2013
10.23

ブログ休暇届

Category: メモ・伝言


ブログ、たぶん1週間くらいお休みしまーす! 




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2013
10.22

夢は枯野をかけめぐるってかぁー!



 行ったのは、もう何年か前なんですけどね。
 ちょうど今頃の季節、
 ふと、思い立って(平日でしたけどwww)仙石原にススキを見に行ったことがありまして…


①IMG_0384



②近IMG_0261



③中IMG_0268


④近IMG_0327


⑤近IMG_0380



⑥IMG_0348


⑦中IMG_0349


⑧近IMG_0370


⑨中IMG_0360


⑩近IMG_0339


⑪近IMG_0315


⑫近IMG_0317


⑬中IMG_0397


⑭中IMG_0394


⑮IMG_0423


       仙石原だけじゃ、さすがに時間が余っちゃって。
       暇つぶしに、金時山(金太郎さんの山ですね)に登っちゃったと。
       考えてみれば、それが最も直近に登った山になるんだなぁ…(笑)





 


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2013
10.21

エルトン、ごめん!



 久々の月曜の恒例は…

 土曜日は僕の生きがい!! 

 って、Saturday Night's の邦題パクっただけじゃん!







 てことで、久々の恒例。
 久々なせいもあるのか、どーにもこーにもパンチがないんでー(爆)

 確か、先週だったかな?
 来ていたメルマガに、ハッとさせられることが書いてあって。
 それは…

  老いたから遊ばなくなるのではない。
 遊ばなくなるから老いるのだ


               ―― バーナード・ショー(って誰だ?) 
 
 
 ま、ここで言っている“遊び”が、文字通りの“遊び”なのか。
 それとも、もっと広い意味での“遊び”なのかはわかりませんけど。

 人間って、やっぱり仕事をすることで正気を保てるんだと思うんです。
 とはいっても、仕事ばかりしてたら人間は壊れれちゃいます。
 つまり、正気を保つためには仕事をすることが必要で、
 仕事をするには、遊ぶことが必要だと(笑)


 で、思ったのは、
 オレは、もっと遊ばなきゃなーって(爆)


 てなこと言うと、「少なくともオマエは遊びすぎだと思う」って、ツッコまれちゃいそうですけど。
 ま、それはね、「うん。それは、ま、確かにそーなんだけどさ(笑)」って言いつつ。
 でも、そうは言いつつも、いろんな意味でもっと遊びまわらなきゃな!!って、強ぉーく思っちゃいましたとさ。


 てことで、
 ねぇ誰か一緒に遊んでぇ~(爆) ←みんな逃げろーっ!




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2013
10.19

13話目-5

Category: 怪談話


 百ポ:13話目-1はこちら 
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20130923.html 

「なんとよぉ~、今夜よ。
 Cのヤツ、出やがったって…。」
「ぷっ…」


 Rさんによると…

 実は、Jクンのそれを聞いた時。
 Rさんは、なぜだか思わずちょっと噴いちゃったんだとかで。
 それは、Jのヤツはこんなスゴいこと、誰も知らないだろうって思い込んで。だからこそ、こんな時刻だっていうのに電話を──自分のところって、いったい何人目なんだろ?──してくるんだろうなって思ってしまったのが可笑しかったのか?
 それとも、その話は、自分のウチではもうとっくに旬を過ぎた話みたいになっちゃっていたのに。なのにJクンときたら、相変らず息せき切って電話してきてるってことに笑いを感じてしまったのか?
 とはいえ。Jクンとしては、Rさんが「ぷっ」と噴いちゃったことで大いに興を殺がれてしまったのだろう。
 Rさんが洩らしたかすかな「ぷっ」っという音に気がつくと、一瞬言葉が詰ったようになって。
 でも、Jクン。その後は、ちょっとムキになったような口調で話し出したんだとか…


「いや。違うんだって、Rっ。マジな話、マジな話なんだって。
 ホントにCの幽霊を見ちまった人が──」
「あ、うん。ゴメン、J。だからさ──」
 その時っていうのはRさん、思わず噴いちゃったことを謝ろうとしたつもりだったらしい。
 でも、早く謝ろうとするあまり、Jクンの言葉を遮っちゃったことで、逆にJクンをカッカさせちゃったみたいで。
「なんだよ、Rぅっ!オレの話、信じねーっていうのかよ!」
「だ、だからー。そうじゃなくってさ。」
「オレはな、オマエに教えてやろうと、わざわざ電話してやってんだぞ。」
「うん。それは、うん。
 まぁ…。」
「それなのに、笑うってどういうことなんだよ!」
「いや、だからそれ──。」
「さっきの話だってオレが教えてやったら、オマエは喜んでたじゃねーかよ!」
「え?あ、うん。だから。それは…。」
「オマエは、さっき教えてくれてアリガトって言ってたからよ。
 だからオレは、こんな時間なのに、わざわざ電話してやったんじゃねーのかよ!」
「うん。いやー、うん…。
 そう、そうかぁ…。うーん…!?」

 なんて。Rさん、なかなか大変だったんだけど。
 でも、Jクン。その後もひとしきりブツクサ言ったら、多少はスッキリしちゃったみたいで。
 というよりは、お父さんから聞いたというCクンの幽霊の話を話したくってしょうがなかったというのもあるのだろう。
 まだ多少プンプンした口調ではあったが、電話の向こうで当初の目的のことを話しだした。


「Cとかってよ。あ、Cとかって、あの3人って意味な。
 Cとかってよ、アイツらの家って、F町だって知ってたか?」
「うん。さっき…、あ、いや…。」
 Rさん、ここでCクンの家がF町にあることを知っていたなんて言っちゃうと、またJクンがヘソを曲げちゃうかもって慌てて言い換えることに。
「うん。だから…、えー、ほらっ。
 アイツらって、確かF小(学校)だって聞いてたから。
 たぶんそーかなーって…。」
「そうかー。うん、F町なんだよー。アイツらの家、みんな。
 でな。そのF町にさ、
 ウチのとーちゃんと同じ会社の人が住んでんだけどさ。
 今夜よ、その人の家の人が、この雨の中歩いてるCのこと見ちまったんだってよ。
 それがよ、この雨と風の中。
 誰も歩いてない真っ暗な道を、傘を差さないで。
 合羽の上だけ着て、ずぶ濡れで歩いてた…って。
 いやよー、オレ。
 それ聞いて、もぉームッチャクチャ怖くなっちまってよー。
 うん!?おい。なんだよRっ!オマエ、ちゃんと聞いてんのかよっ!」


 Rさんによると…

 その時っていうのは、そのJクンの話を聞いていて。
 あぁー、Cの幽霊の「ウワサ」。ついに自分の家のあるF町までたどり着いたんだなぁ…なんて。
 町の地図を頭に思い浮かべながら──お父さんから聞いた「ウワサ」があった町を、頭の地図に順々にプロットしつつ──なんだか妙にぼーっとそのことを考えていたんだとかで。

「あっ、うん。ワルイ、ワルイ。
 いや、だからさ。そのCのヤツの幽霊?
 結局、F町までたどり着いたんだなぁーって、今思っててさ。
 そんなこと考えてたら、ついボーっとしちまって…。
 うん。ゴメンな。」

 いや、Rさん。そりゃ、ついさっきお父さんからその話しを聞いた時。最初こそは、気持ちの半分以上はゾーって聞いていたんだけど。
 でもお父さんは、「お話として出来すぎちゃってる」とか、「F町に向かって順番に見たってわけでもない」とか、あくまでたんなるウワサがあったというトーンで話したし。
 さらには、「お前も単純だなぁー」なって、呆れ気味に言われちゃったこともあったりで。
 だからRさん、Jクンには「Cのヤツの幽霊」という言葉を無意識に使いつつも。でも、F町にたどり着いたのは、あくまで(幽霊ではなく)「ウワサ」だというイメージで話していたらしい。

「えぇっ!?R…。
 オマエ、それ、どういう意味なんだよ?」
「あっ、ゴメン。ボーっとしちまってっていうのは違うんだって。」
「違うって、R。
 オレが言ったのは、オマエが今言ったことだって。
 結局F町までたどり着いたんだなぁーって思ったって。
 今、オマエそう言ったよな。」
「あ?あぁあぁ、うん…。」
「F町までたどり着いたってどういうことなんだよ?」
「え?今、だってJ。オマエ、F町に住んでる人が、
 Cのこと見ちまったって言わなかったっけ?」
 いや、先ほどRさんのお父さんが言っていたL町から(F町の手前の)S町までのウワサ。
 Rさんは、Jクンもそれは当然知ってるものだと思っていたから…

「うん。言ったけどさ。でも…。」
「うん。ならCのヤツ、L町で目撃されて。
 で、M町。
 で、あと確かN町だったけか?
 うん、そうN町だ。
 で、O町、それからF町の隣りのS町と。
 つまり、Q川から町を横断して、自分の家のあるF町まで帰ったってことじゃん。」

 いや、何度も言うようだけれど。
 この時Rさんは、L町から町を横断してF町まで行ったのは、あくまで「幽霊のウワサ」という意味でJクンに言ったつもりだった。
 でも、人間っていうのは、他人の話しを自分の都合のいいようにしか聞かないもの。
 それは、Jクンだって例外じゃなくって…

「えぇーっ!
 ちょ、ちょっと待てよ、Rぅ~っ!
 そ、それって何なんだよ?
 オレ、そんな話初めて聞いたぞー。
 えっ。なんだよ、Cのヤツの幽霊って…。
 えぇーっ!
 そ、それじゃ何かよ。まずL町で目撃されて…。
 あっ、おいっ!
 そうか、L町って言ったらQ川のそばじゃん…。
 おいっ、ホントかよー!」
「うん、そうそう。L町っていったらQ川があるとこだよな。
 あ。J、だから…。
 まず、L町だったかどうかはわかんないんだぜ。
 あくまで、L町でそういうウワサがあったってことだから。」
 とはいえJクン。Rさんのそんな言葉なんて、全く耳に入らない様子。
「で、なにか!次に出たのが、M町か!」
「いや、だから…。
 あくまでそういうウワサがあったってだけで、
 そんな風に順番に見られたかどうかはわかんねーんだって。
 ていうか、J。オマエ、この話ホントに知らなかったの──。」
「えーっ!ホントかよー。
 そーだよな、L町の隣りはM町だし。
 そこからCの家のあるF町に向かってけばN町があるよな。
 で、O町、S町か…。
 あぁ、S町って言ったら、確かにF町の手前だぜーっ!うん。
 おいっ、Rっ!
 オマエ、それホントかよーっ!スッゲーじゃんよ!」
「いや、だから…。ウワサだって、ウワサ。たんなる──。」
「いや、実はよー。
 オレも、ウチのとーちゃんからCの幽霊見たって話聞いた時よ、
 やっべ、これは絶対ホントだって気がしたんだよなー。
 オレのカンって、よく当たんの、Rも知ってんだろー。」
「え?あ、うん!?」
「やっぱりあん時のオレのカン、当たったな。
 そっ、そう、そーいえばよ。
 この話、とーちゃんに聞いた時よ。
 オレ、背中がよ、いきなりゾクゾクってきたんだよ。
 あぁー、オレってもしかして、霊カンとかもあんのもなー。」
 なんて。Rさん、つい先ほどはお父さんに「お前も単純だな」なんて呆れ気味の口調で言われちゃったけど。
 でも、なんだか、Jクンの単純さはそれ以上みたいな……



 Rさんによると…

 Rさん、その時っていうのは、Jクンの単純さにちょっと呆れちゃって。先ほど自分が玄関先で何かを人の姿と見間違えて悲鳴あげちゃったことや、昼間から続くこの雨風のことなんかはすっかり忘れていたんだとかで。
 でも、その時も外の風雨は全然弱まることなく、相変らずザーザーゴーゴー降り、かつ吹き荒れていたのは間違いなくて。
 現にそれは、Rさんが玄関でJクンとヘラヘラ笑いながら電話で話していた時だったと。


 ガタガタガタン!
「うわっ!」
 いきなり激しく鳴った玄関の引き戸に、Rさんは受話器を持ったまま悲鳴を上げた。
「な、なんだよ。おどかすなよ、R。
 いきなり、どーしたんだよ。」
 ガタガタガタン!ガタガタガタン!
 それは、まるで誰かが玄関の引き戸の両端を持って外そうとガタガタ揺らしているような、そんな音。
 いきなり鳴り出したその音に、Rさんは唖然と立ち竦むばかり。
 受話器を持ったまま、目の前でガタガタ揺れている戸をじっと見ていることしか出来ない。

 ガタガタガタン!ガタガタガタン!
 玄関の戸が鳴るのは止まらない。
 受話器の向こうではJクンもRさんのいきなりの声に驚いて叫んでるんだけど。でも、それはRさんの耳には全然入ってこない。
 今、Rさんの耳に聞えているのは、その激しくなり続けている玄関の戸の音だけ。

 ガタガタガタン!ガタガタガタン!ガタガタ……
 いきなり激しく鳴りだしたと思ったら、急に収まったその戸の音。
 受話器を手に持ったまま、玄関にあったサンダルをつっかけたRさん。
 音がしなくなった戸の方を、恐る恐る覗きこむように、そーっと近寄っていった、その時。
 ガタガタガタン!ガタガタガタン!
「わよぉぉ~。」
 驚いて変な声を発しながら、のけ反るように框に尻餅をついたRさん。
「おい!どうしたんだって、Rっ。何があったんだよ!」
 尻餅をついても、その手に持っていた受話器から聞えてくるJクンの声。
 でも、Rさんの耳には相変らず聞えていない。

 框に尻餅ついて、目の玉を真ん丸にしてフーハーフーハー言っているRさん。
 その耳に聞えてきたのは、居間から張り上げているお父さんの呑気な大声。
「お~いRぅ~っ。
 あのなっ!玄関の戸なっ!
 あれって、鍵がなんだかおかしいんだわっ!
 一回、鍵開けてっ!
 それからっ、左側の戸を手前にもってくるようにしてっ!
 で、もう一度鍵かければガタガタは止まっからっ!
 よろしくなぁ~。
 ぶっ。ぶはははー!」
「きゃははー。」
 なんと。
 お父さんの大笑いの後は、ご丁寧にもお母さんとお姉さんそろっての大爆笑というおまけ付き……


 Rさんによると…

 居間でお父さんたちが大笑いしているのは、もちろん聞えていたんだけれど。
 でも、Rさんとしては、それどころでじゃなかったらしい。
 それは、お父さんの言うように、玄関の引き戸の鍵を開けた途端。
 その鍵を開けたことでわずかに開いた、左側の戸と右側の戸の間の合わせ目の隙間。
 その隙間から、勢いよく風が吹き込んできたかと思うと、あっという間に左側と右側の戸の隙間が開いてしまって。
 そのまるで外側に引っ張られるみたいに開いてしまった隙間から、びゅわーんって入ってくる風。
 それはまるで、外の何かが意思をもって、風で戸をこじあけようとしているんじゃないかって気さえしたんだと。


「おい、Rっ!Rってば!
 どーしたってぇんだよっ、アホバカRっ!
 ねぇ~Rくぅ~んっ。どーしちゃったんですかぁ~~~。」
 その玄関の戸の鍵を、やっとこさ閉めたRさん。
 フーっと大きく息を吐いていて、やっと玄関で転がっている受話器からのJクンの声に気がついた。
「あ、もしもし、ワリぃ…。」
「おっR、やっと戻ってきたか。
 いったい何があったんだよ?」
「あぁ…、うん。ワリぃー。風でさ……。」
 Jクンに今の状況を説明している間も、Rさんの心臓は胸じゃなく頭にあるんじゃないかってくらい、ドっキンドっキン音をたてている。
 外では、ゴォォォーん!と上空で鳴っている風。
 風向きが変わったのか、いきなりパシパシパシパシパシーっ!っと、玄関の戸に激しく当たってきた雨。

 えっ、雨って…
 さっきまで、全然吹きつけてなかったじゃん……




──── 本日これまで!
           百P:13話目-5〈了〉/13話目-6につづく メルマガ配信日:12.11.13
                                             *無断転載禁止



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2013
10.19

『厭魅の如く憑くもの』にツいて、イヤミの如く語るもの(笑) ←駄洒落か!

Category: R&R

 『厭魅の如く憑くもの』(三津田信三著)。
 ねぇー。
 「厭魅」って書いて、“マジモノ”って読むんですよ。
 間違っても、“イヤミ”じゃないですからね~(爆)


 この『厭魅の如く憑くもの』。
 読んだのは、よく訪問させてもらっている瀬戸内みかんさんのブログを読んだのがきっかけでして。
 *瀬戸内みかんさんのブログ

 で、まぁ。実は、イントロ的感想はすでに書いたんです。
  *ちょっとばかし感激だったお話
  
 で、やっとこさ最後まで読み終りまして(笑)
 ひと言で言うなら、いやもぉ面白かったのなんのって!!
 とはいえ(笑)
 そのひと言に、ふた言目を付け加えるならば、なーんか、ちょっとばかしシャクにさわるっていうか…(爆)
 なんともまぁ、複雑な感想です(!?) ←何かというと、ふた言み言言わないと気がすまないタイプです(笑)


 うん。いや、面白かったのは、間違いなく面白かったんです。
 だって、次、買っちゃいましたもん(笑…何かは秘密)
 ただ、なーんていうのかなー。
 そう!
 つまり、三津田信三にしてやられちゃった感が強いってことなんでよしょうね(笑)

 あ、そうそう。
 今回は、最初っからネタバレ全開も含めて感想です。
 基本的にこのブログに載ってる本の感想は、その本を「読もっかなー、どうしよっかなー」って迷ってるいる人の参考になるようなことは一切書いてないですけど。
 (というか、書けないんですwww)。
 今回は、今までにも増して全然参考にならなそうな予感がします(爆)


 で、まぁ、何で三津田信三にやられちゃった感が強いかっていうと。
 つまり、ツッコミどころを全部押さえられちゃった(作者にガードされちゃった)からなのかなーと。 ←ひっでぇー読者もあったもんだ(笑)

 例えば、「村」でのお話なのに、出だし、探偵役の刀城言耶が村に来る途中、バスの中で村人の描写が出てくるだけで。
 あとは、お話に関係する家の人以外は医師と寺の住職しか出てこないっていうのは、ちょっと変だろー!ってツッコミどころは、このお話は4者の語り(視点)で成り立っているからってことでツッコめなくなっちゃうし(笑)

 その4者の語りの内、刀城言耶のパートが三人称っていうのは変だろー!っていうツッコミどころも、それは彼が作家という設定だから、あえてそうしたのかもってことでツッコめなくなっちゃうと。

 と、まぁ、それは他にもいろいろあるんだと思うんですけど。
 でも、それらはしょせん枝葉にすぎなくって。
 むしろ、なーんかこうしてやられた感が強いっていうか、やきもきするっていうかなのは、最後の最後に来て「あ、これって、いわゆる叙述トリックってヤツだったのね」って、やっとわかったからなんでしょう。
 つまり、その辺り、作者にしてやられた感が強いがゆえに、ヤキモキしちゃって、ひと言ふた言イチャモンつけたいと(爆)


 いや。ちょっとばかし言い訳をするなら、私は基本的にミステリー小説は完全にストーリー重視派なんです。
 極端なこと言っちゃうと、ストーリーさえ面白ければトリックはどうでもいいというか、トリック重視(トリックのための殺人みたいな)のお話はあまり好きじゃないんですね。

 とは言っても、孤島モノとか館モノとかは、時々無性に読みたくなるってくらい好きですし、叙述モノだって、ホント大好きなんですけど(笑)
 ただ、あくまでそれは、ストーリーが面白いっていうのが大前提なんです。
 あ、いえ。この『厭魅の如く憑くもの』は、そういう意味じゃストーリーだってムチャクチャ面白いんで、全然OKなんですけどね。
 でも、ストーリーが面白かっただけに、最後に「あ、これって、いわゆる叙述トリックってヤツだったのね」っていうのが、(ま、読者の勝手な思い込みなんでしょうけど)ちょっと裏切られた気がしちゃったっていうんですかねー(笑)
(いや。叙述トリックそのものは大好きなんですよ。だって、折原一とか大好きですもん)


 で、その叙述トリック。
 そういう意味じゃ、確かに違和感は最初からありましたね。
 他の人のレビューを読むと、「読みにくい」って書いている人がよくいるんですけど、たぶん、それはその読みにくさこそが叙述トリック(だった)ゆえ、(それに気づかないことで)読みにくく感じたってことなんでしょう。
 お話の最後の最後に、探偵役の刀城言耶の指摘として、視点の位置に微妙にズレがあると書いていますけど、ソレなんかがまさに読みにくさを感じさせている原因の一つなんだと思います。

 つまり、読者というのは、読みながら無意識に書かれているその光景(舞台)を思い浮かべるものですけど(どのくらい、克明に思い浮かべるかは個人差があるとしても)。
 でも、このお話(のある部分)には、視点の位置の微妙なズレゆえに光景(舞台)が思い浮かばなくなってしまう(思い浮かんだ光景を否定されてしまう)ために、読みづらいと感じたんじゃないかって思うんです。

 上にも書きましたように、私は絶対的にストーリー重視なんで、その辺りの違和感は無視して読み進めちゃいましたけど。
 でも、トリックを見破ってやろうって意気込んで読んだ方なんかは、違和感に気づいて読み返したりして。このお話が4者の視点で成り立ってるって気づいてしまえば、あとは結構するりするりってわかっちゃうんじゃないのかなーなんて気がしたんですけど、どうなんでしょうねー(笑)
 だって、紗霧はアレなわけで、てことは当然ソコに何らかのトリックがあるんだろうなっていうのは、ミステリー小説をある程度読んでる人なら、まず疑うはずですもんね。
 あ、ちなみに。
 私は、最後の最後まで4者の視点で成り立っているっていうのはわかりませんでした(笑)
 (3者の視点の前にある文章は、一般的な意味での神の視点で書かれてるって思ってました)


 ま、そういうのも含めて総合的な感想を言うなら、ホント面白かったんだけど、でも、面白かっただけに、なーんかこう惜しいなーって思っちゃう部分もあるかなーって(笑)
 ま、このお話の最大のポイントは4者の視点で進んでいくストーリー展開ってことにあるわけですけど。
 でも、そこにあえて一般的な意味での神の視点のパートを加えて、村の人たちや村の様子を入れてやれば、もっとその「村」っていう舞台が生き生きと浮き出してきたんじゃないのかなーって。
 「村」という舞台とそこに住む人々が生き生きとしてくることで、その対比として怪異の部分がもっと際立ってくるだろうになーって思うんですよねー。

 とはいえ、それは、ま、好みではあるのかなぁー。
 解説の人も、「醸しだされる効果はシュールですらある」って書いてましたけど、そのシュールな世界観っていうのは、ある意味三津田信三という人の「好み」の部分なんでしょうね。
 たぶん…。


 と、まぁ面白いと言いつつ、文句の方が多かった気もしますけど(爆)
 とはいえ、途中まで読んでの感想みたいなもの(ちょっとばかし感激だったお話)でも書きましたけど、それは、三津田信三を見直したからゆえっていうのがあるわけで。
 そういう意味じゃ、ミステリー小説ばかりでなく、ホラー小説の方でも面白いの(90年代初頭のホラージャパネスクの一連の本のような)を、これからぜひ書いて欲しいなーって、ホント期待しています。



 で、最後に。
 三津田信三をブログで紹介していた、瀬戸内みかんさん。
 あのブログ記事を読まなければ、私は絶対この本を読んでなかったはずです。
 みかんさんのブログで、ホント楽しい時間を過ごすことが出来ました。
 ホントありがとうございました(笑)

  *瀬戸内みかんさんのブログ







 追記:
 この『厭魅の如く憑くもの』が面白かったんで三津田信三の次の本を買ってあるんですけど。
 でも、あえて短編集である『密室の如き籠もるもの』を読んで、この人の小説の構造?っていうのをみてみたいかなーって気もするんですよねー。
 もちろんね、この人の持ち味である長編でやればいいんでしょうけどねー。
 でも、長編でそれをやるのは、さすがちょっとヘビーかなーって(笑)

 そうそう、それと。
 この『厭魅の如く憑くもの』では、犯人に殺されちゃった人は笠と蓑をまとった、いわゆる「カカシ様」の姿にされちゃうわけですけど。
 そんな、笠と蓑なんてかさばる物。
 どっから調達してきて、それまでどこに隠してたんだよー!っていうツッコミどころは、作者もガードしてなかったかな?(爆)




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2013
10.14

恐怖!甘とん事件



 「甘とん」というのは、いわゆる万願寺とうがらしと同じ物なんだと思います。
 ウチの近所の八百屋では「甘とん」っていう名称で売ってるんで、ま、私も「甘とん」と呼んでいます(万願寺とうがらしって言うより短いのがいいですwww)。

 「甘とん」っていうのは、たぶん甘い(辛くない)唐辛子っていう意味だと思うんですけど、まぁつまり、ピーマンを細ーく、長ーくしたような野菜です(笑)


 この「甘とん」。
 私は大好きで、出回りだす初夏になるとよく買うんですけど。
 ただ、クセモノのなのが虫(3cmくらいのイモムシ)。
 ピーマンは夏の終りくらいから入り始めるのに対して、「甘とん」は真夏からいるんですよね。
 しかも、ピーマンより入っている確立が高いと。

 そんなわけで、「甘とん(万願寺とうがらし)」は種を取らずに丸のまま食べる人が多いようですけど、私はそれはちょっとダメで(笑)
 ま、「知らずに食っちゃっえば関係ねぇーじゃん」っていうのは確かにあるとは思うんですけどねー(爆)
 でも、私は、そこそこの確立で入ってるって、もう知ってるんで。
 それこそ、「虫が入ってるってそんなもん、ピーマンの肉詰めの逆ってことだろ!」な~んて言えるような豪傑なら、まぁいいんでしょうけど。
 てことで、私は、「甘とん」は絶対縦に2つに切って、種の部分をキレイに取り除いてから食べることにしています。


 てことで、その「甘とん」ですが。
 土曜日に八百屋に行ったら、やけに安く売ってて。
 かなりデカイサイズのが7、8本入った袋が、なんと68円と(!)

 ま、その安さに、ちょっと古いのかなぁ…と訝しみつつも(古いと、中の虫もそれだけ大きく成長してるとwww)、68円の誘惑には勝てずに、3袋買っちゃったんです。

 で、その日は別にその「甘とん」を食べる予定はなかったんですけど。
 帰って見てみたら、やっぱりちょっと古いらしくって、1本のヘタの部分が黒く腐りかけていて。
 それも含めて、ちょっと怪しそうなの3本と焼いて食べることにしたんです。


 ま、前にも書きましたように、虫はイヤなんで。
 縦に切って、中の種は全部出します。
 通常のサイズよりややデカイのと、あと種が少ない種類みたいで、作業自体は楽です。
 ちなみに。
 例の虫は、1本に入ってやがりました(怒)

 最初に変だなぁって思ったのは、中の種を取った甘とんを水で洗って、食べやすい大きさに切っていた時でした。
 なんだか、手の指がちょっとヒリヒリするような…!?

 とはいっても。
 元々手荒れをよくする方なのと、また、その日はマスタードを使ったりもしたんで、そのせいかな?と特に気にもしませんでした。


 ところが!
 それに気がついたのは、フライパンで甘とんを焼き始めた時でした。
 何気に、手で目をこすったら、いきなり目がポッポ、ポッポと熱くなってきて。
 「何コレ!?」って思ったのと、フライパンから立ち昇ってきたソレにむせて咳き込んだのは同時だったと思います。

 その時っていうのは、瞬間的にピーンときましたよ。
 ヤバイ!この甘とん激辛だ!って(爆)

 いやもぉ。
 咳が治まって気がつけば、もう体中から汗が噴出していました。
 おまけに手の指のビリビリ感は、全然ヒドくなっていて。
 この日の甘とん、4本全部ではないんでしょうけど(だって、虫が入ってるのもあったわけですから)、でも何本かの種の部分には、例の唐辛子の辛味成分のカプサイシンってヤツが相当含まれていたのでしょう。
 そのことに気づかず、種を取るのに素手で触ってカプサイシンを指先から吸収しちゃったのと、フライパンで焼いたことで蒸発したカプサイシンも吸い込んでたんでしょう。
 それはもぉホント、堪ったものじゃありません。
 それこそフライパンのそばに近寄ることも出来ないんですよ。
 だって、フライパンのそばに近づくと、途端に指がカーって熱くなるんですもん。

 おまけに、不用意に触った目がヒリヒリしてたもんだから、手を洗ってから目も洗ったんですけど。
 あのカプサイシンってヤツは、もう皮膚の表面に入り込んじゃってるんでしょうね。
 今度は目までがカーっってなちゃって、それこそ目をあけてられないんです(笑)


 とはいえ。
 その時、フライパンの上で焼かれている甘とんは、今晩の大事なおかずの一部なわけです(笑)
 ウチにあった一番長い菜ばしを取り出して、ヒリヒリビンビンする目を必死に開け、なんとかかんとか焼いて。
 無事晩ごはんを食べたわけですが…
 いや。それで終りじゃなかったんです(爆)


 ま、あのカプサイシンの作用っていうのは、ほとんど火傷と同じなんですね。
 ソレに直接触れた指は、熱い物に近づけばカーっとなってビンビンいいだすし。水で冷やせば、今度は水から出した時、ヒリヒリビンビンいうと(笑)
 とはいえ、洗い物まではなんとかなったんです。
 というか、心配した風呂(というかシャワー)も、なんとかやり過ごせて。
 それは風呂から上がって、ヒドい目ついたーってため息吐きながらTVを見ていた時でした。
 また、指先がカーっとなってビンビンいいだして。

 いやもぉこうなっちゃうと、ある意味病気と一緒です。
 起きてるのが辛いんですよ(爆)
 ということで、その夜は布団に入って寝ちゃったんですけど。
 なんと、次の日顔洗ったら、まだ目がヒリヒリしたと(笑)
 結局、その作用は、日曜日の昼過ぎくらまで残ってたみたいです。
 

 その日曜日。買い物のついでに百円ショップに寄って、甘とん調理用にビニール手袋を買ったのは言うまでもありません(爆)








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2013
10.14

トイレットペーパーの芯にまつわるお話



 ま、こうして「どーでもいい!R18」などと称して、時々ブログにちょっとエッチっぽいおバカ話を書いてる私ですけど。
 実はワイ談って、結構苦手だったりします ←いや、ホントです(笑)

 いや。苦手といっても、決してキライってわけではなく(爆)
 ま、基本的にそっち方面は、万事オクテだったってことなんでしょうね。
 オクテだから、よくわからないし、当然ネタもない。
 また、モテるって方でもないから、当然のごとく実体験に基づくネタもないと(笑)

 ま、そんなわけでワイ談は知りませんでしたけど、幸か不幸かカイ談はいろいろ知ってましたし。
 下ネタだって、エッチ系の下ネタは全然でしたけど、ウ○コ系の下ネタはそれこそメシ食いながらでも全然OKって方ですから(爆)
 そういう意味じゃ、少なくとも友だちとの間では、そんな話題に困るって方でもなかったような気がします。

 というわけで。
 今回は私と真逆な、エッチ系の下ネタは全然OKだけど、ウ○コ系の下ネタを聞いたらゲッソリしてメシが食べられなくなっちゃうQさんのお話(笑)


 Qさんが、まだ中学生でQクンだった頃。
 ある日、Qクン。クラスの友だちと連れ立って、授業をサボって体育倉庫みたいなところに隠れてたんだそうです。
 といっても、タバコを吸ってたとか、アンパンやってたとかそういうことはなく。
 授業がかったるいんで、なんとなくさぼっちゃって。
 結果、なんとなく体育倉庫にいて、一緒にサボった友だちとなんとなくダベってたと(笑)

 で、そのQクン、まぁ中学生の男の子なわけです。
 中学生の男の子っていうのは、ま、基本的に全員エッチなお話が大好きなわけですけど、もちろんQクンもエッチ系のお話には目がないってタイプだったとかで。
 しかも、類は類を呼ぶということなのか、そこにいたQクンの友だちもやっぱりそっち系のお話が大好きだったんだとか。

 つまり…
 気がつけば、ダハハハハーとも、ドハハハハーともつかぬ、あのミョーに低い笑い声が響くお話が始まっていたと(爆)


 ま、その時どんなお話がなされたのか、それはわかりません(ていうか、そんなのどーでもいいですよね)。
 それは、そんなお話が盛り上がって、盛り上がって、盛り上がった、その後。
 急に、一瞬の沈黙が訪れた時だったそうです。

 そこは、先ほども書いたように、体育倉庫の中にある、跳び箱等に囲まれたやけに狭い空間。
 そんな狭く、薄暗い空間で車座になって話をしているQクンたち。
 ふと、一瞬の沈黙が訪れて…
 そんな時、車座の真ん中の足元に、トイレットペーパーの芯が落ちているのに気がついた誰か……

「なぁ…。
 これってさ、アレ…、入んないよな…。」
 最初は、そんな出だしだったそうです。
 その出だしに、即座に誰かが反応して…
「えぇっ、コレ?
 あー、オレは無理っ。全っ然入んないっ!」
 その必要以上に強い口調に、別の誰かもやっぱり同じ口調で言います。
「あぁ…。オレのも無理だなぁ…。
 あ、でもQのなら入るんじゃねーか?
 ヘヘヘーっ!」
 なんとQクン、おもむろにそんな風にふられちゃったとかで(笑)
 とはいえ、Qクンだって。
「バカ言ってんじゃねーよ!
 こんなのに入るわけないだろ!
 小学生の時ならともかくよ。
 ダハハハー!」

 とまぁそんな風に。
 その場って、何人いたのか知りませんけど(ま、5、6人くらい?)
 Qクンを含め全員が全員、そのトイレットペーパーの芯に入るわけないって、なんだかやけに力強く言い張るばかりだったとか(爆)


 と、そこまでQさんの話を聞いていた私。
 いや、それを聞いてちょっとビックリしちゃったんです。
 だって、トイレットペーパーの芯ですよ。
 それに入らないって…
 えぇぇーっ!って(笑)

  だから、思わずQさんに言っちゃったんです。
「トイレットペーパーの芯に入らないって…。
 えーっ!Qさんって、そんなに大っきいのぉーっ!!」(爆!爆!爆!)


 いや。
 よくよく考えれば、そこはそういうツッコミを入れちゃダメなんだっていうのは、さすがに私でもわかるんです。
 でも、その時っていうのは、とにかくビックリしちゃったのか何なのか…。
 ていうよりは、つまり、いかに私がその手の話が通じないタイプかってことなんでしょう(爆)


 Qさんときたら、思わず口から出ちゃった私のその言葉に、ほとほと困っちゃったみたいで。
「いや、だから…。
 その場っていうのは、そういことなわけで…。
 ていうか、トイレットペーパーの芯に入らない人なんて…
 あっ、ま、いないこともないんだろうけど…?
 でも、だってオレ、中学生ですよ。
 そこにいたのも全員…
 入らないなんてそんなこと、あるわけない……」


 いやもぉQさん。
 その手の話は、私は全然ダメ(通じない)っていうの、イヤっていうほど知っちゃったんでしょうね。
 それ以来、Qさんからその手の話を聞くことは一切なかったと(爆)



 しっかしまぁ。
 あのお年頃の男の子っていうは、なんであそこまでおバカなんですかねー(笑)
 あ、でも、ソレは全年代を通じて(大きさに)こだわるか?(爆)
 って、まぁそんな心底おバカなお話はともかく。
 ほら、今週の台風の風でもう散っちゃいましたけど、ついこの間までキンモクセイが咲いてて、いい香りがしてたじゃないですか。

 中学生の時、クラスの女子が学校にキンモクセイの花を持ってきて、教室の花瓶に生けたんですよ。
 その香りのよさに逆上しちゃったのが、おバカな悪ガキPクン。
 おもむろに花瓶があるロッカーに近寄ると、生けられたキンモクセイを揺すりだして。
 Pクン、ロッカーの上に散り落ちたキンモクセイの花を掻き集めると。
 いきなりそれを、鼻の穴に全部詰めちゃったです。

 いや、いくらおバカな悪ガキPクンだって、生身の人間です。
 キンモクセイの花を鼻の穴に詰めて、そのままでいられるわけありません。
 いきなり、ハ、ハ、ハークション!って、大きなクシャミ。
 その途端、Pクンの鼻の穴に詰められていたキンモクセイの花が、辺りにパーッと飛び散って。
 その飛び出たキンモクセイの花は、Pクンの鼻水でねっちょり……

 それを見ていた、男子どもはもぉ大爆笑。
 女子どもは、いっせいに「きっちゃなぁ~い」って、Pクンにムッチャクチャ非難の眼差しだったと(爆)



 いや、繰り返すようですけど。
 あのお年頃の男の子っていうは、なんであそこまで、やることなすこと考えることまで、心底おバカなんだろうなーって(爆)
 直情的…、というよりは、むしろ頭で考えるより体の方が先に動いてるみたいな、つまり直動的とでも言ったらいいんですかね?
 でもまぁ、あの頃って。
 たぶん、おバカであればおバカであるほど、それは豊かな青春時代だっていうのもありますよね(笑)








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2013
10.14

鮭ホイホイ



 いや。「鮭ホイホイ」といっても、家の格好した厚紙の内側がベトベトになってるのを川に仕掛けておくと、鮭がホイホイ採れる…な~んてもんでは、もちろんありません。

 「鮭ホイホイ」というのは、例の前に第一弾を書いてから、いつの間にか1ヶ月くらいたっていた、8年前のオレンジページの特集「秋的中華」に載っていたメニューなんです。
 もちろん、オレンジページっていうのは基本的に真面目な雑誌だと思うんで、そんな「鮭ホイホイ」なんてアホな名前はついてません。
 つまり、「鮭ホイホイ」っていうのは私が勝手につけた名前で、雑誌の方では「鮭の回鍋肉(ホイコーロー)風」となってました(笑)

 とはいえ、そういう私も。
 実は、最初は「鮭回鍋肉(サケホイコーロー)」って言ってたんです。
 でも、気がついた時には「鮭ホイホイ」って言うようになっていて。
 だから、このブログでも「鮭ホイホイ」でいくことにします。



 で、まぁその「鮭ホイホイ」。
 して、その実体は鮭の回鍋肉風だ!って書いた時点で、読んでる人は「あぁ鮭を回鍋肉の肉の代わりに使うってことなんだろーな」って、たぶんわかりますよね。
 なら、書くのやめよっかなーって思っちゃうわけですけど。
 とはいえ、書かないとブログ記事にならないんで、ゴリ押しで書いちゃいます。

 ま、いいですよね?(爆)


 材料は2人分で、
 鮭切り身   2切れ
 ニンニクの芽 1/2束
 ネギ     半分

 あと、合わせ調味料が、
 みそ     大さじ2
 砂糖     大さじ1
 醤油     小さじ1
 酒      小さじ1
 豆板醤    小さじ1/2
 片栗粉    少々
って、一応なってますけど。
 鮭、一人分一切れじゃ、ちょっと寂しい気がしますよね(笑)
 あと、雑誌では生鮭ってなってますけど、私はいつも塩鮭ですねー(ただし、合わせ調味料の味をちょっと抑え目にします)。


 例によって、作り方は超カンタンです。
 鮭は一口大に、ニンニクの芽は食べやすい適当な長さに切る。
 ネギは斜め切って、合わせ調味料を合わせる。
 フライパンで、まず鮭を半分火が通ったくらい焼いて皿にとっておく。
 フライパンの油をふき取って、ニンニクの茎を炒める。
 ニンニクの茎がいい色になってきたら、鮭を入れてちょっと炒める。
 さらにネギも入れ、合わせ調味料を投入。
 掻き混ぜて、調味料を馴染ませれば完成!

 なんですけど……

 そういえば、ニンニクの芽って、火が通りにくくありません?
 ま、この雑誌もそうなんですけど、料理本とか見てるとニンニクの芽ってすぐ火が通っちゃうように書いてあるんですけど。
 でも、そこは私がヘタなのかなんなのか、柔らかくなるまで炒めるとあのグリーンの色が変わっちゃうんで、ちょっと面倒なんですけどニンニクの芽だけはちょっと茹でてから使うようにしています。

 あと、鮭は炒める前に片栗粉をまぶした方が、合わせ調味料もよくからんでウマいし、ボリュームが出るんでいいですよね(笑)
 それと、豆板醤じゃなくとも、材料を炒める前に唐辛子を弱火で炒めて辛味をつけるんでも全然OKな気がします。
 ていうか、この料理は辛味より甘味が勝つようにした方が…、甘辛くて、ちょっとピリっみたいな方が合うような気がするかなー。

って、まぁ「鮭ホイホイ2」に続きます。





 このHaimってバント。なんだか、ミョーに正体不明っていうか。
 あ、まぁこの3人が姉妹で、ファミリーネームがHaimってわかったら、
 ま、正体はわかったというか、なんというか(笑)
 わかんないのは、本籍地!!
 つまり、この人たちの音楽的背景が全然つかめなくって。
 とはいえ、この妙に吃音ばかりのメロディ(?)が、なんだかやみつきになります(笑)




 で、やみつきっていえば、タマタマ…、じゃなかった「トマタマ」。

 *トマタマ
  http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20130706.html

 最近、「トマタマ3」に目覚めて。
 タマタマ…、じゃなかった「トマタマ3」は、カンタンに言っちゃうと、トマタマカレーです。
 つまり、カレーの具材がトマタマなわけです。

 といっても、トマタマだけだとちょっと寂しいんで。
 まず、玉子を半熟気味にふわっと焼いて、皿にとっておいて。
 その後、ひき肉を好きなだけ炒めて。
 ひき肉が固く炒めまったら、一口大のくし型に切ったトマトを入れ。
 トマトに、さっと火が通ったくらいのところで、お湯で溶いたカレールーを入れて、焼いておいた玉子も入れて
 適当にほぐし、カレーがグツグツいったらご飯にかけるだけです。

 ポイントは、トマトを煮崩さず、カレーの中でトマトがゴロッゴロしてる状態にすること。
 トマトの酸味と甘味の汁がカレーの汁と絡むのがウマくって、最近ミョーにやみつきになってます(笑)




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2013
10.13

メモ~山の怪談話

Category: メモ・伝言

 お山の怪談話で~す。
 
 山をやってる友人・知人から聞いたお話を元に多少アレンジしています。
 ただし、不思議な出来事の部分については、聞いた内容ほぼそのままです。


 42話目
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20120909.html
 43話目
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20120915.html
 44話目、45話目
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20120930.html
 46話目
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20121006.html
 76話目
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20121007.html
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20121008.html
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20121013.html
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20121014.html
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20121020.html
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20121021.html


 まぁ山じゃぁないんですけど、10月からNHK・Eテレで「歩く旅をしよう~気ままにロングウォーク」っていう番組が始まりましたね。
 先週の第一回目は鎌倉アルプスから始まって、次回は霧ヶ峰。
 それ以降は、都内や三浦半島。最終的には、熊野古道を目指すみたいで、なかなか楽しみです。

 まー、つまり。
 山歩きに限らず、この手のことが流行ってるってことなんでしょうね。
 そういえば、今回の山ブームで、いいなーって思うのは、百名山や高い山にこだわらないことですね(ま、富士山と高尾山にだけは、ちょっとこだわりすぎてる気もするけど…笑)。
 9月で終っちゃった「大人の山歩き」(テレビ朝日)なんかも、北アルプス等高い山はほんの数回。それも、そういう回は山頂までは行かないっていうのが多かったですよね。
 いや、それどころか初回が篭ノ登山(!)だったっていうのが象徴するかのように。「そうきたかー!」って思わずニヤニヤしちゃうくらい、ミョーにシブいチョイスの山が多くて。見ていてホント楽しかったです(もっと続けてほしかった!!)。

 ただ、「歩く旅をしよう~気ままにロングウォーク」の第一回を見て、ふと思ったことあって。
 いや、それは「大人の山歩き」なんかも、見ていてやっぱり気になってたんですけど。
 それは、着てる物。
 いや、山スカ着ようと、何着ようといいんですけど。
 ただ、夏の時期に化学繊維の服、しかも2枚重ね着ってどうなんだろう?って。

 ま、技術が進歩して、吸湿速乾なんだっていうのはわかるんです。
 確かに、乾きはバツグンですからねー。
 ただ、化学繊維っていうのは、どうしても肌触りがホットっていうのがあるんですよねー。

 夏山や、夏の歩き旅行の場合、服装で何より注意しなければならないのは暑さ対策(=汗対策)だと思うんです(いや、経験から言っても)。
 山に限らず歩く旅行っていうのは、その性格上歩かなければ目的地に着かないわけです。
 それは、つまり目的地に着くためには歩けなくなったらヤバいんで、バテないようにしなければならないってことですよね。

 バテるっていうのは体力のアリナシの問題に思われがちですけど、歩くという運動による体のヒートアップ(+それによる汗)も、実は大きく影響しています。
 それは、夏山で岩や地面の上を歩くより、雪渓の上を歩く方が全然バテにくいのをみても明らかです。

 てことは、少しでも山や歩く旅行をする場合には、少しでも涼しい服装(体のヒートアップを抑える服装)をするってことが、大事なはずなんです。
 そう考えた時、いくら吸湿速乾とはいえ、肌触りがホットな化学繊維の服装が本当にベストなのかって思うんですよねー。

 「歩く旅をしよう~気ままにロングウォーク」の第一回がまさにそれで、生徒役の女性タレントは長袖のニットのシャツに半袖シャツの重ね着(たぶん、吸湿速乾の化学繊維のモノ)なのに対して、講師役の女性は薄地のコットンシャツ(普通に街で着てるようなモノ)なんです。
 ま、女性タレントの方は、日焼け対策っていうのもあるのかもしれませんけどね(笑)
 でも、真夏の鎌倉アルプス(最高地点で159m)で、あの女性タレントの格好だったら、いくら吸湿速乾のモノだっていっても、その性能を超えるくらい汗がダラダラ止まらないと思います。

 夏山で着る物は、私も登ってた頃、ホントいろいろ試しました。
 今ほど高性能じゃないと思いますけど、速乾の物も試しました。
 その結果(個人的に)一番よかったのは、ワイシャツのような生地のコットンの薄地のシャツを直接肌に着ることでした。

 ワイシャツのような薄地のコットンのシャツのいい点は、化学繊維のように肌触りがホットじゃないこと、それと乾くのが意外に早いことです。
 よく、ワイシャツのような生地のシャツを直接肌に着ると、肌に張り付いて気持ち悪いって人がいますけど。でも、あの手のシャツはビックリするくらい早く乾きます。
 むしろ、張り付きこそしませんけど、Tシャツやポロシャツのようなニットの生地の方が乾きが悪いので、汗でぐっしょりになっている時間が長くて気持ち悪い思いをする時間が長いように思います。
 汗でぐっしょり濡れた服を着てると、気持ち悪いのさることながら、バテやすくなります。

 流行なのかなんなのか最近あまり見かけないんですけど、薄地のコットンの開襟エリで、裾が短く真っ直ぐにカットしてあるシャツ。あれが、ベストのように思います。
 開襟だから、首元からも裾(腹の部分)からも風が入ってくるんで、涼しいし、乾きもよくなるし。
 そういう意味じゃ、「歩く旅をしよう~気ままにロングウォーク」の第一回で講師役の女性が普通に街で着るような薄地のコットンシャツを着たたのは、やっぱり経験でわかってるんだろうなーって思ったんですけど、まぁどうなんでしょうね(笑)


 もっとも…
 ま、今回に限らず。山ブーム、アウトドア・ブームっていうのは、それをすることよりも、むしろマテリアル・ブームみたいな一面があるのも確かなわけで(爆)
 そういう意味じゃ、ま、快適云々よりも。ソレが欲しいっていうのはあるんだろーなーなんて、ちょっと思っちゃったり(笑)


 注!  
 薄地のコットンのシャツは、夏の山でホント快適なんですけど。
 それは、あくまで晴天時の昼間の行動着としての話です。
 山と下界っていうのは気候が全然違います。それこそアルプスだったら夏でも氷点下ってこともあります(アルプスでなくとも、体感温度での氷点下は普通にあります)。
 その山に見合った防寒着が必須なことは言うまでもありません。









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2013
10.12

13話目-4

Category: 怪談話


 百ポ:13話目-1はこちら
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20130923.html


「あのな、R。今日の事故…。
 亡くなったのがお前の同級生だっていうから、
 言わないでおこうって思ってたんだけどな…。」


 Rさんによると…

 お父さんが、その妙にぽつりとした感じで口を開いたその時っていうのは。
 Rさん、その前に玄関先で木か何かを人の姿と見間違えて、怯えて大声だしたのを家族からからかわれたのが悔しかったこともあったから。
 あれは今日Q川の事故で死んだCの幽霊だったんじゃないかって、思わせぶりな口調も交え、思いっきり煽っていて。
 また、お姉さんはお姉さんで、強がっていても実はかなりの怖がりっていうのもあったから、Rさんの話に意外なくらいドキリとした顔をしていた。
 とはいえ、まぁある意味、怪談話をワーキャー怖がって楽しむみたいなノリでもあったらしい。
 と、そんな風な、嵐の夜のCさんの家の、ある意味団欒と言ってもいいひと時だったのに、お父さんのその口調ときたら、団欒とは妙にそぐわない感じで。
 Cさんはじめお母さんもお姉さんも、奇異な印象を受けて、思わずお父さんの顔を見つめてしまったらしい。


「R…。
 なんでも、亡くなったCクンの家っていうのは、F町なんだってな。」
「うん。いや、うーん…。
 アイツら…、あ、死んだCとさ、助かったA?
 あと、助けを呼びに行ったっていうB?
 アイツらってよくは知らないんだけど、3人で仲良くってさ。
 いつも一緒にいるんだよ。
 だから、なんとなく知ってるんだけどさ。
 小学校はF小だって聞いたから、
 まぁF町かどうかは知らないけど、家はあっちの方なんだと思うよ。」
「うん。なんでもF町らしいんだ。」
「えっ、なんでお父さん知ってるの?」
「いやな。実は、俺もさっき知ったんだけどな。」
「えっ。どういうこと?」
「今日の事故のことってな。
 会社でも結構早い時間から、かなり噂になってたんだ。
 この町じゃ、こんな事件めったにないだろ。
 ましてやよ、この雨と風だしな。
 それでなくても、なーんかみんなちょっと気が立ってるっていうか、
 ザワザワしてるっていうか。
 それこそ、仕事で電話してても事故の話出てくるしな。
 あと、心配して家に電話して、家族からいろいろ聞くっていうのもあるし。
 会社にはF町に住んでいる人もいるから、いろんな話が入ってくるんだ。」
「ふぅーん…。」
「でな。まぁ外はこんな天気だしな──。」
と、そこでプツリと話を止めたお父さん。何気にふっと後ろを振り返って。
「…?」
 Rさん、お父さんにつられて、思わずお父さんの視線の先を見ていたんだけど。
 ふいにその視線を、自分を見るお父さんの視線に遮られ、ちょっとビクッとした。
 そんなお父さん。
「事故はQ川であったのは知ってるよな?」
「うん。ニュースでやってたから…。
 しかしさぁ、アイツらもこの雨だっていうのにさ、わざわざQ川の方まで行くことないじゃんね。
 だってさ、F町なんでしょ?あいつらの家って。
 F町っていったら、町挟んでまるっきり反対側じゃん。」
「そう。F町とQ川って、町の向こっ側とあっち側なんだよな。
 でな、これはあくまで聞いた話なんだけどな。
 事故の後、町でCクンのことを見ちまった人がいるって…。」
「はい!?」
「なによ、それ…。」
「ちょ、ちょっとおとうさ──。」


 Rさんによると…

 そのお父さんの言葉は、そのつい先ほど玄関先で人の姿と見たと思って仰天したのとは、また微妙に違うインパクトを感じたとかで。
 なんというか。さっきみたいな心臓にズンとくるっていうんじゃなくて、それは腕の表面をぞわっと上ってくるような……

「うん。いや、な…。
 俺が聞いたのは、会社のヤツからでさ。
 事故の話聞いて、子供のことが心配になって家族に電話した時に、
 家族から聞かされたってことなんだけどな。
 でも、帰ってくる時バス乗ったいたら、どこかの人がやっぱりその話をしててな。
 どうも、あちこち結構広まっているみたいだな…。」
と、なんだか変にはっきりしない口調のお父さん。
 Rさんも他の家族も、なんだかわかったようなわかんないような…。

「えっ、どういうこと?
 Cを見ちゃったって、つまり…、えっ!?」
「なによ、お父さん。その思わせぶりな話…。
 もぉーやめてよ。
 Rの真似して変な話始めなくたっていいでしょ!
 まったくぅぅっ。こんな夜だっていうのにーっ。」
 なんだかんだ言っても、お姉さんのP子さんはかなりゾクゾクきちゃったみたいで。
 首をすくめるように何を見るともなく辺りを見回しながら、そのくせ口元は尖んがらがしている。

 そう。それは、お姉さんのP子さんの言うように「こんな夜」のことだった。
 外から、そして家を伝って聞こえてくる雨と風の音は衰えることを忘れてしまったよう。
 上空で鳴っているのに、足元から響いてくるみたいなゴォォォーという風の音。
 そして、その直後に雨戸に叩きつけてくるぱりぱりぱりーっという雨粒の音。
 でもそれは一瞬で止んで、今度は違う方向から叩きつけてくる。


「おとうさん。ねぇ、それってどういうことなのぉぉー。
 見ちゃったって…。
 おまけに、あちこちに広まってるみたいって、
 いったい何なのよぉぉー。
 いやぁーねぇー。薄気味悪いこと言って…。」
 お母さんのそんな言葉にも、お父さんは顔をすぐには向けないで、なんだか何か考えているような顔。
 そして…。
「うん…。確かに薄気味悪いっちゃぁ、薄気味悪いんだけどな…。」
「お父さん。もぉっ、ちょっと。だから何なんだよー。
 つまりそれって、Cの幽霊が出たってことなのかよー。」
「ちょっとやめなさいよ、R!」
「そんなこと言ったって、気になんだろー!」
 そんな、姉と弟のキンキン声。
 ちょっとウンザリしたみたいな表情のお父さん。
 お母さんは、不安げな面持ちでそんな家族に目を走らしていて。
 その居間では、しばし外の風雨の音だけが聞こえている……


「うん…。最初に聞いたのは、会社のヤツでな。
 そいつはL町に住んでるんだけど…。
 ほらっ、L町っていったらQ川に近いだろ。
 だから事故の話を聞いて、自分の息子も川に行ってないかって心配になって、
 家に電話したらしいんだ。
 そしたらな。まぁ子供の方は、
 この雨でずっと家にいたってことで安心したらしいんだけどな。
 でも、その後奥さんが言うには、ついさっき隣りの家の奥さんが、
 Cクンらしき人の姿を見たって大騒ぎだったんだって。」
「えぇっ。何なのそれ…。Cらしき人の姿って…。
 えっ、どういうこと?」
「うん。まぁな。又聞きの又聞き…。うん?
 俺は、アイツから聞いて、アイツはの奥さんから聞いて、
 奥さんは隣りの奥さんから聞いたわけだから…。
 又聞きの又聞きでいいんだよな?
 あれ?違うか…!?」
「もぉーっ。お父さん、いいわよ。そんな又聞きかどうかなんて。
 だから結局何なのよっ!」
と、お姉さんのP子さん。怖がっているわりには、やけにイライラ話をせかす。
 まぁ怖い話なのか、怖くない話なのかわからなくてイライラするっていうのもあるのかもしれないが。

「ま、そうか。そんなのはどっちでもいいやな。
 ま、とにかくな。
 会社のヤツの奥さんが電話で言ったことには、
 その隣りの奥さんって人がな、
 ニュース見て事故を知った後、何気に窓の外を見たらしいんだな。
 そしたらよ、今日のあの雨と風の中だよ。
 その中を傘も差さないで、ずぶ濡れになった中学生くらいの男の子が
 とぼとぼ歩いているのを見たって…。」
「なーんだ。もぉー、おとうさんったら脅かしてぇぇー。
 その奥さんが、たまたま中学生くらいの男の子を見たってだけでしょ?
 別に今日亡くなったCクンってわけじゃないんでしょぉー。」
「なぁーんだ、そうかぁー。つまんねーの。
 オレ、期待したのになぁ…。」
「アンタねぇ。アンタの友だちのことなのよーっ!」
「だーから姉ちゃん。
 Cは、別に友だちじゃねぇって、さっき言ったろ!」
「だからっ!
 お前らはさっきからうるせーんだよ。
 話はよ、それで終わりじゃねーんだな。
 やっぱり家に電話した会社の別のヤツがな。
 あ、そいつは、M町に住んでるんだけどな。
 近所の人…、確かそっちの話はお婆さんって言ってたな。
 そのお婆さんが、やっぱりこの雨風の中、傘も差さずに歩いている、
 Cクンらしき中学生くらいの男の子を見たって言うらしいんだよ。」
「えっ。何よ、M町って言ったら…。」
「そう、そうなんだよ。L町よりも町の中だよな。
 でな。この雨の中、
 傘も差さないで歩いている中学生の男の子を見たって話…。
 実はそれだけじゃないらしいんだよ。
 N町で見たとか…。
 あとは、O町やS町でもそんな話があってな…。」
「え、L町?で、M町。あとはN町、O町。
 で、それからS町…。
 えぇっ。それって何?えっ、どういうことなの!?」


 Rさんによると…

 その時っていうのはRさん。自分の町の地図を頭に思い浮かべて、お父さんの言うL町、M町、N町、O町、S町と順に追っていたんだとかで。
 Q川の近くのL町…。
 そして、やや町の中心部に近いM町…。
 さらに町の中心部のやや南に位置するN町…。
 それからO町、S町と行くとなると、今度は町の中心部からだんだん外れていく…。
 Rさん、そこまで頭の地図を追っていて、はたと気がついたんだと。

「ちょ、ちょっと…。
 ちょっと待ったお父さん。
 L町、M町、N町、O町、S町って…。
 えぇっ!それってつまり──。」
「そう。そうなんだよ。
 L町っていったらQ川に接してるよな。
 で、そこから町に向かって行くとM町があって…。
 で、大体町の真ん中のN町。
 そこからさらに向こうに行くと、まずO町があって、で、S町。
 で、その先にあるのは、つまり…。」
「ちょっとやめてよ、お父さん!
 もぉぉー、すっかりRのおふざけにのっちゃってぇぇーっ!
 何なのよぉそれぇぇーっ!
 その死んだCクンが、Q川から自分の家のあるF町まで歩いて帰ったとでも言うの!
 そんなことあるわけないでしょぉ、もぉぉーっ!」
「うん。いやな、
 もちろん俺もそんなことあるわけないとは思うんだけどな。
 というかよ。
 川で亡くなった子供が、家まで歩いて帰るのを町ごとに順番に見かけたなんて、
 お話としてちょっと出来すぎちゃってるもんな。」
「いやー、オレはCの幽霊だと思うなー。」
「もぉRっ。あのねー、あんたの同級生なんだからー。」
「だから、同級生ってだけで、別にオレの友だちって──」
「いやな。俺も会社で話を聞いている時は、
 お話として出来すぎちゃっててなぁーとか思ってたんだけどな。
 というかな。
 いくらL町、M町、N町、O町、S町っていって、
 その先には亡くなった彼の家のあるF町があるからってなぁ…。
 そもそもよ、その彼をよ、そのL町、M町、N町、O町、S町って、
 順番に見たってわけでもないだろうしな。」
「え、何?お父さん。そのCの幽霊、
 順々にF町のアイツの家に近づいてたってわけじゃないの?」
「なんだよ、Rぅー。
 お前ってあんがい単純なんだなぁ…。
 順番に見たかどうかなんて、そんなことわかるわけないだろ。
 どの話も、見た人っていうのは違う人なんだぜ。
 そのそれぞれ違う人が見たっていう話を、
 又聞きの又聞きで聞いた俺たちが、
 あれ?それって、その亡くなった彼の家に向かってるみたいだよなーって、
 話にしちゃってるだけなんだぜ。
 あれ?うん!?又聞きの又聞きで合ってるのか…!?」
「もぉー、お父さん。だから、それ…、
 その又聞きの又聞きはどうでもいいって言ってるでしょぉー。
 もうやめてよもぉその話。
 こんな天気なんだからぁぁーっ。」
「えへっ。ねーちゃん、怖いんだ…。」
「うるっさいわねー、R!
 そもそもアンタが、木だかなんだかを人と見間違えて、
 ぴーぴー怯えてるから悪いんでしょぉぉーっ!
 というか、そうっ!そうよ!お父さんも、お父さんよっ!」
「えっ、俺!?」
 そのお父さんときたら、つい今までの意味ありげな表情が、まるで作っていたみたいなポカンとした顔。
「お父さん、そんな話聞いてきたくせして…。
 しかも、何よ?
 薄気味悪いっちゃぁ、薄気味悪いとか言ってたじゃない!
 しれーっとさ。
 それでなんで、さっき一人で家の周り見回ってきたのよぉー!
 ワケわかんないっ!!」
「バカっ。それとこれとは別だ!
 泥棒だったらどうすんだ!」


 Rさんによると…

 そのお姉さんのおヒス。お父さんの一喝でとりあえずは納まっちゃったんだけど。
 ところが…
 確かそれは11時をとうに過ぎた頃のことだと。
 その時のRさんの家というのは。
 Rさんがきっかけで始まっちゃった、お父さんが聞いてきた例のウワサ話はとっくに一段落していた。
 でも、外から聞こえてくる激しい雨風の音は相変わらず。
 いつもなら、Rさんもお姉さんのP子さんも自分の部屋に行っちゃっているはずなのに。というか、お父さんとお母さんだって、いつもなら寝ているか、そろそろ寝ようとしている時間だっていうのに。
 家族みんな居間にいて、なんとなくテレビを見ていたんだと。
 その雨風の音を感じながら、ぼーっと…。


 ジリリリーン!
「わっ!」
「うんっ?」
「きゃっ!」
「えぇっ!」
 いや。それらの反応は、ジリリリーンのほんの一瞬前だった。
 Rさんはじめ家族の誰もが、黒電話特有のあのベルが鳴る前に一瞬聞える、かすかな「チリっ」っという音にドキンと心臓が跳ね上がった。
 そして、間髪いれず鳴ったそのベルの音。
 ジリリリーン!ジリリリーン!ジリリリーン!
 今はどうか知らないが、当時はそのくらいの時刻になると、通常の電話はかかってこない。
 え、なんの電話だろう?
 もしかして、不幸があったってこと…?
 あっ、それとも。この雨風で何か起きた…?
 家族の誰もが頭でそんなこと思い浮かべて、固まったようになっていた。

「何よぉー、こんな時間にぃぃー。
 気持ち悪い…。」
 いち早く立ち上がったのはお母さん。そんなお母さんに、お父さんは何か言おうとして、でもやっぱり何も言わない。
 ジリリリーン!ジリリリーン!ジリリリーン!
 そうしている間にも、鳴り続けている電話の音。
 それは、いつになくピリピリした音のような…。
「はい、はい。」
 それはわざとなのだろう。明るい口調でそう言って、居間を出て行ったお母さん。
 ジリリリーン!ジリリリーン!ジリ──。
「はい。もしもし…。」
 居間では、廊下の向こうから聞えてくるお母さんのその声に、誰もが耳を澄ましていた。


「はいっ?えっ?」
 聞えてくるお母さんの声は、やっぱりちょっと緊迫気味。
「はい。あ、あぁ~。」
「…!?」
 微妙に変わったそのトーン──心なし、ちょっとつっけんどん?──に、誰もが怪訝な顔になった時だった。
「Rですね。ちょっと待って。」
「お、オレぇ?えぇ~。」と、思わず言っている間にも聞えてきた、お母さんが呼んでいる声。
「Rっ、電話っ!Jクンだってっ。」
 お母さん声は、そんな時間に電話してきたJクンに明らかに不機嫌になっていた。
「Jっ、Jぇぇ…?
 えぇぇ?何だぁ今頃ぉぉ…。」
「Rっ。お母さんが呼んでんだ、早く電話に出ろ!」
 お父さんの声も、やっぱりそんな時間の電話を非難していた。
「うん!今行くー。」
 電話の所にいるお母さんに声をあげたRさん。
「ちぃっ。なんだろなぁJのヤツ。
 こんな時間だっていうのに、しょうがねーヤツだなぁ…。」
 お父さんの手前、Jクンを非難する言葉をブツブツ言いながら廊下をバタバタと。
 Rさんと入れ替わるように居間に向かっていったお母さんの顔は、やっぱり非難顔。
 Rさんとしては心の中で、もぉーJの馬鹿ヤロ。勘弁しろよなぁーって、やっと受話器をとった。

「おいぃー、Jぇー。勘弁してくれよー、こんな時間にィー。
 オレ、今とーさんとかーさんにすっげー目で睨まれ──。」
と、言ってるそばから受話器から聞えてきたのは、なんだか嬉しくってしょうがないって調子のJクンの声。
「あぁっ、Rかぁ~?うん。オレ。
 あのよー、うん。スッゲー話聞いちまってさぁ~。
 これは、絶対オマエに教えなてやんなきゃって──。
 うん?え?何?とーちゃんとかーちゃんがどうしたってぇ~?」
 と、まぁ。Jクン、Rさんの家のちょっとした緊迫感は全然伝わってないみたいで。
 まぁJクンとしては、悪気があるってわけじゃないんだろうけど……


「あぁワリぃー、ワリぃー。
 いやよ。ウチのとーちゃんがよ、つい今帰ってきてよ。
 とーちゃんにスッゲー話聞いちまったもんだから、
 これは絶対オマエに教えてやんなきゃってよ。
 おい、聞いてるかぁ~、Rぅ~。」
「うん、うん。聞いてるって。
 だから何だよ、すっげー話ってぇーっ。」
「うん。いやよ~、オレもよ~。
 今とーちゃんに聞いてよ~、かなりアセっちまったんだけどよぉ~。
 なんとよぉ~、今夜よ。
 Cのヤツ、出やがったって…。」




──── 本日これまで!
           百P:13話目-4〈了〉/13話目-5につづく メルマガ配信日:12.11.11
                                             *無断転載禁止



*ブログの無断転載は、呪い・祟り等ご自身に大過を招くこととなりますのでご注意ください。




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2013
10.11

ちょっとばかし感激だったお話



 いろんな方のブログを見ていると。
 本の感想というか、レビューというかが、やけにビビっとくる方っていうのがいたりします。
 つまり、その方が読んだ本の紹介(ブログ)を見ていると、紹介されてる本が次から次へと無性に読みたくなっちゃうという、なんだか嬉しいような、困っちゃうような(爆)

 あれは、何なんでしょうねー。
 極端な話、アマゾンだとか他の人のブログのその本の紹介を読むと、「ま、とりあえずはいっかなー」って思うのに。
 あらためてその方のブログの本の紹介を読むと、やっぱり読みたくなると。
 なんだか、とっても不思議です(笑)

 で、まぁそのブログ。
 勝手にブログ名も出すわけにもいかないでしょうから、ここではそのブログ名を伏せますけど。
 でも、その方のブログで紹介されていた本が、無性に読んでみたくなって。つい読みたくなってしまったっていう本は、現在読み始めた本を含めると3冊目なんですが、その3冊どれもが個人的に敬遠していた作家の本というのが驚きです(笑)


 で、まぁその本そのものの感想というのは、今回の話題ではなくって(笑…というか、やっと半分くらい読み終ったトコ)
 その本をどうやって安く手に入れようかと、例のアマゾンのウイッシュリストってヤツをつらつら見ていたんです。
 ていうのは、あのマーケットプレイスの価格って、結構上下するんですよね。

 ま、その本やその作家の他の本が映画化ドラマ化すると、途端にバーンと価格が跳ね上がるのはともかく(ちなみに、ドラマが終ると途端に下がります)。
 最近気がついたのは、安くて状態のいい本はウィークディの内に買っておいた方がいいということ。
 つまり、やっぱり土日にゆっくりネットを見ながら買う人が多いってことなんでしょうね。安くて状態がいい本っていうのは金曜日にはあっても、月曜にはないことが多いように思います。

 あと、もうひとつ、これはよくわからないんですけど。
 あのマーケットプレイスって、出品者は自分の出品した本がアクセスされたかどうかっていうのがわかるようになってるんですかね?
 というのは、その本の値段を何度か見ていると、価格が下がることが時々あるんですよねー。


 って、まぁ例によって脱線はともかく。
 話というのは、ある方のブログの本の紹介を見ていて、ミョーに触発されちゃって。
 その本をアマゾンのウイッシュリストにとりあえず入れておいて、暇を見てその価格の上下を見ていた時でした。

 ま、ウイッシュリストですから。
 当然、そのブログで紹介されて無性に読みたくなっちゃった本以外にも読みたい本がリストに入ってるわけです。
 それをつらつら見ていたんです。
 そしたら…。
「え!安いじゃん!!」
 いやもぉ思わず声をあげちゃいましたよ(笑)

 だって、セバスチャン・ジャプリゾの『新車の中の女』が35円なんですよ(!)
 しかも、どうせならそっちが欲しいなぁーって思ってた、表紙のデザインがカッコイイ旧版の方(ワ~ォ!)

 いや、その『新車の中の女』。
 同作家の『シンデレラの罠』の新訳版が、去年だか一昨年だかに出る前は、そんなには高くなかったんです。
  *シンデレラの罠
   http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20130718.html
 でも、『シンデレラの罠』が出たことで、それを読んで面白かった人が安いのから買ってっちゃったんでしょうね。
 ここしばらくは、400~500円くらいって価格が普通になってたんです。

 その『新車の中の女』は、『シンデレラの罠』っていう本が面白いらしいって検索していて知った本なんですけど。
 でも、内容を読んでいたら、こっち(新車の中の女)の方が面白そうなんじゃないかって気がして、ずっと読みたかったんです。


 そんなわけで、(例のブログで紹介されて読みたくなった本を買うのもありつつ)「こりゃ、とりあえず買っとかないとだなぁー」なんて思いながら、マーケットプレイスのところをクリックしたわけなんですが…。
 なんと!
 その最安値35円の本の状態が、驚いたことに「非常によい」なんですよ(!)

 といっても状況がわからないと、その驚きは理解出来ないと思います。
 つまり、その本『新車の中の女』の旧版は、初版が1968年というとっても古い本なんです。
 前に見た時も、値段が手頃なのはどれも状態が「可」なんでとりあえずやめちゃったくらいで。
 それが「非常によい」なわけですから。
 いやもぉその時は、速攻で買っちゃいました(笑)


 とはいえ。
 初版が1968年ですから、古い場合は60年代の終わり。新しくても70年代って本です。
 まぁその時代の本(古書)としては、まぁなんとか「非常によい」のレベルなんだろうなーって思ってたんですけど。
 本が届いてみて、もぉビックリなんてもんじゃなかったです。
 帯(なんと、ついてたんです!)こそ背ヤケしてたものの、あとは全然キレイな状態で。
 個人が保存していた本でも、本棚から取る時にどうしても背表紙の上の部分が切れちゃうことが多いんですけど、それすらほとんどないくらいの保存の良さなんです。

 とまあ、そんなわけでホント感激しちゃったと(とはいえ、まだ全然読んでいません 爆)





 こういうデザインっていうのは、最近ないんですよねぇ…。好きなのになー(笑)



IMG_2503.jpg

 ついてた帯。価格はなんと280円です(もちろん、消費税なんてもんもありません)






 で、ちなみに。
 例のある方のブログを見ていて無性に読みたくなっちゃったって本っていうもなんとか…、というか古本屋に行くもの面倒だったんで、やっぱりアマゾンのマーケットプレイスで手に入れちゃったんです。
 ま、それは三津田信三の『厭魅の如き憑くもの』という本なんですけど。
 さらっと上の方にも書きましたけど、私、実は三津田信三って大っ嫌いな作家だったんです(爆)
(それなのに、あの方のブログを見てたら読みたくなったって、ホント不思議です)

 というのは、三津田信三は2冊ほど読んだことがあったんです。
 ただ、それは『厭魅の如き憑くもの』のようなミステリー小説じゃなく、ホラー小説の方でして。
 文章が“禍々しい”、“忌まわしい”等おどろおどろしいワードのオンパレードで、もぉウンザリしちゃったと(笑)


 ま、あらためて言うのも何ですけど。
 私っていうのは、つまり怪談のブログをやるくらいの怪談オタクなわけで(ま、最近はそれほどでもないかなぁ…なんてwww)
 つまり、怪談とかホラーに対しては、ちょーちょーちょー×10くらい好みがうるさいわけです(爆)
 ハッキリ言いますけど、私は “禍々しい”等の怪談ホラー的おどろおどろワードが出てくる怪談話(ホラー含)は、その単語が出た時点で、鼻で笑って読むのをやめちゃうくらい大っ嫌いなんです(笑)
 それは、“禍々しい”等のおどろおどろワードを使う人っていうのは、感覚があっちの世界に行っちゃってる人だからです(←これは、あえて断言しちゃいます ゴメンネ)。

 怪談話っていうのは、それが何だかわからないから…orわからないが故にいろいろ考えちゃうから、それが怖くて面白いわけです(と、私は思っています)。
 でも、禍々しい”等のおどろおどろワードを使う、感覚があっちの世界に行っちゃってる人のお話っていうのは「謎」が一切ないんです。「答え」しかないんです。
 つまり、そういう人のお話っていうのは、「それは霊(=死者の魂)だ」という断定しかないんですよ。

 でも、その「断定」というのは、たとえそれがどんな人であっても、それは思い込みでしかないわけです。
 だって、“霊って何?”、“死者の魂って何?”、“どういうものなの?”って質問されて答えられる人なんて、この世には絶対いないんですから。
 いや。もしかしたら、それをなしたものが「霊」であり、その「霊」というものが昔から言われているように死者の魂であるのかもしれないですよ。
 でも、その二つのことに納得のいく説明をつけること、およびその現象と「霊」ということの因果関係を説明することは、(少なくとも現在は)絶対出来ません。

 この世にいわゆる「心霊現象」と、とりあえず呼ぶのが適当な不思議な出来事があるってことは信じます。
 というか、私自身体験したことがありますし、また何よりそういうお話は大好きです(爆)
 ただ、その現象に対して、「それは霊(=死者の魂)だ」っていう断定は全く興味ないんです。
 だって、(繰り返しになりますけど)それが「霊(=死者の魂)」だってことを納得させてくれる説明を出来る人は絶対いないんですもん。

 この、三津田信三っていう人。
 そういう意味じゃ、私は多少そういう色眼鏡で見ていた部分があったみたいで。
 というのも、最初に三津田信三を知ったのは、加門七海の本だったんです。
 それは、加門七海の話を三津田信三が聞くみたいな形式の本(三津田氏は元々編集者)なんですが、とにかくその内容というのがアホらしいというかバカバカしいというか。
 怪談ファンの間では有名な三角マンションの話なんか、それこそ加門七海が感じた怪異以外に「実際に起きた怪異」って何かあったの?って(笑)
 “三は蚕”に通ずとか、もぉ親父ギャグじゃないだからさーって世界で(爆)
 陰陽道だか、呪術だか何だか知りませんけど、その手のカビの生えたような文献読みふけた知識で、あっちこっちつぎはぎで当て嵌めて。
 あげくの果てには“呪いの実験装置”って、小学生かよ!って(小学生の皆さん、ゴメンナサイって。爆)


 まー、そのことと、そのホラー小説の方を先に読んだことで、三津田信三=加門七海みたいなあっちの世界にいっちゃった人っていう印象になっちゃったんでしょうね。

 でも、この『厭魅の如き憑くもの』。
 まだ、やっと半分くらい読んだトコなんですけど、いや、なかなかグッとくるっていうか。
 探偵役の刀城言耶が語っている怪異へのスタンスが、たぶん三津田信三の怪異へのスタンスとニアリィイコールなんだと思うんですけど
 お話の途中で、その刀城言耶が別の登場人物と、かつてお話の舞台の村にあった「神隠し」にその真相をいろいろ考えるシーンがあるんです。
 その中で、刀城言耶は、
「(その神隠しの真相の自説は)確かに根本的な解決にはなってないけど、
 少なくとも神隠しと言って騒ぐだけで、
 人としての一切の思考を停止してしまうよりは良いと思う。
 さっき言った通り、物事は何でも白黒つけられるわけじゃない。
 けど、だからといって人として考えることを放棄するのは駄目だよ」と言うんですね。

 確かに、陰陽道等その他おどろおどろ系の知識っていうのは、昔から綿々と受け継がれてきた知識です。
 何百年、何千年って受け継がれてきたってことは、なんらかの再現性や一般性があったということなのでしょう。
 つまり、簡単に否定するのは、むしろ愚かな行為なのだとは思います。
 ただ、そう思う反面、肯定されるべき理由もないことが多いのも確かです。また、陰陽道なんかは特にそうですが、平安貴族の遊び(or恐れ)として、極端に様式化儀式化された知識にすぎないのも事実です。
 つまりそれは、今となっては、親が小さな子供に「早く寝ないと山からオバケが来るよ」って寝かしつけるのと大差がない知識が多いといっても、そんなに間違いではないんだろうと思うんです。

 ただ、一方で。昔から言い伝ってきたことというのは、それこそ災害の言い伝えみたいに、中には現代を生きる人にもちゃんと役立つ知識があるのも確かです。
 つまり、刀城言耶の言う「人として考えることを放棄するのは駄目だよ」というのは、昔から言い伝ってきたことが自分にとって役立つことなのか、それとも役に立たないことなのか、その見極めを放棄しては駄目ということなのでしょう。


 しっかしまぁ三津田信三。
 いやー、完全に見くびってました。
 冗談抜きで、100%兜を脱ぎます(ま、三津田信三からすれば、私みたいなのにいくら見くびられようと全然関係ないでしょうけどねー爆)
 ていうか、この本の感想を書いたあのブログの方には、ホント感謝!感謝!感謝!です(笑)


 とはいうものの、この三津田信三。
 この期に及んでも一つだけ、難点を言わせてもらうなら(笑)
 相変わらず“禍々しい”みたいな、おどろおどろワードの使用が多いかなーって(爆)
 まー、そういう単語(っていうか、漢字っていうか)は、文中にあるだけで読者を不穏な気持ちに持ってくことが出来ますからねー。
 そういう意味じゃ、この手の小説の必要悪みたいなものなのかなーって思ったり(笑)

 とはいえ、三津田信三って、“暗から明ではなく必ず明から暗へと変化する余りにも薄い隙間を縫って、村は本来の顔で不気味に嗤うのだ”みたいな、「禍々しい」という単語を使わずに、「禍々しい」その光景を描写する文章だって書けるわけですから(ま、ちょっとクドイ気もするけど…www)。
 なーんか、そこはガンバって欲しいかなーって(笑)
 あの90年代の初めの頃みたいに、今までになかったような面白いホラー小説や怪談話がイッパイ出てくる状況に持っていくためにもさ。
 ね?
 期待してまーす!!(笑)








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2013
10.05

百ポ:13話目-3

Category: 怪談話


 *百ポ:13話目-1はこちら
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20130923.html


「そうか…。それにしてもなぁ…。」
 それだけ言って、お風呂場に行ってしまったお父さん。
 そんなお風呂に向かって歩いて行くお父さんの後を、まるで付けまわすかのように。
 それは、廊下にうっすら付いていく水に濡れた足跡。

「もぉー、おとうさんっ、足っ!
 足をちゃんと拭いてから家に入ってよーっ!」


 Rさんによると…

 そのことを最初に聞いたのは、お父さんがお風呂から出てきて、その後ひと悶着があって。
 さらにその後だったと…

 コトン、コトン。
 居間には、お母さんが台所からおとうさんの夕食の皿を運んで、テーブルの上に置く音がしていた。
 テレビではニュースが流れていて──いつもなら、歌番組かドラマなのに──寝っ転がって、それを見るともなく見ているRさん。
 珍しくこの時間でも自分の部屋に行かないで居間にいるお姉さんのP子さんは、お父さんの夕食を運ぶお母さんを手伝いをしていた。

 外から聞こえてくる風雨の音は相変らず。
 いきなり、家の壁や雨戸にあたる雨のパラパラパラっ!っと激しい音が聞えたかと思うと。
 いきなり、強い風がドン!っと家にあたってきて、間違いなく家が揺れるのが感じられる。
 でも…。
 お父さんが帰ってきた家の中は、外の風雨の音がなんだか少し小さくなったような。

「ふぅぅーっ。やっと生きた心地がしたぁー。」
 そんな声とともに、お風呂から出てきたお父さんは、ちらりとTVの画面に目をやる。
「R、どっかで天気予報はやってないのか?
 いったいこの強い雨と風は何なんだ?
 台風なんて来てなかったよなー。」
「確か、さっきの天気予報だと、
 急速に発達した低気圧の影響だって言ってたと思ったけど…。」
 Rさんが、うっすら頭に残っていたそのことを言うと。
「えっ、低気圧?低気圧って…。
 たかだか低気圧にしちゃ、やけにすごい雨風だよなー。
 近頃は台風だって、こんな強い雨降らないだろ。」
「ううん…。よくわかんないけど…。」
「中学2年だったら、理科で低気圧とか習ってんだろ?
 せっかく習っても、わかんなきゃ意味ないじゃないか。」
 と、なんだか家の中まで怪しい雲行き。
「そーんなこと言ったって…。
 じゃぁお父さんはわかるのかよ…。」
「えっ、俺?俺は、ほら…。文系だろ…。」
「あぁっ。お父さん、ちょっとそれ、ズっるーい!」
 横でツッコミを入れたのはお姉さん。
「バカっ。いいんだよ大人は、もう…。
 でも、RとP子はこれからなんだから、わかんなきゃ困んだろ。」
「まぁまぁ。ウチの人間じゃ、そういう難しいことはねぇ…。
 あたしも理科は全然だったし、
 おとうさんもそうだったみたいだしねぇー。」
「いやお前、低気圧や高気圧とかって、別にそんなに難しいことじゃないだろ。」
「でも、おとうさんもわからないんでしょ?」
「あぁーっ、もぉだからっ!
 飯っ!お代わりっ!」
「P子、おとうさんにご飯よそって。」

 そんなお父さんのご飯も終わって。
 居間で、テレビのニュースを見ながらお茶を飲んでいるお父さん。
 そして、お母さん。さらには、お姉さんのP子さんとRさんもその部屋にいた。
 いや、Rさん。その時はもちろんそんなことは思わなかったけれど。
 でも、後になって思い返してみたら、夜に家族全員がああやってTVを見ていたのなんて久しぶりのことだったよなーって。

 外の強い雨と風はおさまるどころか、ますます強くなってきていた。
 そして、それはやっぱりいきなりだった。
 ガタガタガタン!ガタガタガタン!
 まるで、誰かが外から、玄関の引き戸を揺さぶっているかのような、その音。


 Rさんによると…

 突然聞こえてきた、玄関の引き戸のその激しい音は、誰もが驚いたなんてもんじゃなかったと。
 寝っ転がってTVを見ていたRさん、それこそ首の後ろでも掴まれ引っ張られでもしたかのようにスターンと飛び起きて。
 最初に目に入ったお母さんとお姉さんのP子さんは、口も目もパカーンと開いたまんま。
 さっと視線を動かすと、そこにはお父さん。
 そのいつになく変わった顔色。片膝を立て、半分腰を浮かした状態で、なにやら窺うような表情。
 でも、すぐに。
「あぁ…。」と、ちょっと気抜けしたようなひと言。
 そして、浮かせかけた腰をまたペタンと下ろしたお父さん。
「風向き変わったんだな…。
 てことはこの雨と風、少しは収まるかな…。」
 ガタガタガタン!ガタガタガタン!
 お父さんがそう言ってる間に、また激しく音をたてる玄関の引き戸。
 Rさんもお母さんもお姉さんも、またまたビクン!
「低気圧…、もしかして抜けたのかな?
 低気圧が抜けて風向き変わって、直接玄関に吹き付けてるのか…。
 うん。いいやっ。ちょっと俺、見てくるわ。」
「おとうさん…。」
 立ち上がったお父さんを、そう言って心配気に見上げたお母さん。
 いや、お母さんだけでなく、Rさんもお姉さんの目もやっぱり心配そうにお父さんを見つめていた。
「あ、うん。玄関の戸…。
 実は2、3日前からどっか変なんだよな。
 お前たち、気がつかなかったか?
 まぁよ、この雨風だっていうのに
 外れちゃったなんてことなったら大変だしな。」
「でも。この雨と風よ…。」
 そう言うお母さんは、首を伸ばしてあっちこっちきょろきょろ。
「うん。まぁちょっと見てくる。」
 そう言って、玄関の方に行ってしまったお父さん。
 Rさんもお母さんもお姉さんも。自分は、こうしていていいものかとなんだか手持ち無沙汰みたいな心持ちで、どうにもこうにも落ち着かない。
 だからみんな、立ったかと思うと座りかけたり。座りかけたかと思うと立ったり…。
 そんな中、ふいに戻ってきたお父さん。
「おい、R。懐中電灯出しといてくんないか?
 それで、玄関まで持ってきてくれ。」
「えぇーっ!この雨でぇぇー。」
 そんな不満そうな──やや非難混じり気味の──声をRさんがあげた時にはお父さんの姿はもうなかった。


 Rさんによると…

 その、玄関の引き戸がわずかに開いた廊下は、外の風雨がそっくりそのまま吹き荒れているような音がしていたんだとかで。
 いや。もちろん、そこに雨こそ降ってないものの。でも、外の風雨の真っ只中にいるような音だったと…。


 玄関の引き戸の格子越し映っているのはお父さんの影。
 ガン!ガン!と、空気だけでなく家を伝うようにも聞えてくるその音は、お父さんが引き戸のどこかを修理しているのか、それとも叩いて点検しているのか?
「お父さん…。ほら、懐中電灯…。」
 わずかに開いた戸の隙間目がけ、お父さんに声をかけたRさん。
「ううーん…。まぁ大丈夫そうだけどなぁ…。」
 相変らずの風雨の音とともに、引き戸の向こうからお父さんのぶつぶつ声が聞えてくる。
「どうなのぉぉー?結構ヤバそうなのぉぉー?」
「あ、Rか…。
 懐中電灯かしてみ。
 うん、雨は大丈夫だ。ここは全然吹き込んでこないから。」
 お父さんのその言葉にRさん、引き戸の隙間から恐る恐る顔を出すと。
「おわっ!すっげ…。」
 風雨の音は家の中でもかなりだったが、実際に外に出ると一段とすごかった。
 街灯に照らされた、雨水でギラついている門の外の道。
 そこをパリパリパリーっと、機銃掃射でもしているみたいな音を立てて走り抜けて行く雨粒。
 吹きつける先をぐるぐる回転しながら探しているみたいな、上空で鳴っている風。
 なのに、玄関を出た所は庇と横にある壁のおかげか、雨はいっさい吹き込んでこない。
 でも、そのほんのわずか先では、勢いよく降る無数の雨粒が玄関の灯りに照らされているのが見える。さらにその先では、風でしっちゃかめっちゃかにざわついている庭木。

 渡した懐中電灯で玄関の引き戸を隅から隅まで点検しているお父さんを横目に、Rさんは玄関の外で夜の風雨の光景にもう夢中。
 そんなRさんの視線の先、ふいにポッと現れた暗いオレンジ色の光の輪。
「いや、ほんと。こりゃ台風なみだな…。」
 玄関の戸の点検は終ったのか。お父さん、今度はRさんが夢中で見ている外のあちこちを何気に懐中電灯で照らしだした。
 門まで続いているコンクリートの四角い飛び石も、そのブロックの門柱も。それは普通の雨とは明らかに異なり、表面が雨水にたっぷり覆われているのが懐中電灯の焦点の定まらない光でもハッキリわかる。
「昨日の天気予報って、こんなに雨降るって言ってたっけ?」
「うーん…。どうだったろ?
 天気予報ってよ、台風が来るとかって言われると、
 大変だって気になって注意して見るんだけどなー。
 低気圧とかだと、途端に特に気にかけなくなっちゃうんだよな。」
 お父さんがそこまで言った時。
「おとうさん。どうなの?玄関の戸…。」
 玄関の戸の向こうから聞こえてきたお母さんの声。
「あぁっ?」と、振り返ったお父さん。
 それは、お父さんのその振り返る動作についていくように、懐中電灯の光が横に流れたその時だった。
「うわっ!」
 台風のような激しい雨風の玄関先で。いきなり、Rさんの怯えたような声が轟いた。


 Rさんによると…

 それは、お母さんが家の中から声をかけたことで、振り返ったお父さんの持っていた懐中電灯の光がさっと流れた、まさにその瞬間だったと。
 お母さんに呼ばれたお父さんが振り返る動作そのままにさーっと横に流れた懐中電灯のオレンジ色の光。
 その光が流れた、ブロックの門柱の影とその手前の庭木の間。玄関の明りからも、街灯からも影になったその場所に一瞬照らし出された人の姿。
 それは、この雨にぐっしょり濡れそぼるように立って、じっとこっちを見ていたような……

「な、なんだ。どうしたんだ?R。」
「だ、だ、誰かそこに…。」
「なんだと?どこに?」
 そう言って懐中電灯の光を向けるお父さん。
「どこだ、R。どこだ?」
「そ、そこ…。み、右の門柱と、て、手前の木の間辺り…。」
 Rさんの説明に、懐中電灯を持った手を突き出すお父さん。でも、その光はあまりに頼りない。
「だ、誰かいるのか!」
「ちょ、ちょっと、どうしたの?な、何よ?何なの?」
「出てくるな!中入ってろ!」
 お父さんは、後ろから聞えてきた怯えたお母さんの声に怒鳴り返す。
「誰かいるのか!」
 また怒鳴ったお父さんは、懐中電灯をぐいと前に突き出したまま、門の方に2歩、3歩。
 さらに進んだお父さんは、懐中電灯を上から照らしたり、一瞬消してすぐに付けてみたり。そうやってその場所を窺っていたんだけど…。
「おい、R。誰もいないようだぞ。」
 振り返ってそう言ったお父さんの顔は、雨まみれ。
「ううん。でも…。
 懐中電灯の光の中に確かに…。
 びっしょ濡れの合羽着て…。じっとこっち見てて…。」
「合羽着てぇ?」
「う、うん。びっしょ濡れの合羽…。
 ぐっしょり濡れて体にぴったり張付いちゃったような感じ。
 あ、びっしょ濡れだから懐中電灯に光ってたんだと思う…。」
 そう言っているRさんの顔をじっと見ていたお父さん、ふいに。
「おい、確かそこ(玄関)にお前のバットあったよな。
 それ、寄こせ。」
「ちょ、ちょっとお父さんって…。」
「いいから早く寄こせ。
 それからお前は、中入ってろ。中入って鍵かけて玄関の所にいろ。
 で、オレが開けろって言うまで開けるな。」
「お父さんって…。」
「ちょっとぉー、どうしたのよぉ。何があったのよぉぉー。」
 お父さんの怒鳴り声といい、外の二人の気配といい、さすがに気が気じゃなくなったのだろう。そう言いながら、Rさんの後ろから顔だけ出したお母さん。
「馬鹿っ。お前は、中入ってろ!」
「いったい何があったっていうのよぉぉ?」
「Rが、そこに人がいたって。」
「えぇぇー、人ぉ!?人って、誰よぉぉー?」
「誰よ?って、そんなのわかるわけねーだろ。」
「あーっ、お前ら。もぉいいから。
 いいからお前さ、玄関にRのバットあったろ?
 ちょっと取ってくれ。」
「バットって、おとうさん…。」
「お父さんさ、オレの見間違いかもしれないし…。」
「見間違いじゃなかったらどうすんだよ。」
「見間違いに決まってんでしょぉぉー。
 Rは、昔からあわてん坊だし、そそっかしいしぃぃー。
 おまけにすっごい怖がりだしぃぃ…。」
「なんだよ、それぇー。」
「いいから寄こせって!」
「だってこの雨よぉ。」
 そう言いながら、やっとバットをお父さんに渡したお母さん。
 お父さんは、それを受け取りながらRさんとお母さんを見て。
「いいか。お前らはいったん玄関の中入って鍵かけてるんだぞ。
 家の周り一周したら呼ぶから。そしたら鍵、すぐ開けてくれ。」
 って、まぁ。玄関でそんなこと延々やってたら、気の利いた泥棒ならとっくに逃げちゃっている頃だと思うんだけど……。


「まったくもぉー。
 Rのせいでひどい目ついたよ、チっキショー…。」
 それは、あの暴風雨の中。バット持って、家の周りを見回って帰ってきたお父さん。
 いや、もちろん何事もなかったんだけど。
 とはいえ、あの雨と風の中。家の周りを一周回って帰ってきた頃には、もうそれこそパンツまでびっしょ濡れだったとかで、結局もう一度風呂に直行することに。
 で、風呂から出てきたお父さんは、もうブツブツ、ブツブツ……

 そんな中、お姉さんのP子さんは、ちょっと呆れたような口調。
「お父さんもさー、Rの言うことなんて真に受けるからよー。
 だって、Rって小ちゃい頃からあわてん坊だし、そそっかしいし。
 おまけにメチャクチャ怖がりだもん。
 どーせ、また木かなんかを見間違えたに決まって──。」
「うっせーな。」
「だって、そうじゃない。」
「うっせーよ。」
「うん。いや、俺もそうは思ったんだけどさ…。
 ただ、そうは言ってもな…。」
「おとうさんってさ、とりあえずは見てみないとさ、
 ぜぇーったい納得しない質なのよねぇー。」
「まぁ、そりゃそうなんだけどな。
 とはいえ、まったく…。」
「でもさぁ。納得しない質っていうか…。うーん…。
 っていうかさ。納得しない質っていうよりはさ、
 お父さんってそういうの、変に好きなとこあるよね。」
「あー、P子。おとうさんのことよく見てる…。」
「好きなわけねーだろ。
 心配だからいてもたってもいられなくって…。」
「うん。オレもお父さんは、
 そういうの変に好きなとこあると思うけどなー。」
「おい、R。俺はお前には言われたくない。」
「ブブーっ。ホントよー。ハハハ…。」
「ねぇ。ハハハ…。」
「まったくだよ。ハハハ…。」
「……。」
 ってまぁ。
 何はともあれ、そうやって家族で大笑いしていられりゃ世話はないわけで。



 Rさんによると…

 そのことが話題になったのは、そんな風に家族中の大笑いが一息ついた時。
 Rさんが、ぼそっとつぶやいたのがきっかけだったように思うと。

「でもさぁ。なーんかさ、
 人が立ってるように見えたんだよなぁ…。」
「そんなに気になるなら、今度はお前が見てくればいいだろー。」
「イヤだよー。こんなに雨降ってるのに…。
 ほら、だってこの音…。
 なんか、さっきよりまた強くなってない?」
「なによ、Rぅ~。雨とか言ってさ、
 ほんとは怖いだけなんじゃないのぉ~。」
 相変らず絡んでくるお姉さんのP子さんに、ちょっとムカっときたRさん。
 実は、そう言っているP子さんもかなりの怖がりだったとかで、その時っていうのはRさん、ちょっとイタズラ心が湧いてきたらしい。

「うん…。あのさ、お父さんさ。
 オレ、あの時さ、合羽着てるように見えたって言ったじゃん。」
「合羽?合羽って…。
 あぁ、あぁ…。またその話しか。
 もぉいいよその話。やめろ。」
「今思うとさ。あれって、
 学校指定の自転車通学用の合羽だった気がしてさ…。」
「なによーR。
 おとうさんが見てきて何もなかったんだもん、
 学校指定の合羽も何もないでしょー。」
 Rさん、お母さんのそのツッコミは無視。
「でさ。よくよく考えるとさ。
 あの人影って、背がオレくらいだったような気がすんだよなぁ…。」
「アンタさー、あれじゃない?
 まーたいつもの早とちりで、
 玄関の戸に映った自分の姿をゴッチャにしちゃったって──。」
 完全にバカにしきった顔のお姉さんのそのツッコミを、ツンと遮ったRさん。
「ねーちゃんさ。
 オレくらいの背、それから学校指定の自転車通学用の合羽だよ。
 で、今日だぜ。
 そう言ったら…。
 ほら、何か思い出さねーかぁー。」
「何よ…。アンタくらいの背で学校指定の合羽って…、あっ!」
「な、だろ?
 もしかしたらよ、今日、Q川で死んだCの幽霊がぁぁ~。」
「ち、ちょっと、R…。アンタ、やめなさいよね。」
「ほら。さっき、ねーちゃん、
 Cがオレの友だちだって誰かと電話で話してたじゃん。
 そうやってウワサをしてたヤツのところに順々に…。」
「やめなさい、R。いくらなんでも不謹慎よ。」
「そんなこと言ったってさー。
 お母さんだって電話で誰かに話してたじゃんよー。」
「う、うん。だけど、それとこれとは…。」


 ウワサ話をすっかり楽しんじゃった3人が、ちょっとうしろめたい気持ちで騒いでいた時だった。
 一人黙っていたお父さんが、なにやら妙にぽつりとした口調で。
「あのな、R。今日の事故…。
 亡くなったのがお前の同級生だっていうから、
 言わないでおこうと思ってたんだけどな……」






──── 本日これまで!
            百P:13話目-3〈了〉/13話目-4につづく メルマガ配信日:12.11.8
                                             *無断転載禁止


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2013
10.05

皆さん、カゼをひかないようにしましょー!!

Category: guchitter


 カゼをひくと頭が痛かったり、咳が出たり。
 はたまた体がやたらだる~かったり。
と、とっても不快な毎日を過ごすことになります。

 はたまた、せっかく買った栗を栗ご飯にしても、全然ウマくなかったり。
 夜もすぐ寝ちゃうんで、面白そうなテレビも見れません。
と、とってもつまらない毎日です。

 そうそう、今回のカゼ。
 何なんだかよくわからないんですけど、寝てから2、3時間後になると、左腕の関節がだる~くなって目が覚めるんです。
 そのだる~いのがスッゴク辛くって。
 それが始まると全然眠れなくなっちゃうんですけど。
 でも、起きてしばらく他の部屋にいたりすると、ウソみたいに何ともなくなっちゃって。
 ま、その後は眠れるんですけど、毎晩それがあるのが結構辛かったですねー。

 しっかしまぁ。
 人間、健康が一番っていうのはホントです(笑)
 皆さまも、ブログなんぞで夜更かししないで早く寝ましょーねー(爆)









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