--
--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2013
09.29

アドレナリン!アドレナリン!アドレナリン!

Category: guchitter


 なーにを考えてんだか、風邪が全然抜けませーん(泣)

 よって、皆々さまのブログのご訪問も、

 本日のところは遠慮させてもらいまーす。

 あと、たぶん毎週の恒例も、

 たぶん本日はお休みになると思いますんで、あしからず。








       風邪退治には、何といってもアドレナリン!!
      マットのあの堪んないターンのライン見てると、
      ちょっとだけ気分がよくなりまーす(笑)





 ざけんな、バーカ!
今シーズンは、絶対滑りにいったるぜ~~~!! 




スポンサーサイト
Comment:8  Trackback:0
2013
09.28

百ポ:13話目-2

Category: 怪談話


 *百ポ:13話目-1はこちら
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-date-20130923.html



 Rさんによると…

 その電話がかかってきた時っていうのは。
 Rさん、他のチャンネルで事故のニュースをやってないかと探していて。
 すっかり冷めてしまった夕飯を慌ててかっ込んだ後、お茶を飲みながら、また、あっちのニュース、こっちのニュースとチャンネルを切り替えて見ていた時だった。

 ジリリーンと鳴った電話に──そう、それはそんな時代のこと──忙しげに立ち上がって、電話のある玄関に向かったのはRさんのお母さん。
 そんなお母さんに呼ばれて、Rさんが電話出ると。
 いきなり耳に飛び込んできたのは、興奮した口調のJクンの声。
 それは、さっきニュースで事故のニュースを見て、思わず興奮してしまったRさんよりもさらに興奮していた。

「おいっ。見たかよ、ニュースっ!」
「あぁー。AとCだろ?
 この雨じゃーよ、川は水、相当増えてんだろうしなー。
 たぶんよ…、うん。ヤバいってことなんだろーなぁー。」
 いや。冷たいようでも顔と名前だけ知ってるくらいじゃ、人は誰もがそんな話し方をするものなのだろう。
「あのよ、R。これはさ、今、
 ウチのとーちゃんが電話で教えてくれたことなんだけどさ。
 Cの死体、見つかったらしいぜ。」
「えっ……………。
 あぁ…、うん。そっかー、そうなんだぁ…。」
 具体的に誰かが死んだって聞かされると…、ましてや顔を知っている同級生が死んだとなると、さすがにRさんもショックは大きかった。
「ウチのとーちゃんの会社の人の親戚っていうのがさ、
 県警のお偉いさんだとかでさ。
 その人の話だと、Cの死体が見つかったのはQ川のあの辺、
 あの橋があって……」

 その後もRさんは、Jクンの話すお父さんの会社の人から聞いた話というその情報を聞いていたんだけど、ふと…
「え、じゃぁAはどうなっちゃったんだ?
 まだ行方不明ってことなのか?
 それからAとCっていえばよ、Bと3人で、アイツら必ず一緒だったじゃん。
 Bは、今日はどうなっちゃってんだ?」
と、Rさんが言うと。
「うん。その辺はよくわかんねーんだよなぁ…。」
 Jクン、さっきまでの興奮気味の口調は妙に尻すぼみ。
「まぁな。オレたちの学校のヤツだしな。
 もしかしたら、K(先生)とかからくわしいこと、電話かかってきたりするのかもな。」
「あ、そっか…。かかってくるのか…。」

 Rさん、そうか、こういう場合って担任の先生から電話がかかってきたりとか、そういものなのか…って思っていると。
「うん、じゃーよー、R。
 オレ、この話、他のヤツにも教えなきゃなんねーからよ。
 じゃーな。」
「うん。教えてくれてアリガトな。」
「またよ、ウチのとーちゃんの会社の人から情報入ってきたら、
 オマエに教えてやっからよ。」
「あぁ、サンキュ。
 オレも、なんかあったらオマエんとこ電話するよ。」
 

 さて、受話器を置いたRさん。
 Jのヤツ…。
 他のヤツにも教えなきゃなんねーからよなんて…。
 つーよりはよ、話したくってしょーがないだろうな、アイツ。
と、思わずクスリと笑ってしまったのだけれど。
 電話にすっかり夢中で忘れていたけど、強い雨の音は相変らず。
 風がさらに強まってきたのか、玄関の引き戸の曇りガラスに映っている庭木の影が激しく揺れている。
 なんだかぼぉーっと、その引き戸を見るともなく見ていたRさん。
 いや。たぶんそれを見ていたというよりは、何かを考えていたのだろう。
 そんな時だった。
 ガタン!
「っ!」
 いきなり、風に激しく音をたてたその引き戸に、思わず息を飲んでしまったRさん。
 急に怖いっていう感情が湧き起こってきて。
 Rさん、最初はゆっくりゆっくり後ずさりしたんだけど。ふいに身を翻すようにしてバタバタ居間に戻っていった。

 それはその日、自分の住む町で水難事故があって…
 しかもその犠牲者は自分の学校の同じ学年の生徒だっていう、そのやけにギラついた空気感を肌で実感した瞬間だった。



 Rさんによると…

 Rさんが、そのJクンから聞いた話を家族に話すと。
 高校生のお姉さんのP子さんの様子が、なんだか妙に落ち着かないんだとかで。
 Rさん、そのお姉さんのそわそわした様子を特に意識していたってわけでもないのだけれど。
 でも、なんとなく怪訝に思っていたらしい。
 すると、見るともなく横目で見たお姉さんが、ふいに立ち上がったかと思うと。
 居間の戸を、気持ち静かにスーッと開け、そして閉め…
「…!?」
 と、そんなRさんの耳に聞えてきたのは……

「うん、うん。
 そうっ!今、ウチの弟の友だちが教えてくれたの…。
 そう、ついさっき死体が見つかったんだって。
 あ、うん。死んだのはCって子らしいよ。
 それがさ、ビーックリ!ウチの弟の友だちなんだって!
 えっ?違うってー。
 教えてくれたのは別の友だちよ。当り前でしょ。
 やめてよ、もぉー。それじゃオバケじゃない。」

 それは、さっきのJクンよりも、さらに1オクターブくらい興奮したお姉さんの声。
 視線をTVに戻したRさん。なんだ、姉貴が妙に落ち着かなかったのは友だちに電話して話したかったのかって、変な納得感。

 それから10分も経った頃。
 居間に戻ってきたお姉さんときたら、なんだかやけにスッキリした顔。
 Rさん、一瞬笑い出しそうになっちゃったんだけど、そこは抑えて。
「ねーちゃんさ。オレ、Cは顔は知ってっけどさ。
 でも、友だちではねーんだけどな。」
 そんなRさんを見返したお姉さんのP子さんは、ちょっと小馬鹿にしたような顔。
「アンタってわかってないよねー。
 こういう時は、友だちってことにしといた方が、話がホントっぽくなるでしょ。」
 とまぁ、そんな脳天気なことを言っている姉と弟。
 そんな二人のの耳に聞えてきたのは…
「うん。ウチの息子の友だちの話なんだけどさ……」
 それは、玄関の方から聞こえてきたお母さんの声だった。



 Rさんによると…

 実は、そう言うRさん自身も、その後別の友だちに電話してJクンから聞いた話を教えたりしたらしい。
 お姉さんのP子さんはP子さんで、その後も──かけたんだか、かかってきたんだか──電話で友だちと話していた。
 そして。電話を切った後は、新たに聞いた新たな情報を、今度は家族に話して……


 ニュースの続報が入ったのは、7時のニュースだったのか、それともその後だったのか?
 それによって、行方不明だったAクンが無事見つかったこと、さらに事故が起きて助けを求めに走ったのはBクンだった等様々なことがわかってきた。
 もっともAクンのことについては…
 Cクンと一緒に川に流されたんだけど、Aクンは幸い無事救出されたってことなんだろうなって、Rさんも家族も思っていた。


 このような事故が起こると…
 行方不明の段階では、誰でも、無意識にその出来事を現在進行形として捉えるもの。
 つまり、現在進行形であるがゆえに、状況は今こうしている間にも刻々と動いているはずで、これからどうなるんだろ?って、緊迫感を感じて積極的に情報を摂取しようするのだけれど。
 無事が確認されるなり、もしくは反対に死体が見つかるとか状況がそれで固定されてしまうと、ひとまずその状況で頭を落ち着かせてしまうというところがある。

 それは、この時もやはり同じだった。
 一人は無事が確認され、一人が亡くなったとわかると、Rさんも家族も、なんとなくひとまずは落ち着いたような感じになってしまって。
 ある意味、「この事件は、それでもう終わり」っていう意識に変わってしまった。
 意識が変わってしまったことで、Rさんも、お母さんとお姉さんのP子さんも。その関心は、水難事故のことよりも、昼から降り続くその日の強い雨に移っていった。
 そう。この雨風だっていうのに、お父さんはまだ帰ってきてなかった。
 まぁさっきのニュースでは、特に交通機関に影響が出ているとかは言ってなかったんだけど…。

 そんな時、外からいきなり聞こえてきた、カラカラカラカラーっと変にかわいた音。
 もちろん、すぐにそれは屋根に叩きつけてくる雨の音だとはわかったんだけど。
 でも、そんな音のする雨って…って顔を上げたRさん。
 ふと見たその先にあったのは、台所の曇りガラス越しの、風雨に庭木が激しく揺さぶられている影。
 その暗い曇りガラスの窓には、飛ばされてきた葉っぱ一枚…
 黒とも濃いグレーとつかぬその窓で。
 家の中の明りに照らされ、それだけに色がついていた。



 Rさんによると…

 今でも容易に思い出すことの出来る、あの日独特の空気感を──それは、割れたガラスのようにイライラしている感じ──さらに強く感じるようになったのは、たぶん9時をちょっとまわったくらいだったと。

 いや。その空気感というのは、それまでも薄っすらとは感じていた。
 それは、いつになく強く家を叩く雨の音だったあり、急にドン!ぶつかってくる風だったり。
 もちろん水難事故のニュースの驚きもそうだし。
 あとは、Jクンからかかってきた電話の後に見た、玄関の引き戸が急にガタンと激しく音をたてた時なんかも。
 でも、今までのそれらは間接的に不安を煽ってくるものであって、それのように直接的にガツンとくるものではなかった。
 そう。それはいきなりで、暴力的だった。


 居間で、ぼーっとTVを見ていたRさん、そしてお母さんとお姉さんのP子さん。
 それは、外の風雨の激しさは感じつつも。でも、家の中で安心を貪っていた、そんな時だった。
 ガン!ガン!ガン!
 ガン!ガン!ガン!
 家全体に轟いたんじゃないかってくらいの、そのいきなりの激しい音に、もう誰もが「うわっ!」って。
 その一瞬、誰一人声なんか出なかった。その、突然頭の中をガン!ガン!ガン!って突き抜けていったその触感に。
 でも、それはおそらく一秒もないくらいの間だったのだろう。
 気がつけば、お互いの顔を見つめていた、Rさんたち3人。
 ガン!ガン!ガン!
 ガン!ガン!ガン!
 そうしている間にも鳴り続けている、その激しい音。
「あっ!もしかして、おとうさっ──」
 言葉が終わるより早く立ち上がって、玄関に駆け出して行ったお母さん。
 Rさんとお姉さんは、一瞬遅れつつも、その後を追うように玄関へ向って走った。


 ガン!ガン!ガン!
 ガン!ガン!ガン!
 それは、玄関の戸の曇りガラス。その格子越しいっぱいの黒いシルエット。
 その黒いシルエットが、また、
 ガン!ガン!ガン!
 ガン!ガン!ガン!と戸を激しく叩いている。

 でもその黒いシルエットは、お母さんが玄関の明かりを点けた途端、「おい!オレだ、オレだ。開けてくれ!」というお父さんの声に変わった。
 ホッとするよりも先に、大慌ててお母さんが玄関の戸を開けると。
 その途端、Rさんが立っている廊下まで入ってきた強い風。
 雨の音が、家の中で聞いているより遥かに激しく聞こえてきて。
 それは、ザザーっとリアル。さらに、はるか上空から聞こえてくるゴォォーっと鳴った風。
「きゃっ!」
 いきなり吹き込んできた風に、小さく悲鳴をあげたのはお姉さん。
 と、その強く吹き込んできた風は、家の中で出口を探して吹きまくり、あっちの方で「うぅぅぅー」ともがり笛を鳴らす。
 その音に、思わず家の奥に視線を向けたRさんの視線の後ろから飛び込んできたのも、まるでもがり笛みたいな声だった。
「うひゃぁぁーっ。すっげー雨──」
 バシャン!
 そのお父さんの悲鳴のような声が終わるより早く。待ち構えていたかのように玄関の戸を大急ぎで閉めたお母さん。
 その途端、家に吹き込んでいた風は止み、聞こえていた外の風雨の音もウソのように小さくなった。

「ちょっと、P子でもRでもどっちでもいから。
 おとうさんにタオル持ってきて!」
 お母さんのその声に、Rさんが振り返れば。そこには、既に居間の方にすっ飛んでいくお姉さんの後姿。
「もー、どうしたのよぉー?呼び鈴も鳴らさないでー。」
「鳴らすも鳴らさないも、呼び鈴鳴らねーんだよ。
 この雨と風で壊れちまったみたいだな。」
「えっ、壊れてるの?」
「水が入っちゃったのか、線がおかしくなっちゃのか。
 とにかく、いくら押しても鳴らないみたいだな。
 だってよ、聞えなかったんだろ?呼び鈴。」
「あ、うん…。でも、困っちゃうわねぇー。
 誰か来てもわかんないじゃない。
 あ、でもこの雨だし、この時間だし。誰もこないか…。」
「お父さん、はい!タオル…。」
 お姉さんからタオルを受け取り、あちこち拭き始めたお父さん。
「しっかし、ほんっとびっしょ濡れ…。
 このままお風呂入っちゃえばー。」
「あぁー。そうするかー。」
「ほら、R。おとうさんのカバン持ちなさい。」
 その時初めてRさんと目を合わせたお父さん。
 そして、ほんの一瞬Rさんの目の奥をじっと見つめていたんだけど、
「亡くなったんだってな。」と、短くひと言。
「うん…。」
「友だちなのか?」
「う、うん。顔だけ知ってるって感じかな…。」
「そうか…。それにしてもなぁ…。」
 それだけ言って、お風呂場に行ってしまったお父さん。
 そんなお風呂に向かって歩いて行くお父さんの後を、まるで付けまわすかのように。
 それは、廊下にぺたぺたと、うっすら付いていく水に濡れた足跡……




──── 本日これまで!
           百P:13話目-2〈了〉/13話目-3につづく メルマガ配信日:12.11.6
                                             *無断転載禁止



*ブログの無断転載は、呪い・祟り等ご自身に大過を招くこととなりますのでご注意ください。



Comment:0  Trackback:0
2013
09.28

あるものは、とりあえず何でもブログネタってことで…(よくない傾向だ…)



 百ポ:13話目の1話目をメルマガで配信した時は、あとがきのようなものを書きまして。
 たまたまある方のブログのコメントを見ていたら、それにちょっと類することを書いてたのかなーって、そんな気がしたんで、とりあえずブログネタにしちゃいます(笑)


 みなさんもご存知かもしれませんが、カッパっていうのは地方によっていろんな呼び名がありますよね。
 河太郎とかガワタロウとか。さらには有名な土佐のシバテンとか、琉球のケンムン、さらには水虎なんていうのも。

 地方ごとで色々呼ばれてるってというところは、あちこちにそういうモノがそれだけいて、それを見た各地それぞれの人がそれぞれの感性でその名前を付けたってことになるわけで。
 つまり、鬼だとか天狗、さらには幽霊あたりと違って、日本全国一つの名前やイメージに統一されていないだけに、もしかしたらホントにいたのかも!?
な~んて思ったりして(笑)

 というか、そんな身近さが、カッパをスターたらしめている理由なのかもしれませんね。
 ある意味、現在各地にやたら蔓延っている「ご当地キャラ」や「ゆるキャラ」の元祖とも言えるのかもしれません(笑)

 そんな数あるカッパの名前の中で、「水虎」っていうのは中国での呼び名らしいんですけど。
 まぁ、水にすむ虎っていうことなんでしょうね。
 でも、いくら昔のこととはいえ、虎と水虎ってどっちが珍しかったんだろう?なんて考えちゃうと、なんだか面白くなってきちゃいます。
(とはいえ、「水の虎」ってくらいですから。ま、虎の方が先ってことなんでしょうけど…爆)

 しかし、いっくら中国とはいえ。虎は、相当山奥に行かないといなかったでしょうから。
 それこそ昔は、「さすがに虎は見たことないけど、水虎なら何度か見たことあるよ」っていう人の方が多かったりして(…!?)

 そういえば、虎と水虎(カッパ)ってどっちが強いんでしょうね?
 カッパは相撲が強いってことですけど、虎にはさすがに敵わないんじゃないかって気がしますけどねー。
(大きさから考えたって、虎の敵じゃぁなさそーな…!?)


 そんな中国でも水虎は絶滅しちゃって(?)。
 まぁ虎だって、今じゃ黒龍江省の山奥にわずかにしか残ってないわけですけど(って、ずっと思ってたんですけど、ネットで見てみたらアムールトラはもうロシアにしかいなくって。むしろ南の方のインドシナトラの方がわずかに生き残っているだけなんだとか)。

 でも、何でどちらもそんなになっちゃったんでしょう?
 まぁ虎の方は生息地域が山奥だっから、なんとか絶滅は免れたけど。
 でも水虎の方は、住環境が人間の住む場所と接近しすぎていたから絶滅しちゃったってことなんでしょうか(!?)

 そういえば、人間から見て美しかったり可愛かったりする動物の方が保護の対象とされやすいって聞いたことがありますけど、もしかしたら水虎っていうのは美しくも可愛くもなかったのかもしれませんね。
 だって、虎革の敷物とか飾り、さらにはパンツなんていうのはよく聞きますけど。でも、水虎(カッパ)の革の敷物やパンツって見たことも聞いたこともないですもんね。

 なんだかふと…
 水虎やカッパってヤツに、変な親しみを感じてしまったり……(爆)


 カッパといえば、カッパの正体はカワウソ(ニホンカワウソ)だという説があるんだとかで。
 なんても、カワウソが後ろ足で立った姿を見間違えてカッパにしちゃったんじゃないかって。
 しかしまぁそのカワウソ(ニホンカワウソ)も、去年(2012年)の夏「絶滅種」に指定されちゃって…。

 なんだか寂しいですよねぇ…。
 ああいう生き物が生息してるっていう空気感っていうのかな?
 ま、それこそカワウソが身近に生息しているみたいな豊かな自然は別としても。
 例えば、会社なんかに観葉植物が一つあるのとないのとでは、仕事場の空気感って全然違うものじゃないですか。
 いや。もしかしたら、普段はあまり気づかないかもしれません。
 でも、朝早くなんかに会社に行って。
 最初にドアを開けた時なんかは、たぶんその空気感ってものを感じられると思うんですけど。

 そうそう。今のところに住むようになった時も。
 知り合いから、観葉植物(…のようなもの?)を貰って。
 貰って、部屋に置いた次の日の帰ってきて戸を開けた時。
 その戸を開けて体を入れた、あのほんの一瞬の空気感の違いっていうのは、ホント驚いた記憶があります。
 ただ、それを感じたのは、観葉植物を置いた次の日のドアを開けた瞬間だけだったんですよね。
 たぶん、慣れちゃうってことなんでしょうねー。

 とはいえ、ま、人はそれぞれなんでー。
 人そのものが大勢わっしゃわっしゃ寄り沿って暮らしている、そんな場所の方が心が和むっていう方だっているんだとは思うんです。
 でもまぁ、そんな一方で、私みたいな人もいると。
 ま、そんなわけですかね(笑)


 ただまぁ、TVでやってましたけど。
 ウナギが近年こんなに激減したのは、川の河口にある堰の魚道が他の魚には難なく遡れても、ウナギには遡りにくい構造になっていたっていうことも大きな理由なんだとかで。
 そういえば、昨今は街でスズメやツバメをすっかり見かけなくなっちゃったり。
 また、今頃だと、あんなにうじゃうじゃ飛んでた赤トンボが、今は一匹単位でしか飛んでなかったりと。
 なーんかもう少しこう、人間以外の生物たちへの思いやりっていうか、配慮っていうかがあってもいいんじゃないかって思うんですけどねー。
 だって、ウナギがいなくなったり、スズメやツバメや赤トンボその他諸々がいなくなって困るのは私たち自身なんですもん。


 しっかしまぁ。
 ニホンカワウソは、絶滅ってことになっちゃって。
 カッパの方は、ずっと前から絶滅(え?元々いない!?)ってことになっていて。
 いや。これは、あくまで「もし」ですけど。
 もし、将来、カッパの存在が確認されちゃったなんてことがあった日にゃ、カッパの正体とされていたカワウソの立場ってどうなっちゃうんでしょうね?

 いや、今でこそカワウソの記憶はまだありますから。後ろ足で立ったその姿がカッパとされたって話になってます。
 でも、将来的には「昔の人は、カッパが立った姿を見て、それをカワウソという妖怪にしちゃった」って逆転しちゃったりして(…!?)


 あ、そういえば…
 昔って、カワウソも、キツネやタヌキのように妖怪の一種だったんだっけ(爆)

 そのうち、ウナギも妖怪になっちゃうのかなー



 とまぁそんなアホバカ話はともかく、なんでも一昨日くらいまで動物愛護週間だったらしいですね。






 コレ、ミョーにガキっぽいところが、いかにもロックン・ロールって感じで好きです(笑)
 ただ、ギターテクに走りすぎるところがあるのと、曲がまだまだ書けてないって気がするかなー。


Comment:0  Trackback:0
2013
09.26

Oh Yeah!



 風邪ひいちまったぜ、オォゥ、イェ~イ!! 


 頭、痛ぁぁぁ~い…
 体、だるぅぅぅ~い…
 ……
 ……
 ……









Comment:2  Trackback:0
2013
09.24

食欲の秋の、例によって例の…



  今週は…

  朝ごはんと昼ごはん、
 夜ごはんを4回食べたら、
 週末だ。









Comment:3  Trackback:0
2013
09.23

百ポ:13話目

Category: 怪談話

 いやはや。すっかり秋になっちゃいまして。
 でも秋というのは、その前は夏だったわけで(笑)
 
 で、まぁ夏の怪談話というと、やっぱり季節柄海とか川とか、水に関わるお話が多いですよね。
 まぁそんな水に関わる日本の怪談話っていったら、そりゃカッパにつきるんじゃないでしょうか。
 いや、本当かどうかは知りませんけど、カッパって、昔はそこいら中にいたもんなんだとかで(笑)
 いやもぉ、それこそウチの近くにもカッパ伝説があるくらいです。

 って、カッパ…。
 なんだか、やけに思わせぶりな出だしになっちゃいましたけど。
 うーん、まぁ…。
 出てくるっちゃ、出てくるんですけどねぇ……(笑)
 



 Rさんが中学2年だった時。
 同じ学年に、Aクン、Bクン、Cクンというという生徒がいた。
 いや、その3人。Rさんは友だち付き合いはなく、たぶんその誰とも話したことはなかったんだと(そしてその後も…)。
 ただRさん、3人との顔と名前は、前々から知っていた。
 Rさんによれば、「変な言い方だけど、彼らのことは3人セットで知ってるみたいな感じだった」って。
 つまり、その3人はとても仲がよかったらしい。

 夏休みのある日、その3人は町の郊外を流れるQ川に釣りに出かけた。
 強い雨がずっと降り続く、そんな日だったというのに……


 雨だっていうのに釣りに出かけたのは、そのちょっと前に3人の内の誰かが新しい釣竿を買ったとかで、まぁたぶん約束していたのだろう。
 その日の雨っていうのは、朝方こそパラパラみたいな降り方だったんだけど。でも、お昼前くらいから急に強まりだして。
 まぁ夕方前くらいにちょっと弱まったりもしたらしいのだが、結局次の日の明け方までかなりの量降った。
 

 Rさんによると…

 あの日の雨と、あの独特の空気感っていうのは、あれからウン十年経った今となってもありありと憶えているんだとかで。
 雨が屋根や庭の木にあたる、ボツボツという音とか…
 夕食を食べながら見た、そのニュースの映像…
 色んな友だちから電話がかかってきたり、Rさんがかけたり…
 その合間合間、親の知り合いや近所の人から入ってきた様々な噂…
 その電話をかけていた時に、見るともなく見ていた玄関の引き戸や、台所の窓の向こうの庭木がさわめく影…
 忙しない雲の動きとその暗い色…
 空で鳴っていた風の音…
 風雨が、雨戸や窓に激しく吹き付ける音…
 そして、あの思わず怖くなっちゃうようなゴーっという雨の音…
 そんな強い雨の音をずっと聞き続けた夜がやっと開けて、庭に太陽の光が射しているのを見た時は、なんだかわからないくらいほっとしたこと。
 そしてそれは家の誰もが同じだったみたいで、やっぱりほっとした顔をしていたこと……



 雨だから釣りなんて行きたくないなって思うのは、その3人だって同じだったのではないだろうか。
 ただ、その位の年頃っていうのは、友情だとか約束だとかといったことに、妙な潔癖さでこだわったりするもの。
 また、元気が有り余っている年頃だから、いったん出かけちゃえば雨くらいは全然ものともしなかったりする。
 さらに言えば、誰かが買ったという新しい釣竿っていうのもあるし…。
 また、前日に買っておいた昼食用のパンというのもあった。
 つまり、3人のそれぞれには「雨だし、釣りに行きたくないな」って気持ちがあったとしても、行くことを強制させる心のしがらみみたいなものがあったのではないだろうか。

 そういえば、世の人はやりきれない事故が起こったりすると…
 「彼らはその起こりうる運命に向かっていくしかないようだった…」とか、「まるで、死に急いでいるみたいだった」みたいな表現をすることがあるが。
 その3人についてもそれが当てはまるのかどうかは、まぁなんともわからない。


 雨だというのに釣りに向かったその3人。
 とはいえ。降り続く雨に、Aクンはさすがにイヤになってしまったらしい。
 そこで、Aクンは帰ることを提案したのだが、でもBクンとCクンは「もっと釣りをしていたい」と。
 というところを見ると、新しい釣竿を買ったというのは、BクンかCクンだったのか?
 いや、その辺りの細かいところになると、Rさんも詳しくは知らないらしい。

 その後。
 Aクンは、BクンとCクン二人との間で、帰る帰らないで言い合いになってしまったんだとか。
 仲のよい3人だったはずなんだけど…、というか仲がよかっただけにお互い言いたいことを遠慮なく言ってしまうというのもあるのか。
 たまたまその時は言い合いがヒートアップしらしく、結局Aクンだけ一人が先に帰ることになった。


 朝はそれほどでもなかったその日の天候が、その雨風ともにいよいよ本性を剥き出しにしてきたのは、そのAクンが一人帰る途中くらいからだったらしい。
 それは、通学に使っているゴム引きの合羽(カッパ)も、あっという間に濡れそぼってしまうような雨の量。
 また、その強い風で唯一外界と接しているフードの口から雨が吹き込んでくる。
 その時Aクンが着ていたのは、ゴム引きの合羽。それは、学校指定の自転車通学用の物だったらしいのだが。
 でも、ゴム引きの合羽ってヤツは防水性能こそいいものの通気性がゼロ。当然、中は蒸れてびっしょ濡れだったはず。

 そんな天候ゆえだったのだろう。
 実は、Aクンの親戚(Dさん)の家っていうのが、Q川から町中に向かう途中にあったとかで。
 Aクンは、その親戚の家で雨宿りをさせてもらうことにしたらしい。
 ところがその日、親戚のDさんの家にいたのは従兄弟のEクンだけ。

 そのEクン、高校生で、またちょっと不良ぽいところがあったとかで。
 まぁその不良っぽいからなのかその辺はともかく、そのくらいの年頃にありがちな、外界のことに全く興味を示さないタイプだったようだ。
 Eクンは、雨宿りに寄ったAクンを、普段自分の部屋として使っている離れに誘うと。
 あとは、夕方雨が一時的に弱まってAクンが家に帰る時まで、その離れにずっと籠もりきってしまった。

 いくら外界のことに興味を示さないタイプとはいえ、まさかその日のすごい雨まで気づいてなかったとは思えないのだけれど──なにより、Aクンは雨宿りでEクンの家に寄ったのだし。
 ただ、間違いなく言えるのは。
 離れに籠もった二人は、ニュースや天気予報は一切見なかったということ……



 一方、Q川のほとりに残って、釣りをしていたBクンとCクン。
 それは、Aクンが帰ってすぐ。
 さらに強まりだした雨に、最初は例の学校指定の自転車通学用の合羽を着たりで凌いでいたんだけれど。
 とはいえ、ますます強くなっていく雨に、さすがに帰ろうかどうしようかって話になったらしい。
 まぁそうでなくとも強い雨の降る日というのは、あまり釣れないと聞く。釣れなきゃ、いくらおニューの竿でもつまらないだろうし。
 というか、その後に起きた事を考えれば、たぶんその時にはQ川はもう釣りどころじゃない状態になっていたのかもしれない。
 Aクンと言い合いした手前、帰るのはシャクというのもあったのだろうが、結局は二人も帰ることにした。

 ところが…。
 帰り支度をして、さぁ帰ろうって時。
 何を思ったか、雨の中、Cクンが急にはしゃぎだしたんだとか。
 最初は、ゲラゲラ笑ったり、大声で何か叫んだりしながら川に向かって石を投げていただけだったってことなんだけれど。
 でもその内、近くにあった木の桟橋のような物の上を歩き出して…。
 いや、それこそ、その桟橋自体相当古い物だったらしい。
 また、その時は桟橋の上を川の水が時々洗っているような状態だったとかで、BクンはCクンに「危ないから戻れよ」って何度も言ったらしい。
 しかし、合羽をバツバツ叩くような激しい雨の音で、CクンにはBクンの声なんて聞こえなかったのか…

 そんな時だった。
 バキン!
 Bクンが聞いた、その鋭い音。
 それと、ほぼ同時に聞えた、「あっ!」とも「おっ!」ともつかぬ、Cクンの声。


 その後のBクンの脳裏に残っているのは、その日のQ川の光景だけ。
 それは、なぜ今の今まで気がつかなかったのか?
 その水量は、いつものQ川よりも圧倒的なボリュームで流れていて、かつ深く濁っている。
 Cクンの名前を何度も叫びながら川岸を走ったという記憶も、Bクンの中に確かにあった。
 でも、そんなBクンに、その後のCクンの記憶は一切ない。
 水量を増してどうどうと音をたてて流れているQ川の、やたら剣呑な光景だけ……




 Rさんによると…

 Rさんが、その事故を知ったのは夕方6時のニュースだったと。
 もっとも。Rさんが後で聞いた話では、第一報は3時のニュースであったらしい。
 ただ、そのニュースを見た人は町でもごくごく少数だった。

 それと。
 お昼前くらいから強くなった雨は、午後もずっとそのまま降り続いた。
 ただ夕方…、たぶん5時か5時半くらいに一時的に雨が弱まった。
 といっても。Rさんが6時のニュースでその事故を知った時には、ザーっという雨音は昼間よりうるさくなっていたというから…。
 小止みになっていたのは、まぁ30分か、40分か。そんなくらいの時間だったのではないだろうか。



 一方、その夕方。
 町はずれにある、Dさんの家の離れで従兄弟のEクンと過ごしていたAクン。
 夕方になって、雨が小止みなったのを幸い、自分の家に帰ることにした。
 とはいえAクンの家というのは、その従兄弟のEクンの家からは町のほとんど反対側にあるF町。
 いくら雨は小止みになったとはいえ、空は真っ黒な雲がもくもく蠢いていて、夏のそんな時間だというのに夜のように暗い。
 さすがのEクンも、「こんな天気だし、ウチに泊まってけよ」と、Aクンに何度も言ったらしい。
 Eクンは、Aクンが玄関でクツを履いている時にもそれを言ったらしいのだけれど。
 でも、AクンはEクンに自転車と釣り道具を預かってくれるように言うと、びしょ濡れのままの合羽を上だけ羽織って歩き出そうとしている。
 いや、Eクン。さすがに見かねたのだろう。Aクンを呼びとめると玄関の傘立てにあったビニール傘を渡した。
 もっとも…
 そのビニール傘は、歩き出してすぐに風に煽られ壊れてしまったので、Aクンは捨ててしまったらしい…


 Aクンがさしていた傘が、あっという間に風で壊れてしまったのを見てもわかるように。
 雨は小止みになったとはいえ、強い風はそのままだったのだろう。
 さらに、Aクンが家にたどり着く前に、また雨も強くなってきて。
 Eクンの家を出る時、雨が小止みだったもんだから合羽の上だけしか着ていなかったAクンは、もう全身びっしょ濡れ。

 そんなAクンが、F町にある自分の家にたどり着いたのは、夜の7時をとうに過ぎたくらいだったらしい。
 そんなAクンを迎えたもの……

 それは、まず、家族全員の音のない驚きの声。
 でも、それは、すぐに崩れるような安堵の表情に変わり。
 そして…
「Cクン、Cクンはどうした?」
と、うわずった声の家族たちに、Aクンは「…!?」と怪訝な表情。
 そんなAクンが聞かされたのは、昼頃まで一緒だったCクンがQ川で流され行方不明になっているという事実。
 いやもう、Aクン。そのことを聞いて、驚いたなんてもんじゃなかったらしいのだが、自分も行方不明として捜索もされていると聞いて、さらに驚いた。
 どうも、BクンCクンと別れた後のAクンの消息が一切不明だったこともあって、一人先に戻ったAクンも川に流されたのでは?ということになったらしい。

 いや、もちろん。親戚のDさんの家が、Q川から町に向う途中にあったこともあることは、Aクンの家族だって当然知っていた。
 Aクンは従兄弟のEクンと仲もいいことだしと、両親はもしかしたらDさんの家で雨宿りしているかもしれないと、何度か電話をかけたらしい。
 でも、Dさんの家では、EクンとAクンは離れに籠もりっきり。
 Eクン以外誰もいないDさんの家で、Aクンの両親が何度もかけた電話のベルは母屋で空しく鳴るばかり。
 電話は、結局誰にもとられることはなかった。


 さて、Aクンが無事帰ってきたことで安堵した、Aクンの家族。
 しかし昼からこのかたずっと心配させられた反動だったのだろう。
 気がついた時は、Aクンのことをさんざんどやしつけていたらしい。
 そんな最中のこと。
 Aクンの家にかかってきた警察からの電話。
 Aクンのお父さんが、「ウチの息子、今戻って来まして。ご心配かけて申し訳ありませんでした」と言うより早く、警察から聞かされたのは、Cクンの遺体が見つかったということ……




 Rさんによると…

 その日っていうのは、ずっと雨風強くて一日中家にいたせいなのか。
 それとも、黒雲が低くたちこめ暗かったからなのか。お母さんは、いつもよりも早く夕食の準備を始めていたらしい。

 早く作り始めれば、当然出来上がるのも早い。
 結局。「出来ちゃったことだし、少し早いけど食べちゃおう」と、6時くらいには夕食を食べ始まっていたんだとか。
 その日は平日だから、お父さんはまだ会社。
 Rさんは、家族──お母さんとお姉さんのP子さん──3人で夕食を食べながら、その6時のニュースを見ていた。

 いや。それは、そのニュースのどのタイミングだったかなんていうのは全く憶えていない。
 憶えているのは、夕食を食べながら、いつものごとくぼぉーっとニュースを見ていたその時。
 テレビでなんかじゃ一度も聞いたことのない自分の住む町の名が、いつも見ているアナウンサーの口から出てきて、思わずドキリとしたこと。
 さらにその後、友だちというわけではないものの、名前と顔は知っている同じ学校のAクンとCクンの名前がテレビから流れてきたことにビックリ…、いやもうそれはビックリというよりは…。テレビで、自分の学校の友だちの名前を言ってるって、それっていったいどういうことなんだろう?って。
 いやもう、それこそ一瞬わけがわからなくなったくらい。

 そんなRさんの目に、追い討ちをかけるように飛び込んできたのは、町の郊外を流れるQ川で捜索作業をしている映像。
 「えっ。これってあそこじゃん!」って、Rさんも家族もちょっと興奮状態。

 その映像は…。
 まさにRさんが見ていた今日の雨そのものの光景だったとか。
 真夏の夕方とも思えない陰鬱な濃いグレーのトーンの中、見覚えのある場所で捜索作業をしている大勢の人たちの姿。
 そんな光景をバックに、ちょっと上ずった声で中継している現場の中継記者。
 その中継記者の青い雨具にあたっていた、激しいボツボツという雨粒の音が、まさに今日の自分の住む町そのものを映し出しているような気がしたと…


「AとCって…。
 えっ。お前の知ってる子なの!」
 TVの画面はすでに違うニュースになっていたというのに、ずっと画面を見続けていたRさん。お母さんのその声やや激しい声に、やっと我に返った。
「えっ…。あっ、あぁ…。
 うん。顔と名前は知ってる…。
 確か、1組だったかな?」
「ほんとに!え、どの辺に住んでる子なのよ?」
「あー、どの辺だったけ?
 あ、そう。確かアイツらF小(の出身)だったから。
 AもCもたぶん家は町のあっち側…、たぶん、F町とかそこいらなんじゃないかな…。」
 
 そう。まさにアイツら…。
 AとCと、あとニュースでは名前は出てこなかったけど、もう一人Bを加えて、まさに「アイツら」って感じだった。
 一度も口を聞いたことはないけど、何かにつけその3人が一緒にいるところを見た記憶があった。

 アイツらって、確か部活も一緒じゃなかったっけか…
 学年集会かなにかで、なんかの大会の賞状渡されたような…
 あっそうそう。
 いつだったか、体育館でI(先生)にボッコボコに怒られてたよな。
 そう、あん時も3人一緒だったな。
 ニュースじゃAとCが行方不明って言ってたけど…。
 えぇ~、Bは?Bは、今日は一緒じゃないのかよ…!?
 あれっ…
 でも、Bってどいつだっけ?


 Rさんの記憶にある、その3人の顔と面影(イメージ)。
 確かに3人とも、顔はよく知っていた。
 そして、その3人がA、B、Cという名前だということも。
 ただ、そのBは3人のうちのどいつだったっけ?って、あらためて思うと…。
 Rさん、その3人はあくまで3人でAとBとCという名前なんであって。それぞれの顔と、AとBとCという名前が明確には結びつかないことに気がついた。

 いくら同じ中学校の同じ学年で顔も知っているとはいえ、その時のRさんにとってその3人は、所詮一度も口を聞いたことのないという程度の関係。
 そりゃ同じ中学の同じ学年のヤツが、川で行方不明というのがショックじゃないということはない。
 でも、だからと言って3人の顔と名前が完全に一致しないことに気がついたとしても、だから何ということはない。
 「冷たい」と言ってしまうならば、それはまぁそうなのだろう。
 でも、Rさんにとってのその3人というのは、その程度の関係だった。



 そして、それは…
 その町に住むほとんどの人にとっても同じことだった……




──── 本日これまで!
           百ポ:13話目-1〈了〉/13話目-2につづく メルマガ配信日:12.11.4
                                             *無断転載禁止



*ブログの無断転載は、呪い・祟り等ご自身に大過を招くこととなりますのでご注意ください。




Comment:0  Trackback:0
2013
09.21

いやもぉホント。まったくもって個人的な思い出話なんで…、やたらめったらどーでもいい話



 大貫妙子って知ってます?
 実は私、学生の頃は大貫妙子の大ファンでして(笑)

 当時ファンだった方だったら、実感出来る(わかる)と思うんですけど。
 例のいわゆるヨーロッパ三部作の、あのそれまでになかった“オッシャレ~♪”(爆)な感覚に完全にやれてしまったんですね。

 まぁつまり…。
 そういう時代だったってことなんでしょーねー(笑)


 大貫妙子は、それ以降もずっとおっかけてたんですけど、まぁ時代が大貫妙子を追い越しちゃったっていうか…
 というよりは、大貫妙子が時代から横道にそれちゃったっていうか、日本が大貫妙子から横路にそれちゃったっていうか(?)
 気がつけば、アルバムが出ても買うことはなくなっていて…。

 そう。最後に買ったアルバムが、確か95年のヤツだったなーって。
 大貫妙子の音楽って、ある意味「あの時代の音楽」だったってことだったんでしょうね(いや、それはいい意味で)。


 いえ、なんで大貫妙子なんて出てきたかというと、知り合いから懐かしいのを教えてもらいまして(笑)
 88年の秋にNHKで放送したスタジオライブなんですけど、なんとそれがYoutubeにあるんだと。

 ま、そんなわけで、やけになつかしーく見ちゃったと(爆)














 大貫妙子って、今となってはあんまり聴かないんですよね。
 特に、例のヨーロッパ三部作+その後の2作を聴かなくなっちゃったのは、今になって聴いてみると、歌詞の内容とかテーマだとかが意外にキーワード的なんだなーって。
 というか、そういう気がしちゃうというべきなのか?

 歌詞の内容に出てくるモノや、テーマにしているモノの出所の方を知ってしまった今となっては、言葉は悪いですけどちょっと陳腐に感じられちゃうというか(笑)
 昔は、そここそがよかった点だったんですけどねぇ…(淋)
 ただまぁそれは、自分自身がそれらを知ってしまうくらいには、生きてきちゃったってなのかなーって(笑)

 うわー、懐かしーって、反面。知らない間にずいぶん遠いとこまできてたんだなーって。
 なんだか、ちょっと愕然…!?(爆)



 で、まぁ。
 十五夜の夜は、月、やたらと見えまくってましたねー。
 あそこまで見えちゃうと、なんだか有難味がなくなっちゃうよなーって(笑)

 そういえば。
 月見といえば団子。団子といえば、月見泥棒って思ってたら…。
 月見泥棒って、全国的な風習じゃないんですってね。
 な~んか、ちょっとビックリしちゃいました(笑)




Comment:0  Trackback:0
2013
09.21

58話目-7

Category: 怪談話


 *58話目-1はこちら
 http://kaidansweets.blog.fc2.com/blog-entry-224.html


 それは、バイトが終わった後の深夜の公園。
 ややっこしい出逢いの経緯が、やっと整理ついたN子さんとHさん。
 そんな、スッキリほっとした、そんな時。
 Hさんが、ちょっと声をひそめるように言ったそれ…。


「あのビルの地下に、プールバーがあるの…。
 いや、今となってはあった…か?
 ま、知ってるよね?」
「うん。時々出前にも行ってたし…。」
「じゃぁ、あそこがあのビルのオーナーだっていうのは?」
「うん…。知ってる…。」
「あ、それも知ってるんだ…。
 うん。でさ、あのビルのオーナーの息子っていうのがさ、ウチのサークルの先輩でさ。
 つまり、オレがあのピザショップでバイト始めたのは、
 先輩に教えてもらったからってわけ。」
「えぇっ!なぁーによ、それぇー!」

 N子さんは、思わず大笑い。
 なんと、あのピザショップでバイトを始めたのが、サークルの先輩の紹介っていう同じきっかけだったなんて。
 N子さんがそのことを言うと。
 Hさんも、「なんだろ?それー」って噴出して。
 もっとも、Hさんの方は、なんだか呆れたような、そんな笑い顔。


「そもそも、そのプールバーに行ったのはさ。
 その先輩が、そのプールバーに、
 時々すっごいキレイな女の人が来るって言う話からでさ。」
「あーっ、不純な動機。イヤだイヤだ…。」
 そんな、N子さんのニヤニヤ顔に対して、Hさんはちょっと慌て気味。
「いや、違うって。
 先輩に無理やり連れてかれたんだって…。」
「はい。はい。無理やり連れてってもらったわけね。で…」
「だぁからー…。
 はぁ…。
 まぁ、それはともかく。
 でさ、行ってさ。
 でも、そんなキレイな女の人なんていなくてさ。
 そりゃまぁそうだよね。
 別にその人だって、毎日来てるわけもないだろうしさ。
 だから、みんなでビリヤードやってたわけ。
 そしたら、先輩がさ…。」
「えっ、来たんだ!」
「うん、先輩がしきりと目配せするから、見たら…。
 あー、なるほど…って。」
「へぇー、そんなキレイな人だったんだー。」
「うん。なんていうんだろ?キレイはキレイなんだけど…。
 たんにキレイっていうよりは、とびっきり笑顔がキレイなお姉さんって感じかな?」
「へぇー、とびっきり笑顔がキレイなお姉さんかぁー……。
 あっ!それって、Wさんみたいな感じ?」
「Wさん…!?」
「あれ?知らない。
 ほらっ!あのピザショップの3階にあった弁護士事務所にいたWさん。
 出前で会ったりしなかった?よく店にも来てたんだけど…。」

 N子さん、その時もそんな風にWさんの名前を言葉にするの、ちょっとだけ胸が痛くて…。
 とはいっても、その時っていうのは楽しい会話の最中だったから、それはほんの一瞬のこと。
 でも……

「ピンポン…。」
「えっ?」
 Hさんの、その全然抑揚のないピンポンと、ふいに表情がなくなってしまったような顔。
 いや。何よりN子さんをめんくらわせたのは、こっちをピーンと指していたHさんの人差し指。

「あー、あの人。
 あの人って、Wさんっていう名前だったんだ…。
 あー、知らなかった…。」
「あ、でも、わたしも最近知ったんだけどね。」
 そう言った後。
 そうか…。あの人がWさんっていうんだって教えてもらったのって…。
 あの夜…、火事があった夜の、たぶんほんの何時間か前のことだったんだ。
 あ…、そうか。
 てことは、あのピザショップでHさんと逢った次の日ってこと?
 うん。そう。そうなんだ…

 そんなことを思い出していたN子さんは、Hさんの声で我に返った。
「最近?最近って…。」
「うん。ほら…
 あのピザショップでHさんと逢った日あるじゃない?
 その次の日にL実さんと話してて、マスターから聞いたの。
 ほら、Hさんと逢った日にL実さんがお客で来てたじゃない。
 その時、L実さんがブツブツ文句言ってて…
 ほら。だから私、Hさんに頼んだじゃない?
 5卓、片しといてって…。憶えてない?」
「えぇっ?いやー、そんなこと憶えてないなぁ…。
 ほら。その後、オレ。サークルの合宿行っちゃったから…。」
「あー、そうか。そうだったよね。
 うん。だから、次の日。
 例によってさ、あのL実さんがガーガー文句言ってきてさ。
 フフフ…。
 もぉっさ。うるさくって…、あの人。ブッブブー。」
「あー…。うん。あの人ねぇ…。ハハハ…。」
「あの人ねー。実はさ、サークルの先輩なの…。」
「ゲッ!そうなんだぁ…。」
「うん。
 でね。あの人が文句言ってた時に、
 マスターが、Wさんっていうんだって教えてくれて――。」
「あ、マスターっていえばさ。
 N子さんは、あれから、あそこのマスターには会った?」
 そこでHさんが、話の方向を変えたのは偶然だったのか、それとも…。

「あぁー、うん。あの火事の後。
 ピザショップのマスターに頼まれてね……」
 N子さんが、ピザショップの店主に頼まれて手伝いにいった日、それを聞いたことをN子さんが話すと。
「えっ!じゃぁ、N子さんも、もしかしてこの話聞いたの?
 あのピザショップのマスターから…。」
「あぁー、その話?うん。聞いた…。」
「……。」
「もう、いいよ。その話……。
 わたしね、あのWさんって、なんかすごく好きだったの。
 女のわたしからみても、なんか素敵な人だなぁーって…。
 あんな素敵な笑顔ができる人になれたらいいなぁーって。
 でも、そんな素敵な人なのになんで?って思っちゃってさ。
 (ピザショップの)マスターからは、
 子供みたいなこと言ってんじゃないみたいなこと言われたんだけどね。
 でも…。
 でもさ…。
 えっ?どうしたの?変な顔して…。」

 N子さん、そう言ってる間中、公園の外にある家の2階の灯りを見るともなしにずっと見ていて…。
 ふと、隣りに座っているはずのHさんの気配が希薄になったような気がして、その顔に視線を戻すと。
 それは、なにか言おうとしているんだけど、でもそれが口から出てこないみたいなHさんの顔。
 えっ…!?
 そういえば。なんだか、最近こういう表情をよく見るよなぁーなんて。
 頭の中で、最近のいろんなそれらを思い巡らせているN子さん。


「……。」
「どうしたの?」
「あ、あのさ…。
 N子さんさ…。
 そ、それで、N子さんはどう思ったの?
 うん…。オレさ。オレは、実はその話聞いて…
 うん。驚いたんだろうな。
 男のくせにって笑うかもしれないけど…、
 実は、2日くらい寝込んじゃったんだよ。
 結構高い熱、出ちゃってさ…。
 でもさ。N子さんはなんともなかったんだ…。」
「フフ…。なぁによーそれぇー…。
 Hさんって、男のくせにずいぶん純情ぉー!
 不倫でしょ?そりゃ、身近にあるってわけじゃないけど…。
 でも、話としては別に珍し──。」
「えっ!ちょっと待った。えぇぇっ…!?
 あのさ、この話って、どこまで知ってるの?」
「知ってる?どこまで…?
 どこまでって、WさんとEさんが付き合ってたって──。
 えぇぇっ!ち、ちょっと、何?えっ…。」


 N子さん、自分がそこまで言った時、この話を「不倫があった。それだけのこと」って、そんな風に自分が無理やり片付けていることに気がついたんだそうです。
 あの時──、そう。あのピザショップの店主が、不倫ということを言うためのきっかけとして言った「火事は何で起きたんだと思う?」って言葉。
 そう…。
 あの時は、自分でもあんなに「なにか変!」って思っていたのに…。
 そして、店主とあの鶏料理屋の親父さんは、わたしに何か隠してるって思っていたのに…。
 思っていたのに、Wさんのことを好きだったから…
 だから、わたしはこの話しを、無理やりそれで終わらせてたんだ…。


「あのさ、いい?
 もしかしたら、こういう場…、
 うん。それもこんな時間に話すべきでないことなんだろうけどさ。
 でも、そうなっちゃたんだから…。
 それになにより、N子さんもこの件では、ある意味関係者なんだし…。」
「えっ?なに、それ…。
 関係者って…!?」

「あのさ…。えーと、なにから話せばいいのかな?
 そう、あの夜。火事のあった夜。
 深夜だよ。火事が起こったのはさ…。
 その深夜にさ、あのビルの階段──。
 わかるよね?
 あのピザショップの横にあった、上の階に行く階段?」

 え、階段…?階段っていえば…。
 そういえばあの時…、(ピザショップの)マスターが、雨が強くなったんで、ドア閉めようと入口に行った時。
 なんだかあの時、やけに階段の方、気にしてたっけ…。
 そう、あれはなんか不自然な感じだった……。

「わかるよね?店の横の階段。
 これはね、さっき言ったあのビルのオーナーの息子…。
 つまり、サークルの先輩から聞いた話だよ。いい?
 その先輩がさ、あの夜、火事のあった夜…。
 そう。先輩はさ、その時友達の家に行って、
 夜中に自分の家に帰るところだったらしいんだけどね。
 その時、あのビルの前を通った時…、
 あの階段を登っていくあの人…、つまりWさんを見たって──。」
「ち、ちょっと、何よそれ!
 いくらなんでも酷いんじゃない?
 Wさんが、あの火事を起こしたっていうの?
 そりゃ、原因はわからないって聞いたけど…。
 でも、Wさんがそんなことをしたなんて、
 わたし、マスターからも、誰からも聞かなかったよ。」


 N子さん、その時思わずHさんにそう怒鳴っちゃったんだそうです。
 鶏料理屋の親父さんが言っていた、みんなWさんとEさんの不倫を噂してたって話じゃないけれど。
 なんで男っていうのは、女をそういう目で見てばっかりで、そしてそういう風な話にしてしまいたがるんだろうって思ったら…。
 その途端、いろんな場面で見たWさんのあの鮮やかな笑顔が、次から次へと脳裏に浮かんできて…。
 そのWさんの笑った顔があまりに鮮やかであるがゆえに、とても悔しくて歯痒かったっていいます。


「ちょ、ちょっと待ってよ。
 オレは、別にあの人が火をつけたなんて、ひと言も言ってないじゃん。」
「あんな風な言い方すれば、言ったのと同じでしょ。」
「もう、N子さん。ちょっと落ち着いてって。
 違うんだって。そんなこと全然言ってないんだって。
 N子さんの言う通り、あの人…、Wさん?Wさんが、そんなことするはずないんだって。
 だから、ちょっと落ち着いて聞いてよ…。」
「ホントぉぅ?」
「ホントだって。フー。N子さんって、怒るとコワっ。」
「えぇ?そんなことないよー。」

 そういえば。
 Hさんが、N子さんを必死になだめる様子は、なんだかあの夜の鶏料理屋の親父さんの必死な様子とどこか似てるような。
 それ気づいた途端、あの時とおなじように思わずクスっと笑っちゃったN子さん。
 それを見て、思いっきり大きく安堵のため息を吐いたHさん。

「いい?オレは、あの人…。あ、Wさんか…。
 Wさんが、火をつけたなんてこと、絶対言わないし。
 ていうか、誰も言ってないんだからね。
 だからさ、冷静にさ、最後まで聞いててよ。」
「うん。うん。もう、わかったって。フフフ…。」
 N子さんのニヤニヤ声とは対照的に、Hさんの方はといえば、何度目かのため息…。

「火事が起こって、消えて。
 それで、現場検証とかいろいろあったんだろうね。
 まぁその辺の詳しいことはわからないけどさ。
 で、その中で、そのサークルの先輩がさ、夜中にWさんを…。
 っていうか、Wさんらしき人ってことだったんだろうけどさ。
 見たって、つい言っちゃったもんだから大騒ぎにな──。」
「なにそれ!結局言ってんじゃないのよぉー。」
「もーっ!だから、言ってないんだって!
 少しは、大人しく話聞けよっ!」
「あ、ゴメン…。」
 その時のHさんの声。意外に迫力があって。
 N子さん、Hさんって怒ると案外コワイのかも?って、それはそれでちょっと心がなんだか変なニヤニヤ…。


「なんだよ、そのニヤニヤ笑いぃぃー。」
「えっ?べーつにっ!」
「な~んか、調子くるうなぁ…。」
「そんなことないって…。面白いよ。話…。」
「あのさっ!…。
 ま、いいや。
 でね、とにかくさ、サークルの先輩のひと言で、大騒ぎになっちゃったわけさ。
 そりゃそうだよね。
 その界隈の人たち、みんな普段から、
 あそこの弁護士とあのWさんのこと、噂してたわけだからさ──。
 あ、いい?
 オレは、今、別にWさんが、火をつけたなんて言ってないからね。」
「だから、もうわかったって…。」
「ていうか、つけられるわけなんかないんだから…。
 でさ。その先輩のひと言と、噂でさ。
 いわゆる痴情のもつれが原因の放火かってさ──。」
 その瞬間のN子さんをギロっと睨んだHさんの目。
 N子さん、その目つきに思わず首をすくめて、あははと愛想笑い。

「いわゆる痴情のもつれかってことになったんだと思うんだよ。
 で、あの弁護士の所。
 そして、その…、Wさんのところ…、にさ、警察が行って…。」
「行って?」
「……。」
「だぁーからー。
 わたし、ぜんぜん怒ってなんかいないでしょぉー。」
 いやもうN子さん。その時っていうのは、ちょっと辛気臭げに話すHさんを見ながら、全然笑ってたんだけれど…。

「Eさんには、すぐ会えたらしいんだけどさ。
 そのWさんには……
 うん…。
 結局、会えなかったって……」
「えっ?会えなかった!?
 会えなかったって…。
 え、どういう意味、それ…。
 だって、おまわりさんが行っ──」

 それは、あの時と同じ。
 そう、あの夜。
 ピザショップのマスターが「オレの店の供養だ」って取って付けたような馬鹿笑いをした後。
 鶏料理屋の親父さんと、二人で思わずギョっとして。
 その後、ふいに心の奥底から湧きあがってきた、どす黒い予感のたまらないまでの怖さ。
 なぜか、いま、それと全く同じ怖さを感じている……

 そ、そんな…
 そんなことって…。
 なんで、そんなこと…
 だって、酷いじゃない。
 いくらなんだって、酷すぎるじゃない?
 それって、あんまりじゃない……

「自殺…、だったって…」


 あの時は…
 あの夜は…。そう、近くで雷が落ちたから…
 うやむやにすることが出来た。
 そう、あの時は。
 でも、今は、それがうやむやにならなくて…
 目の前につきつけられている。

 その時、N子さんの胸の中で、なぜか蘇ったのはあのピザショップの店主の言葉。
「俺は、この子にそういうことがあったってだけ知っといてもらいたかっただけなんだ。
 それ以上のことはいいんだよ。
 誰だってこれから生きてく中で、嫌でも自分で知っていくんだから……。」

 もしかしたら…。
 わたしは、あの時マスターと鶏料理屋の親父さんに、守ってもらってたのかもしれない。
 そう、大人になるってことから……


 今でも思い出すのは…
 そう、あの時。
 小学校の低学年くらいの女の子と来ていた時の、あの人の笑顔。
 まるで姉妹みたいな、いや、中高生くらいの親友同士の女の子のような心からの笑顔…
 あの人の、女の子を見る優しい目…
 そして、そんな幸せを味わっている目…
 その女の子は女の子で、大好きな親戚のきれいなお姉さんと一緒っていう嬉しさではちきれんばかりの、ちょっとおしゃまでイキイキとした笑顔……

 あの人は…、
 きっと「お姉ちゃんの勤めている所の下に、すっごく美味しいピザ屋さんがあるんだよー!いっしょに食べに行こっか!」なんて言って、あの女の子を誘ったんだろうか……


 そして、あの日。
 なぜか、あの日は全然思い出せなかった、あの人の悲しそうな顔…
 あの日、お店はお客でいっぱいで、あんなにうるさかったのに、あの人の表情だけが悲しい静謐に満ちていて…
 それは、なんだか…
 まるであの人だけが、やたら明るくて、やたらうるさかった、あの時の店内とは違う世界にいるみたいだった。

 そう…。
 今思うと、あの時のあの人の表情って、まるであのビルみたいだった。
 火事の後のあの3階の、真っ黒く、ただただ何もかもなくなってしまった、あの感じ…。
 そう。もしかしたら、それが…
 あの人は、もしかしたら…
 何もかも無くしてしまうことが…
 何もかもなにもかも燃やしつくして、全て無くしてしまいたいってことが…
 それが、あの人の思いだったのかも……

 ううん。違う。違う…
 きっと違うよ。
 だって、あの日。あの人は店に入る前。
 そう。あの階段を降りてきて、わたしにあんなに素敵な笑顔を見せてくれたじゃない?
 あんな笑顔が出来たあの人が、そんなこと思うわけないじゃない──。

「ち、ちょっと…。ねぇ、N子さん?N子さん?大丈夫?」
「えっ!?あっ!えっ?……。うん。ゴメン…。
 なんだか、いろいろ考えちゃって…。」
 そう言って、大きくため息をついたN子さん。
 そして、「悲しすぎるよね…」ってぽつりと。


 公園の向こうの家々の灯りは、もうほとんど点いていない。
 さっき何気に見ていた家の灯りも、今はもう消えていた。
 見れば、すっかり涼しい夜気に包まれている公園の光景。
 それは、ブランコや、すべり台、木々…
 そして、それらとそれらの間の空間の色……

 あっ。今何時なんだろ?
 さすがにこれはお父さんとお母さんに怒られるなぁ…
 そんなことを考えてるくせして、時計を見ようともしないで。いや、それどころか、なんだか帰ることを忘れてしまったみたいにベンチに座ったままのN子さん。
 そして、なぜだか。
 ふいに、またあのピザショップのマスターのあの言葉が甦ってきた。
「それ以上のことはいいんだよ。
 誰だってこれから生きてく中で、嫌でも自分で知っていくんだから…。」

 そぉーかー…。
 なんだかんだいっても、わたしは、大人になるってことから、いろんな人に守ってもらってたってことなんだろうなぁ……


「ねぇ。もう帰ろうよ…。
 明日も…。いやもう今日か?今日もバイトあるし…。」
 そう言って、やっとベンチから立ち上がったN子さん。
 そんなN子さんとは対象的に、いまだHさんは立ち上がろうとしないHさん。
 見れば、それは思いつめたような表情で、公園のどこかをじっと見つめたまま。
「どうしたのぉー。」
 ベンチに座ったまま、ゆっくりとN子さんを見上げたHさんの目。
 それは……

「あのさ。まだ続きがあるんだ、この話…。」
「…?」
「あの人…。Wさんが、亡くなったの……
 つまり、死亡推定時刻ってヤツ?
 それは、あの火事の2日前だったって…。」
「・・・ ・・ ・  ・   ・    ・     …えっ!?」


 その後…。
 そう、Hさんが口を開くまで。
 それは、どのくらいの間があったのか…。
 N子さん、その時のその光景っていうのは、第三者の視点のような光景…。
 つまり、ベンチに座ったまま見上げるような目をしたHさんと、その前でHさんを見たまま呆然と立ちつくしている自分の姿として憶えているといいます。

「わかったろ?
 さっきオレが、あんなに、あの人が火をつけたなんて言ってないって言ったこと…。
 そう、火なんてつけられるわけないんだよ。
 あの夜、あの火事のあった夜。
 あの人は、とっくにこの世界にいなかったんだから──。」
「え…。だって、5卓…。うそっ…。
 だって、5卓…。
 あの日、見たでしょ。
 Hさんだって見たでしょ。見たわよね?
 5卓に座ってたじゃない?あの人…、Wさん……。
 だ、たって、わ、わたし…。
 あの人が店に来た時…、
 あの店の横の階段降りてきて…。
 いつもの鮮やかなあの笑顔見せてくれて、そして店に入ってたの、見てたのよ。
 め、目の前で……
 ちょ、ちょっと…。そ、そんなことってある……」




83話目終わり。フっ!
          ―――― 第58話目「それは、水色よりは濃い」メルマガ配信日:10.5.23 
                                             *無断転載禁止



*ブログの無断転載は、呪い・祟り等ご自身に大過を招くこととなりますのでご注意ください。




Comment:0  Trackback:0
2013
09.18

♪夕空晴れて、秋風吹きぃ~って(笑) ――台風日記(完結編)



 昨日(月曜日)はウチの辺り、夕方には台風の影響はなくなっていて。
 きれいな夕焼けが見れました。
 朝起きた時の蒸し蒸しした空気も、北からの涼しい風であっという間にどっかいっちゃいましたねー。



IMG_2472.jpg



IMG_2483.jpg







 今日(火曜日)は、まさに台風一過の青空で。
 そういえば、関東地方で台風一過って、もしかしたら何年かぶりなんじゃないかって。
 日差しはまだまだ強いですけど、でも空もグーンって高くって。ホント秋ぃー!て感じでしたね(笑)

 夜は夜で、街の灯りがやけにクッキリ見えて。
 そういえば、中秋の名月ってヤツは今週じゃなかったでしたっけ?
 ふと、月餅が食べたくなったり…(爆)








Comment:5  Trackback:0
2013
09.18

怪奇!そぞろ歩きするニンジン



 あれは、もーかれこれウン十年前。
 タキタロウで有名な大鳥池のある、朝日連峰に行った時のお話。


 朝日連峰というのは、山形県と新潟県の県境辺りにあって。
 今はもしかしたら、シーズン中には直行バスとかあるのかもしれませんけど、当時は電車で行くしかなくって。
 麓の民宿にたどり着いたのはもう暗くなった頃と、ホント行くのにも1日がかりでした。

 で、まぁ。
 普通そういう場合は、2日目は早朝からガンガン登るものなんでしょうけど。
 でも、その時の私たちっていうのはヒマ人の大学生だったこともあって、3時間くらい登ったところにある大鳥池に泊まることにしていました。

 というのも、ガイドブックや雑誌で見ると、その大鳥池っていうのがやたらキレイな所で。
 こういうとこでゆっくりしたいよなーっていうのがあったということ。
 それと、その時一緒に行ったAクンが「大鳥池でタキタロウを釣って有名になりたい」な~んておバカなことを言っていたからっていうのもあったと思います。


 と、まぁそんなわけで。
 2日目のその日。
 私たちは、確か10時すぎ(もちろん午前中)くらいにはその大鳥池に着いて。
 テントを設営して、昼メシ作って食って。
 その後は、Aクンだけが「タキタロウ釣ってくっからよ」って釣りに行っちゃって。
 残り、私とBクンはテントで昼寝してました。

 Aクンが帰ってきたのは、たしか4時前くらいだったと思います。
 その時私たちは、テントの中でさんざんっぱら昼寝して。起きたら起きたで、ぼーっとラジオを聴いてたり。
 とにかく、Aクンが帰ってきて初めて雨が降ってるのを知ったような有様でした。

 帰ってきたAクンに「タキタロウ釣れたのかー?」って、まぁタキタロウはともかく。
 もしかしたら、何かの間違いで晩御飯のオカズでも釣れてたりして?って、ちょっと期待を込めてAクンに聞いたのは、まぁ帰ってきて最初の言葉が「雨降ってきた」だったということを考えれば愚問だったのでしょう。


 まぁそんなAクンも帰ってきたことだし、夕飯の準備でもするかってことになって。
 たぶん、水場に水を汲みに行こうってことになったんだと思います。
 テントの入り口を開けて、クツを履こうとして、ふと、
「なんだこれ?」

 よくは憶えていないのですが、確か新聞紙に包まれた小さな箱のようなものだったと思います。
 そんな物がテントの入り口とフライシートの間に置いてあったんです。
 ま、「なんだこれ?」ってつぶやいたのが聞こえたのでしょう。
 テントの奥にいたAクンが、
「あー。それ、釣りのエサ…。」って。
「釣りのエサ…!?」
 別に私、釣りのエサに興味があったとか、そういうことは全くなく。
 何気に、その新聞紙の包みを開けちゃったんです。
「うわっ!なんだコレ!」

 いやもぉ思わず叫んじゃいましたよ。
 だって、中にあったはまさに釣りのエサ…、つまり大量のミミズだったんですから(爆)


 で、まぁ。
 何気に見たら、そこには大量のミミズ!っていう場面の後になんですけど。
 その日の夕飯は、炊き込みご飯(+春雨サラダか何かあったか?)でした。
 つまり、丸美屋だかなんだか忘れましたけど、レトルトの具を米に入れて炊いちゃうアレです。

 まー、そんなわけで、まず失敗のないメニューで(一度あったか?)、辺りが真っ暗になってた頃には「あー、ウマかった」って食べ終わってたと思います。
 その後は、例によって、紅茶を沸かして。
 灯り代わりのキャンドルでスルメを焼きながら、ぐだぐだだべって…。
 確か、9時前には寝たような記憶があります。


 次の日は、4時出発の予定だったんで、2時起きでした。
 当然ながら真っ暗です。
 ヘッ電(ヘッドランプ)点けて、眠い目で朝飯作って食って(あの頃の山の朝飯って何食ってたんだろ?インタスントメーランの時代は終ってたと思うんだけど…)。
 ま、山ですから。
 飯を食ったからって、歯ぁ磨いたりしません(爆)

 朝飯食ったら、片付けその他をして。
 それが終わったら荷造りです。
 幸い雨はやんでいたので、テントの撤収は楽そうです。
 そんなわけで、テントの中は個人のものはあらかた片付いて、下に敷いてある銀マット(わかりますよね?)をたたもうとした時でした。
 ヘッ電の灯りに照らされた銀マットのギラギラの中にあったもの、それはニンジンのカケラ。

 おそらく昨日の夕飯に食べた、炊き込みご飯に入っていた具でなんでしょう。
 こういうゴミを放置したままテントをたたんじゃうと、ゴミがテントの隅に入り込んじゃって、後々カビが生える元になるんです。
 幸いゴミの袋は、まだしまってません。
 それは、私がそのニンジンを捨てようと、それに手を伸ばした時。

 ヘッ電に照らされたニンジンに手を近づけたら…。
「うん!?」
 手を近づけた瞬間、なんだかニンジンが「くねっ」て動いたような…!?

 とはいえ。
 ヘッ電の明りです。頭の上についてるわけで、当然常にゆらゆらしています。
 また、ヘッ電が照らしているのは銀マット。
 表面はアルミ箔ですから、ライトを反射してギラギラしています。
 それこそ、「見間違いか…」なんてことすら思わず、また手を伸ばしたら――。
 くね…
「………。」

 いやもぉ一瞬頭の中真っ白で。
 声が出るまで、間がありました。
 でも…

「わわわっ!ニンジンが動いた!?」
って、思わず飛びのいちゃった私ですけど。
 そんなニンジンが動いたなんて面白そうなこと、そこにいたAクンとBクンが聞き逃すはずがありません。

「なんだ、なんだー。どうしたんだー(爆)」
「何?ニンジンがどうしたって?(爆)」
 2人とも大笑いしながら、振り返ってそれを見ます。
 つられて私も、くねってるニンジンに恐る恐る顔を近づけていたら……

 くね…
「…っ!」
「…!?」
「……(笑)」

 一番最初に笑い出したのは、Aクンでした。
 可笑しそうに笑いながら、
「あれぇー。テントの中には入れなかったはずだけどなー」って。
 そのAクンの言葉を聞いて、思わずAクンの顔を見た私とBクンですが。
 一人でヘヘヘ笑いをしているAクンに、2人とも「…!?」って顔を見合わせて。

 気がついた時。
 私とBクンの目は、そのくねってしているニンジンに向っていて。
 そう。あらためて、よくよく見ればそれは……
 釣りのエサ。
……つまり、ミミズさん(爆)

「あー、そうか…。
 釣りに行こうって、(テントの中で)ザックから出した時だ…。
 あん時に逃げ出したんだなー。
 まったくもぉー。」
 そう言いながら、あいかわらずヘヘヘ笑い(必死で笑ってごまかしてる)Aクンは、おもむろにくねってるニンジンをつまむと。
 テントとフライシートの間にある、ゴミの袋にポイって……


 いやもぉその後。
「テントの中で、ミミズだしてんじゃねーよ!」とか。
「まさか、昨日の炊き込みご飯に入ってねーだろーな!」とか。
「大丈夫だって。一応箱に入ってんだから…」とか。
「箱に入ってんのが、なんでそこにいるんだよ!」とか。
 ドタン!バタン!「だから、ワルかったって…」とか。

 そんなこんなでいろいろあって、4時の出発の予定がズレこんでしましましたけど…。
 テントも撤収して、夜明け前には歩き出してました。
 風が強かったんでしょうね。
 大鳥池の脇を通るときは、まだ暗いんで真っ黒な水面がバシャンバシャン波立っていて、ちょっと不気味だったのを憶えています。
 夜がやっと明けてきたのは、確か以東岳まで行く途中のオツボ峰のはるか下辺りを登っていた時でしたねー。


 そうそう。
 ゴミ袋って、いつもは代わりばんこに持つんですけど。
 なぜか、その山行に限っては、Aクンがずっと持つことになって(笑)
 むしろ楽だったかなぁーなんて(爆)

 ま、タイトルみたいにそぞろ歩きはしなかったかーなんて、あの時のAクンみたいにヘヘヘ笑いでごまかしつつも。
 でも、思わず大パニックだったニンジンが動いたお話。









Comment:2  Trackback:0
back-to-top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。