マラリアの場合は隔離も消毒もありません)

 注:当時はネットが普及する前で。
   感染症と言うと、駒込病院の感染症科か東大医科研っていうのが旅行者の間では常識だったこともあって、
   そこに行きましたけど。
   現在なら、ネットで調べれば、都道府県毎それぞれ近くに感染症を専門に診てくれる所があるんじゃないでしょうか。
    日本の普通のお医者さんの場合、まず感染症は診ることが出来ないと思った方がいいと思います。
    ちょっと前まで、一番なり手がないのが感染症の医者っていうくらい、
   日本の医学界では感染症はマイ ナーだったって聞いたことがあります。
  


 ま、私自身は幸い感染はなかったんですけど。
 ずっと入院していた人に聞いたら、「1週間くらいは全く意識がない。記憶が飛んでる」って言ってましたね。




 その時っていうのは、94年の暮れのことだったんですけど。
 94年と言われてピーンと来る人は、間違いなく感染症オタクでしょうね(笑)

 そう。翌年があの95年なんですよ。
 つまり、映画『アウトブレイク』が公開。
 また、例のリチャード・ブレストンの『ホット・ゾーン』が話題になって、エボラ出血熱の名前が知られるようになった年で、地味ぃ~ながらも日本で感染症ブーム(笑)が起きた年なんです。


 『ホット・ゾーン』を読んだのは95年の6月くらいだったかなぁ?
 いやもぉ最初の章は、心底ゾ~っときましたね。

 ま、そのシーンがフィクションなのか、ノンフィクションなのかはわかりませんけど。
 地方で感染した人が病院に行こうと飛行機に乗る。
 機内の中でほとんど人事不省に陥って、空港で“放血”(確かそんな言葉だったと思うんだけど)。
 つまりその人は、機内では吐しゃ物を処理した客室乗務員や隣の席の人に。空港では救護の人に、感染を広げてるわけですよ。

 ま、救護の人はともかく。
 感染している人と、飛行機で隣り合わせになるなんて場面は、アフリカに行ったら普通にあるわけですよ。
 現に、私も向こうで風邪をひいて、熱でぐでんぐでんな状態で飛行機に乗ってましたもん(爆)


 ちなみに、リチャード・ブレストンの『ホット・ゾーン』は、かなりオバーに書いているって後で聞いて、「な~んだ」って思いましたけど。
 でも、現在のエボラ出血熱の流行で、ギニアだったかな?道に倒れている男性を、街の人がエボラかと恐れてずっとそのままにされているって、あの映像を見た時は『ホット・ゾーン』を読んだ時のあのゾ~が蘇りましたね。



 そうそう、エボラ出血熱といえば。
 2回目にマリに行った、その帰りのこと。
 マリなんかは直行便がないんで、ヨーロッパ経由で帰ってくるわけですけど、その時はパリ経由で。
 向こうで遊びまくってたその間の世の中のことなんて、何にも知らない状態でパリから飛行機に乗ろうとした時でした。

 確か、ボーディングパスを切る係りの人だったかな?
 私のパスを受けとったその人が、「え。キミらはアフリカに行ってたのか?」って聞くんですよ。
 何気に「Yes」と答えると(とっさにOuiとは出ませんwww)、その人。いきなり、声のない悲鳴みたいなものあげて、1歩くらい飛びのくんですよ。
 おまけに、そこに一緒にいたツアーのメンバーを目を剥いたような顔して見ていて。

 ま、確かに失礼なヤツだなぁーではあるんですけど、こっちはさんざんっぱら遊んで、すっかり大らか人間なわけで(笑)
 その時は気にもならなかったんですけど、帰って新聞を見たら、ちょうどエボラが流行してたようで。
 あ、つまりそういうこと!って、思わず笑っちゃいました。

 ていうか、私が行ったのはマリであって、流行してたザイール(現コンゴ民主共和国)じゃないんですけどねー。
 かつてはどちらもフランスが植民地にしてたっていうのに、フランス人のくせしてそんなこともわかんねーのかよ!とか、つい思っちゃいましたとさ(爆)




 ま、日本には日本住血吸虫や日本脳炎といった、日本特有の病気があるように(あれ?日本脳炎はワールドワイド?)。
 ほかの国(土地)に行くってことは、その場所特有の病気やその場所にある病気に罹る可能性があるってことですよね。
 いろんな国の人が行ったり来たりすることで世の中が成り立っているような現在、それはお互いしょうがないことなわけです。

 ま、今んとこは特に耳に入ってこないですけど。
 でも、今回のデング熱騒ぎで、石原かぶれのアホバカが外国人排斥的なこと騒ぎ出さないかと、そこがとっても心配ですねー。
 ていうか、日本人は熱帯地域の感染症について、シンガポールやマレーシア、フィリピン等々東南アジア諸国にいろいろ教えてもらう必要があると思います。








 そうそう。
 『ホット・ゾーン』といえば、再発されるらしいですね。
 西アフリカではいまだ流行拡大しているこの時期不謹慎ではありますけど、怖い本を読みたい人には絶対おススメです。

 あとは、篠田節子の『夏の災厄』ですねー。
 『ホット・ゾーン』がダイレクトな怖さなら、『夏の災厄』は後ろからくるような怖さかなぁー。
 ていうか、今の日本でそれを読むっていうのは、ちょっと悪趣味かもしれませんね(笑)



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2014
09.08

♪さ~のよいよいときたもんだ、こりゃ


 

        ♪つっきが~ 出った出った
       つっきがぁぁ出た



 
 



IMG_2743.jpg


IMG_2748.jpg


 なんでも、明日(もう今日だよ)の十五夜は雲で見えないとかで。注:ただし気象庁発表

 でもまぁ一日早くたって、月は月。

 火星になっちゃうなんてことはないやーね。

 さ~のよいよい♪(笑)







                        
            月が出たら、シェイクしちゃう?


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2014
09.07

怪談話-番外:その7-3

Category: 怪談話-番外

 3:「その話」


 Aさんは学生の頃、中華料理屋でバイトをしていた。
 そのバイト先は、閉店して後片付けをした後に、店主とバイトたちが30分位雑談をするのが習慣になっていた。
 店主は、脱サラで店を始めた人で、まだ若ったというのもあったのだろう。
 そんな風に若い学生のバイトと話をするのが楽しみだったらしく、その時間もバイト代に追加された。

 その時間は、普通30分くらいだった。
 ただ、店主もバイトも、誰もが近くに住んでいて帰りの時間を気にしなくていいこともあったのだろう。話がのると、夜中の2時3時まで話をしていることもあったらしい。

 Aさんが、「その話」を聞いたのはそんな時間のことだった。
 その時は、真冬だというのになぜそんな話になったのか。
 バイトのAさんとBさん。そして店主の3人で真冬の怪談話にかなり盛り上がったという。


 前にも書いたが、一応おさらいをしておくと、Aさんのバイト先があった街は都心から電車で20分くらいの所にあった。
 ベッドタウンとして開かれた新興住宅地が延々広がる、東京の周辺ならどこにでもあるような街だった。

 Aさんのバイト先があった街の隣りにはL市があった。
 L市はベッドタウンであると同時に、駅前にショッピングモールが建ち並び、人の多さでは都心と比べても遜色のない街だった。

 そのL市とAさんのバイト先のあった街の間にQ町という町があった。
 Q町は、その名の通り「町」だった。
 もちろん、今では住宅地が広がるようになったのだが、当時は昔の農村の風景を多く残した地域だった。
 Aさんに言わせれば、夜中にQ町の方にクルマを走らせると夜が暗いことに驚いたというような、そんな地域だったらしい。


 Aさん、Bさんとはそのバイト先で知り合った。
 もっとも、お互い顔だけは小学校の頃から知っていた。
 ただ、同じクラスになったことは一度もなくて。話をしたのは、そのバイト先が初めてだった。


 「その話」の舞台となる場所。
 Bさんに言わせれば、それは小中学生の頃、夏にカブトムシを採りに行った、例の「カブト山」の少し先だとかで。
 ということは、そこはAさんの家からは自転車で40分位。
 クルマだったら10分位というホントに身近な場所だった。

 でも、不思議なのは。
 そんな近い場所のことだというのに、Aさんはそれを聞くまで一切「その話」を知らなかった。
 そしてそれは、Aさんだけではなかった。
 Aさんは何人かの友人に「その話」をしてみたのだが、やっぱり誰一人知っているものはいなかった。

 もっとも、それはBさんも同じだったらしく。
 それを聞くまでは、そんな話は全く知らなかったという。

 Bさんが「その話」を聞いたのは、通っていたQ町にある高校の同じクラスのPさんからだった。
 とはいえ、「その話」を聞いたのは高校生の時ではなく、卒業後だったらしい。


 きっかけは、Pさんの交通事故だった。
 いや。事故で負った怪我自体は大したことはなかった。
 だから、Bさんが見舞いに行ったのもPさんの自宅だった。
 そのPさんの家。
 実は「その話」の舞台となっている場所のすぐ傍なのだが、Bさんは見舞いに行った時、もちろんそんなことは知らなかった。

 BさんとPさん、最初は笑って高校の時の思い出話等、どうでもいいようなことを話していたらしい。
 でも、ふいにPさんが真顔になって。
 それこそ、辺りを窺うような挙動を何度もしながら、Bさんに「その話」をしたということなのだが。
 実は、そのPさん。
 Bさんに「その話」をする前、こんな前置きを言ったらしい。

「その場所の近くに住んでいる人たちにとっては、
 この話はホントに禁句なんだ。
 他人に話すどころか、近くの人同士でもまず口にしない。
 だからこの話を知っている人は、Q町にもほとんどいない。
 その場所の近くに住んでいるオレたちにとっては、それ位マジな話なんだ。」


 それは、閉店して後片付けも終わった店内。
 Aさんたちバイトと店主で無駄話をして楽しむ、そんな時間。
 Bさんが、Pさんに聞いたその話をそんな風に話し始めた時…。
 Aさんと店主は、思わずクスッと笑ってしまったらしい。

 だって、現代の世の中にいくらなんだってそんな話があるものだろうか?
 まったく、横溝正史の小説じゃあるまいし。
 町のごく一部の人でしか語られないなんて、そんなおどろおどろしいことが隣のQ町にあるなんて、冗談にしか思えなかったからだ。

 当時、Aさんの地元ではX霊園が心霊スポットとして有名だったが、そこだってそんなどろどろした前振りはなかった。
 それこそ、いかにもな名称のエリアで人影を見たとか見ないとか…。
 そんな、学校怪談に毛が生えたような、ストレートな怪談話だった。

 Aさんと店主が思わず笑ってしまったのには、Bさんのキャラクターということもあったらしい。
 というのも、そのBさん。
 おおよそそんな怪談話をするキャラクターからはほど遠いのだ。
 180センチはあるかっていう身長。
 がっちりした体格のせいか、それよりもずっと大きく見える。
 そして、その精悍な顔立ち。
 街でいきなり近寄ってこられたら、思わずビビるってタイプなのだ。

 そんなBさんなのに、「その話」をする時だけはちょっと怯えたような感じで話す。
 さらには、「その話」を始めてから話し終わるまで。
 「この話はホントにヤバイ話なんだって…」と何度言ったことか…。



 いや。話自体はそんなに複雑ではなかった。
 Q町のとある県道からQ駅に抜ける道。
 その中ほどには小さな丘があって。
 その丘には、道が一番上を乗り越えるように通っている。
 道が丘の一番上にさしかかった所。
 そのすぐ脇にあるという、畳3畳くらいの古い小さな墓。
 そこに、“出る”のだと……

 苔むした墓石の頭が腰のあたりにくるというのだから、ざっと3メートルくらいの大きさになるのか。
 夜中、その丘の上の墓の脇を通ると、そんな大きな女がその墓地に立っている。

 その女ときたら、腰の位置が墓石の頭くらいにくるという大きさ。
 ギラギラ光る目。
 その目で、そこを通る人の目をぐいぐいと睨みつけてくるのだと。
 フロントガラスを突き抜けてくる、その視線の強烈さ。
 そして。
 何より恐ろしいのは、その女の顔……

 その女が現れると、不思議なことにクルマが動かなくなってしまうのだと。
 そしてその後。
 何週間かのうちに必ず大きな事故を起こして大怪我を負う……


 Bさんにその話をしてくれたPさんが言うには。
 実は、そのちょっと前。
 友人のZさんにこの話をしたことのだと…。

 そのZさんのことは、Bさんは直接は知らないらしかった。
 ただ、ちょっと前まで周辺の暴走族の間では、かなり名を知られた人だったとんだとか。
 そんなZさん。
 Pさんからその話を聞くなり、「面白い!」とばかり。
 嫌がるPさんに無理やりクルマを運転させ、夜中にその場所に向かったのだと。

 Pさんにしてみれば、墓地に出るというその女はもちろん怖いのだが、それ以上にZさんの方が怖かったというところだったのか。
 ただ、どうなのだろう。
 Pさんという人は、そのZさんと仲がよかったということなのだから。
 もしかしたら、半分くらいは面白がって出かけたのか……


 PさんとZさんの乗ったクルマは、その丘の下にさしかかった。
「この丘だよ。」
 Pさんが助手席のZさんをチラリと見て言うと。
「なんだよ。女なんていねえじゃねーか。」
 その、つまんなさそうな口調。
「だから上だって。上の墓の脇に出るって言うんだ。」
 丘ともいえないような小さな丘だ。
 そんなことを言っているうちに、フロントガラスの向こうに墓らしきものが黒く見えてきた。

 やがて、クルマは墓の10メートルかそこら手前。
 女なんて、どこにもいない。
 あと何秒もしないうちにクルマは墓を通り過ぎるだろうと、Pさんがホッとしたその時だった。
 いきなり、ガクンと前のめりになった体。
 何の前触れもなく体がガクンと前に持ってかれた衝撃に、Pさんは一瞬何が何やらわからない。

「いってーな!この野郎!
 オマエ、なに急ブレーキ踏んでんだよ!」
「え…!?」
 助手席でZさんが怒鳴っているのを聞いて、Pさんは初めてクルマが停まっていることに気がついた。
 思わずアクセルを踏み込んだのだが、クルマはウンともスンともいわない。
「えぇっ!エンジンが止まってる…!?」
 エンジンを止めたどころか、ブレーキをかけた憶えもない。
 当然だろう。だって、今までずっと丘を上っていたのだから。
 アクセルは、ずっと踏み続けていた。

 そんなPさんは、エンジンをかけようと。
 怪訝な思いを抱きつつ、何気にイグニッションキーの辺りをのぞき込んだ、その時。
「うわっ!な、なんだ、あれっ!
 うわっ!ヒィーーーッ!」
 その声にビックリしたPさん。慌てて助手席の方を見れば、Zさんが叫びながら暴れている。
 頭を抱えるように、わけのわからないことを叫んでいるZさん。
 さらに、シートの間に上半身を突っ込もうと…。
「Zさん、なんだよ。どうしたん──。っ…。」

 Pさん、その瞬間というのは。
 そう言って、助手席のZさんの動きを見ていて無意識に振り返ったのか?
 それとも、それの視線に気づいて振り返ったのか?
 やっとそれに気がついたPさん。
 それは本当だった。
 フロントガラスの向こう。
 クルマから少し先の墓に立っていた巨大な女。
 それが、Pさんの目をグイっと睨みつけてくる。

 グシャグシャに崩れた顔だというのに、なぜか目だけはハッキリとわかる。
 そのギラギラした憎しみに満ちた異様な光。
 それは、そのフィルムを貼ったフロントガラスを通して突き刺さってくるよう。
 何より怖ろしいのは、その大きさ。
 確かに、話に聞いていた通り、墓石の頭が腰のあたりにある……。
 いや。それより何より、覆いかぶさってくるように大きいのだ。

「うわーーーっ!!」
 慌ててイグニッションキーを回したPさん。
 しかし、ウンともスンともいわないクルマ。
「うわーーーっ!うわーーーっ!!」
 もう何も見ていなかったし、何も考えていなかった。
 パニックになって真っ白な頭のまま、あちこちさぐっていたPさんの手。
 その左手が何かを掴んだ時――。
 Pさんは、それを無意識に引いた。

 それは、サイドブレーキのレバー。
 もちろん、Pさんはサイドブレーキをかけた憶えはなかった。
 でも、その時。
 なぜだかサイドブレーキがかかっていた。

 いや、その時はそんなことは考えもしなかった。
 前にそびえ立つ女の恐ろしさに、とにかく逃げなきゃという気持ちでいっぱいいっぱい。
 ただ、その時。無意識だったとはいえ、Pさんがサイドブレーキのレバーを戻したのは正解だった。
 なぜなら、サイドブレーキのはずれたクルマは、スルスルとバックで転がり始めたから。
 それは、フロントガラスの向こうのあの女から離れるということだった。

 もっともPさん、最初はクルマがバックをしていることに気づいてなかったらしい。
 ただ、ふいにあの女の姿がフロントガラスから見えなくなって…。
 いや。それは、Pさんの乗るクルマが坂をバックで降りたことでその女の姿が視界からはずれたのか。
 それとも、Pさんがその場所から去ったから女も消えたのかはわからない。

 そんな時もクルマは、丘をバックで下っていた。
 Pさんが、そのことに気がついたのは、どのタイミングだったのか?
 そのこと気がついたPさんは、慌てて後ろを見たらしい。
 しかし、その時にはもう遅かった。
 ガツン!
 その激しい衝撃がぶつかってきたその瞬間。
「うっ!」
 Pさんの意識は、フッと消えた。


「ひぃー、ひぃー。」
 Pさんは意識の外で異様な声を聞いていた。
「はっ!」
 慌てて跳ね起きて、フロントガラスから周りを見回したが。
 そこには何もなかった。
 ただただ、当たり前の夜が広がっているだけ。
 Pさん、その時には、気を失う前のことを全て思い出していた。
「に、逃げなきゃ!」
 それは、言いようのない怖さ。
 背後から、次から次へとそれが襲って来る中、Pさんはやっとそのことに気がついた。
「あっ!Zさんって…。」
 そう。Zさんがどこにもいない。
「ひぃー、ひぃー。」
「え…。」
 その声に気がついた時は、もちろんビクッとした。
「ひぃー、ひぃー。」
 Zさんのことを思う間もなかった。
 Pさんは、後ろから聞こえるその変な声を確かめようとして見た、そこ……

 Pさん、それを見た時は心臓がひっくり返っちゃったように驚いた。
 でも、後部座席の足元のところで頭を抱えて丸まっているそれがZさんだということはすぐにわかった。
「Zさん。なぁZさん。大丈夫かい?」
「ひぃー、ひぃー。」
 そのZさんは、ヒィーヒィー言うばかり。

 そんな時、Pさんの脳裏に再び蘇ったあの恐ろしい女の姿。
 今にもクルマの前に現れるんじゃないかって!
 もうZさんどころではなかった。
 その瞬間、Pさんの頭を支配していたのは、わーっ!ときた絶対的な怖さだけ。
 イグニッションキーを回していたのは、ダメモトというよりは無意識だったのだろう。
 意外にも、即座に返ってきたエンジンの音。
 でも、その音を予想してなかったPさんはビクッと。
 思わず跳び上がった。

 クルマさえ動けば、後はもう考えるまでもなかった。
 あっという間に着いた自分の家。
 Pさんは、相変わらず「ひぃーひぃー」泣き叫ぶばかりのZさんをクルマから引っ張り出すと。
 後は、家の中に飛び込んで。
 二人で布団をかぶって、ひたすら夜が明けるのを……



「話で聞くとこれだけの話って思うかもしれないけど…。
 でも、本当にこの話はヤバイんだって。
 Aも、面白半分で行ったりしない方がいいぜ。」
 話の最後に、Bさんは笑ってそんな忠告をAさんに言った。

「行くどこじゃないだろー。
 その話ってさ、妙に背中にくるんだよなー。
 うーん。なーんかイヤだ。」
 その話を聞いている間ずっと。Aさんは、首筋から背中の辺りがキュウっと締まってくるような冷たい感覚を絶えず感じていた。

 そんな時。
 ガタン…、ガタン…。
 そこにいた3人、誰もが思わずビクッと振り返ってしまう。
 でもそれは、おりからの強い北風に煽られた入口のドアがたてた音。
 普段ならそんな音、気にかけるどころか、気がつきさえしないのに。
 なのに、今夜は店の中でやけ響く。


「え?じゃぁそのPさんのところに
 交通事故でお見舞いに行ったっていうのは…。
 えっ。つまり、そういうこと?」
 ドアの音からやっと視線を戻した店主が、思い出したように言うと。
「えぇ…。
 2人とも1ヶ月もしないうちに事故ったらしいんです。
 まぁPの方はたいした怪我じゃなかったんですけど……。」

 Bさんは、PさんにZさんのことも聞いたらしい。
 ただ、Pさんはそのことについては口を濁すばかり。
 そして、Bさんは気がついた。
 そう。最近、Zさんの噂を聞かない……



 「その話」の舞台となっている、Q町の県道からQ駅に抜けるという道。
 Aさんは「その話」を聞いた後、思い立って地図を広げてみた。
 いや。行ってみようと思ったわけではなかった。
 その逆だった。
 当時Aさんは、友人と夜中に車でフラフラすることが多かったので、そこにまぎれ込まないように場所だけは確認しておこうと思ったらしい。

 県道からQ駅に抜ける道というのはいくつかあった。
 その中でQ駅に抜ける最も短い道。これが、Bさんの言う道なのかもしれないと思って地図で追っていくと……

 「●☓峠」。
 いや、「☓●峠」だったかもしれないとAさん。
 なんでも、その●の部分には狐狸妖怪のような、そんな文字が一字入っていたんだと。
 そんな地名がその道沿いにあったんだと…。


 最近の市町村合併でつけられた地名はともかく。
 昔からある地名というのは、何かしらその土地の特徴を示す名前がついているものが多いという。
 もしかしたら。
 付近の人々は昔からこの場所を、狐狸妖怪の類のような得体の知れないモノが通る人に悪さをする場所として、そんな名称にしたのでは…

 ただ、そこが「その話」の舞台なのかはわからない。
 それが、終わったことなのか、続いていることなのかも。
 その付近に住む人たちが、いまだにそれを密かに噂しているのかも……




──── 番外:7話目終わり。フっ!
         番外:『誰も知らない話』〈了〉


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2014
09.04

な~んか、すっかり秋めいちゃって。ちょっと、おセンチな気分に浸ってみたいよなーって(笑)



 な~んか、最近ホントすっかり秋めいてきちゃいましたねー。

 “晩夏”って感じでは、全然ないですもんね。

 どー思ってみても、“初秋”って感じ。


 秋といえば、

 やっぱり、もの想いにふける季節なんでしょうけど……


 まぁー、でも、
 特にもの想いにふけるネタ、思いつかねーんだよなーって(爆)



 え?秋といえば、食い気の秋だろーって?

 もぉ。アンタはいつの季節もそれやー ←なぜか関西弁(笑)










 そういえば、先々週末くらいだったかな?
 コーヒーが切れちゃって。
 で、買いに行ったんです。

 まぁまだまだ暑いだろうなーって。
 買った2種類とも、アイス用に挽いてもらったんですけど……。

 次の次の日くらいから、もぉやたら涼しくなっちゃってさー


 こう涼しくっちゃ、アイスコーヒーうまくねーって(泣)



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2014
09.04

怪談話-番外:その7-2

Category: 怪談話


2:ネットの掲示板


 その仕事の取引先の担当者と話した後。
 Aさんは、ふと「その話」ってネットで検索をしたらどうなんだろ?って思い立った。

 インターネット上に無数にある、怪談話や心霊スポットを紹介したホームページやブログ。
 その中には、「その話」だってあるんじゃないかって…。


 しかし。
 それは延々見ても、出てくるものは同じ話、同じような話。あるいは、TVや雑誌等に出てきた場所ばかり。
 それこそ、知らない話や聞いたことのない場所のことすらないくらいだった。

 ところが。
「あ、あった!」
 それを見つけた時は、Aさん、思わずパソコンの前で叫んでしまったという。
 
 それは、某掲示板。
 Aさんが住む県の心霊スポットのレスを見ていた時だった。
 いや、それだって、同じ話、同じような話。さらに同じ場所の話のオンパレードで、Aさんはいい加減ウンザリしていた。

 唐突に、それはあった。
 例によって例のごとく書き込んであった、県内の有名心霊スポットである某廃墟アパートの話のレスの後。
 “Q駅から県道QⅩ線に向かう途中の墓場で、
  新聞配達の人が女の幽霊に追いかけられた”

 それだけ。
 その次のレスは、もうその前の県内の某廃墟アパートの話を受けての話になっていた。
 いや、Aさん。その後のレスも全部見たらしい。
 でも、その唐突にあったレスを受けてのレスはなかった。


 そのレスは、まさにAさんが探していた「その話」に関係したものに違いなかった。
 そこでは、たんに“女の幽霊”としか書かれてなかったものの。
 でも、“Q駅から県道QⅩ線に向かう途中の墓場”というのは、まさに「その話」の舞台と一致していたからだ。

 しかし。Aさんがそれ以上に驚いたのは、
“新聞配達の人が女の幽霊に追いかけられた”というところだった。
 そう、そうなのだ。
 Aさんが聞いた「その話」に、“新聞配達の人”は出てこないのだ。
 ということは…


 もちろん、そのレスに書かれていたことが最近のこととは限らない。
 Aさんが聞かされた頃の別の話なのかもしれないし、いや、もっと昔のことなのかもしれない。
 でも、最近のことである可能性だって…。

 「その場所」のことと思われる話に、Aさんが聞かされた話には登場しない人物が出てくるということは…。
 つまり、そこは“何か”がある場所だということを示していた。




── 本日これまで!
              怪談話-番外:その7『2:ネットの掲示板』〈了〉 
                          / 番外:その7-3に続きます


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2014
09.01

逃げ水天気予報とアヴァンギャルド天気予報(笑)



 季節の変わり目で、雨の日が続くようになると始まるのが、「逃げ水天気予報」(笑)

 つまり、週間予報を見て、「あと3日くらい雨降りの日を我慢してれば、晴れるんだなー」って期待していると。
 晴れと予報されていた日の2日前か前日になると、晴れだったその日の予報がいきなり曇りになっちゃって。
 晴れは、その次の日に逃げちゃう(もう1日経てば、さらに晴れは1日ズレる)っていう、まるで逃げ水のような週間予報のことなんですけど。
 ま、私が勝手に「逃げ水天気予報」って呼んでいるだけなんで、一般的ではないと思います(笑)


 ウチの辺りの関東地方は、先週あたりからずっとそれで。
 先週の初めの時点では、週中頃に晴れが予報されてたのに、寸前になって、晴れの予報は次の週(つまり今週)の月曜に変わっちゃって。
 週末に進むと、今度は月曜の晴れの予報が曇りになり、晴れは火曜日に移動。
 さらに次の日は、月曜の曇りは雨に変わって、火曜の晴れも曇りに。
 結局、週末の時点の予報では、月火は雨の、水曜から晴れになっちゃったと。
 でもって、週が明けてみれば、朝の時点では水曜は晴れだったのに。
 昼になったら、曇りに変わっちゃってると(笑)


 逃げ水天気予報は、「どーせ、いつものこと…」と、百も承知二百も合点ではあるんですけど。
 でも、すんごぉぉぉーくムカつきます(爆)


 ていうか、気象庁の予報(NHKの天気予報)って。
 朝の時点とか、週明けの時点では前日のままなのに。
 午前中の間に、ガラッと変わること多いよね…なぁ~んて(笑)



 そんな、気象庁の天気予報(週間予報)ですけど。
 でも、ウェザーニュースの予報と比べてみると、結構面白かったりします。

 ウェザーニュースって。
 やっぱり、気象庁より“後発”っていう意識があるからなのかな?
 なーんか、予報(特に週間予報)が、ミョーにアヴァンギャルドなんですよね(爆)

 ま、アヴァンギャルドっていうか。
 そう、“気象庁の予報の裏をかくみたいな予報”をするって言った方がわかりやすいのかなー(笑)
 時々、「気象庁の予報にケンカ売ってない?(笑)」って言いたくなるくらい、極端に違うことがあったりで。


 今週の週間予報なんか見ても。
 気象庁では、昨日(日曜)の時点では、月火が雨で、水木金と晴れ(曇り時々晴れ)だったのに。
 ウェザーニュースでは、日曜の時点で、もう早々と水木が曇りで、金曜日は曇り時々雨になってたりで。

 ま、そんな二つの予報を見ている私としては、
「あぁ~あ。
 つまり、どっちも雨から曇り修正かけてるってことは、
 少なくとも晴れは期待できないってことなんだろうな…」
 な~んて。
 少なくとも、今週の天気の傾向が見えてくるんだから、ま、いいことなんだろうな…とか思っちゃうわけですけど(泣)


 しかーし!
 ウェザーニュースの予報って、
アヴァンギャルドな予報だけに、結局大ハズレ!
ってことも多いんだよなぁ…(爆)


 とりあえずの見ものは、今週の金曜の天気ですね。
 月曜の時点では、気象庁は曇り時々晴れ。
 一方、ウェザーニュースは曇り時々雨と。 ←いやもぉ興味津々(笑)



 そんな、気象庁とウェザーニュース。
 そーいえば、いつだったか、台風の上陸地点で大ゲンカしてましたっけ(笑)

 とはいえ、やたら剣呑な気象が当たり前になってしまった現在。
 そうやって競い合うことで、予報の精度を上げていって欲しいよなーって。
 いやもぉホント。
 どちらも毎日何度も楽し~く拝見してますんで。
 これからも、(もっと!もっと!)頑張ってよね(笑)








 そうそう、天気予報って言えば。
 地図上にプロットされてる予報と3時間ごとの予報が全然違ってるっていうのは、気象庁の得意技ですけど(爆)
 最近、ウェザーニュースもやるようになったのは、なんだかなーって(笑)

 予報がハズレるのは、まぁーね。
 しょうがない部分もあるんだと思うんです(とかいって、ハズレるとムカつくけどwww)。
 でも、もう気象は、こういう時代になっちゃったわけで。
 ハズレはハズレと、ちゃんと認めることで逆に信頼を得ていくようにしないと、「避難勧告」でみんなが避難するようになっていかないと思うんだけどな。



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2014
09.01

怪談話-番外:その7-2

Category: 怪談話


1:その町に住んでいた人の話


 そんなAさんがQ町に住んでいた人と話す機会を得たのは、つい何年か前のことだった。

 それは、Aさん、仕事の取引先の担当者と打ち合わせをしていて。
 何かの拍子に、その人がQ町の出身だということを知ったんだと。
 それも、聞けばQ町生まれのQ町育ちだとかで。
 つまり、隣町で生まれ育ったAさんとは、言ってみれば地元同士。
 齢は少し年下だったのだが、聞けば同じ先生に教わってたりなんてこともあって。
 その時は打ち合わせだというのに、地元の話題にすっかり花が咲いてしまったらしい。

 そんな中。
 ふと、Aさん。その人に、例の最終バスがどんどん早まってついに7時台になったという話をしたんだと。
 いや。別に、特に意味があったわけではなくて。
 話の流れで、「昔、こんなこと聞いたんですけど、あれって本当なんですかー」的に、なんとなく口から出てしまったらしい。

 しかし、Aさんがその話をすると。
 その人は、一瞬ギョッとしたような顔。
 さらに微妙な間のあと、急に「あー、あった、あった。それ…。そう!」と、笑いの混じった大声になって。
「いや、さすが地元。よく知ってますねー。
 そうですよー。
 あのバス路線の最終が結局7時台になっちゃったというのは、本当ですよ。
 その時はわたし、中学生で。
 わたしの家は、その路線とは反対側のQ駅の方だったんですけどね。
 でも、友だちにはその路線使ってた人もいたりで。
 ホント、みんなでいろんなウワサしてましたねー。
 ふふっ。なーんか、懐かしいなぁ…。」

 
 Aさん、昔を懐かしむような目のその人の顔を見ていたら。
 ふと、ある話についてその人に聞いてみる気になったのだと。
 その、ある話。
 それは、Aさんが大学生の時、バイト先で聞かされたQ町のある場所にまつわる話だった。
 でも、「その話」。Aさんは、今まで知っているという人に会ったことがなくて…。

 前にも書いたが、Q町の「カブト山」の辺りというのは、クルマならAさんの街から10分かそこらの場所。
 そんな場所だというのに、地元の友人たちは「その話」を誰一人として知らなかった。
 つまり。
 それは、「その話」をしてくれたBさんが言っていたこと…
 “このことは付近の人たち同士でもまず口にしない。
  だから、このことを知っている人はQ町にもほとんどいない”
 そう。あの時Bさんが言っていたように、本当にQ町に住んでいる人も知らないのかと思ったからだった。

 それというのも、その取引先の担当者の自宅というのは、どうも「その話」の舞台から近いようなのだ。
 つまり、それは、例の「カブト山」のちょっと先。最終バスが7時台になってしまったというバス路線の反対側の道を、私鉄のQ駅に向かう途中の丘という場所。
 話を聞く限り、どうもその取引先の担当者の自宅はQ駅からその丘の方向にちょっと行った辺り。
 それは、その場所からは1キロあるかないかってくらいの距離。

「そういえば、この話は聞いたことあります?
 ほら、あのバス路線って、県道のQⅩ線とつながってるじゃないですか。
 その県道からQ駅に抜ける道の途中に小さな丘がある……」


 「その話」をし終わった時。
 その人は、ちょっと驚いたような顔をしていた。
 でも、それだけ。
「へぇー、そんな話があるんですかー。
 県道からQ駅に抜ける道、ですよねぇ…。
 うーんと。てことは、あの辺になるのかなぁ……。
 でも、丘?
 丘って…、うーん…。
 あの辺はねー、90年代にすっかり変わっちゃったから…。」

 確かに最近の地図を見ると、付近は宅地造成が相当進んでいた。
 そもそも、Aさんがその話を聞いた当時とは道が全く変わっていた。
 当時Aさんが見た地図には、県道から一本道的にQ駅に向かう道が3本くらいあったと記憶していたのだが…。
 でも、今では宅地造成によって造られた道が縦横斜めに走っていて。
 それは、まるで幾何学模様。


 ただ…
 その人がポツリと漏らしたひと言には、Aさん、一瞬ゾワっと泡立つものがあったらしい。
「あぁ…。
 でも、当時のあの辺だったら、
 そんなこともあっても不思議じゃないのかも…。」

 そう。それは、AさんがQ町のあるバス路線の最終が7時台になってしまったという話を聞いた時。
 子供の頃行っていた「カブト山」の辺りの雰囲気を思い出していて、ふと思ったことと全く一緒だった。




── 本日これまで!
    怪談話-番外:その7『1:その町に住んでいた人の話』〈了〉 
                          / 番外:その7-2に続きます



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